この記事では計8ブランドのジャケットとともに、プロテクターやグローブの注目製品をピックアップして紹介します。
文・写真:西野鉄兵/モデル:カナイメグ
※モデルの着用ジャケットはメンズサイズの場合もあるので、サイズ感はあまり参考にしないでくださいねー!
マックスフリッツ|MaxFritz
あらゆる製品がかっこいい! それでいて実用性の高さも魅力
2000年に東京目黒で創立したマックスフリッツは、いまやおしゃれなバイクウエアを好むライダーにとって定番のブランド。実際に着用してみると、ポケットが多かったり、ベンチレーションがいくつも搭載されていたり、乗車時に身体が動きやすかったりと、機能性の高さや使い勝手のよさに気づくはずです。
2024年の新作「モトビバーキングジャケット」は、マックスフリッツの十八番ともいえるアウトドアの要素をおしゃれに取り入れた一着。バイクに乗らない日もさっと羽織れるデザインで、持っているとこればっかり着ちゃいそう!
前身頃の4カ所のポケットのほか、背面にはグローブなども入る大型ポケットを搭載。袖や背中にはファスナーで開閉できるベンチレーションを備えています。フードは折りたたんで留められますよ。
いまではパーカータイプのライディングジャケットは各社で人気を博していますが、マックスフリッツはそこにいち早く可能性を見出した先駆者的なブランド。高速道路を長時間走るときはフードのばたつきが気になることもありますが、一般道をトコトコ走るツーリングなら、けっこうそのままでもいけちゃうんですよね。
真夏のツーリングライダーの定番アイテムであるメッシュジャケット。フルメッシュタイプは、どうしても化繊の生地感が際立ち、普段着のテイストからはかけ離れてしまいがち……。
しかし、それさえおしゃれにまとめ上げてしまうのがマックスフリッツ。そもそものシルエットが美しいということもありますが、ファスナーの引手や襟元などにさりげなくレザーを使うことで、高級感を演出しています。
遠目からみるとメッシュには見えないデザイン。そしてメッシュと気づいてもかっこいいと思えるから不思議です。写真はレディスカットですが、メンズ用も販売予定。2024年新作です!
デイトナ|DAYTONA
オリジナルウエアのラインナップが拡充している真っ最中
バイク用品メーカーのデイトナは、2022年5月にマックスフリッツの経営母体であるオーディーブレインをグループ会社にし、協業を開始。その直後から、オリジナルウエアの製造販売を本格的に再始動しました。
マックスフリッツのデザインやパターン(型紙)つくりを参考にしつつ、シンプルかつ価格もバイク用ウエアとしてはお手頃といえる製品を展開しています。
2024年6月に発売予定の「ハーフメッシュパーカー」は、カジュアルながらもスポーティなデザイン。
“ハーフメッシュ”とはいうものの、前身頃はほぼメッシュで通気性は間違いなく高い! ネオプレーン素材と組み合わせられていて、動きやすそうな仕上がりです。
イクソン|IXON
スポーティだけどエレガンス、これがフランスデザイン
1996年にフランスで設立されたイクソンは、いま日本で注目株ともいえるライディングウエアブランド。スポーティなデザインを得意としていますが、イタリア系のブランドとは少しテイストが異なって見えますね。製品全般を通して、どこかエレガンスさを感じます。
2024年4月1日にリリースされる「M-PARK AIR A」は、そうは見えないけどフルメッシュ仕様! 目の細かいメッシュ素材が採用されていて、かなり近くで見ないとメッシュだとは気づきません。カラーは3色をラインナップ。
フードは着脱可能。プロテクターはCE規格のものが肩・肘に標準装備され、背中と胸部にはプロテクターポケットが設けられています。さらに防水性の高いポケットも装備。
欧州のウエアメーカーのジャケットには、防水ポケットが備わっていることがよくあるんですが、1カ所でもほぼ絶対に濡れない場所があるっていうのはすごく安心です。
フラッグシップ|FLAGSHIP
2024年注目の新作は便利なインナープロテクター
スポーティなライディングジャケットの王道をゆくフラッグシップ。東京モーターサイクルショー2024では大きなブースを構え、看板もよく目立っていました。
新作ジャケットの展示はありませんでしたが、多彩なラインナップは健在で、ロゴが大きくレイアウトされたものからシンプルなデザインのものまで用意されています。
ブースのスタッフの方がイチオシ製品と教えてくれたのは新作の「ライトインナープロテクター」。ベースは目の粗いポリエステルメッシュ生地で、肩・肘・背中・胸部に通気性の高いソフトプロテクターが備えられています。プロテクターは別売のハードタイプと換装でき、ものによってはお手持ちのものと入れ替えることもできるでしょう。
ここ数年、この“インナープロテクター”が注目を浴び、各社取り扱いが増えてきたように感じます。これを着ていれば、アウターにライディングジャケットを着なくてもプロテクション性能を確保できることから、コーディネートの幅が広がるんです。
とくに、機能性の高いアウトドアブランドのアウターを好んで着ている方や、バイクに似合うミリタリー系ブランドのジャケット、デニムジャケットなどを愛用している方にはぴったりだと思います。