文・写真:西野鉄兵
DFG「エースヘルメット」はダートフリークの新開発ヘルメット
価格が魅力的だけど、オフロードを知り尽くしたダートフリークならではのこだわりが満載!
オフロードライダーの駆け込み寺ともいえるダートフリーク。海外メーカーのアパレルやパーツなども豊富に取り揃えている一方で、自社ブランドの製品開発にも注力しています。
ダートフリークギアの意を持つ「DFG」は、その象徴。最近はキャンプに使えるアイテムを展開するブランド「ミグラ トレイル」も個人的に興味津々です。
本社は愛知県瀬戸市にあり、名古屋モーターサイクルショーではいつも大きなブースを展開しています。そして2024年は満を持して、オリジナルヘルメットを発表! 大々的なお披露目は今回が初めてとなりました。
ゴーグルを装着することを前提としたオフロードヘルメット。SG規格を取得済で、公道使用が可能となっています。価格が非常に魅力的ですね。
持ってみると、軽い! XS/S/Mサイズは約1350g、L/XLサイズでも約1500g。大手メーカーのオフロードヘルメットと比べても軽量な仕上がり。帽体はカーボンではなく、ポリカーボネートとABS樹脂を採用しています。
ベンチレーションが多彩でかなり涼しそう。オフロード走行はスポーツです。林道走行でもずっと走っているとすごく疲れるんですよね。夏場は汗だくになります。通気性に関しては、徹底的に追求したそうです。
内装はフル脱着できます。そして帽体内側には特許技術が!
ERT(ENERGY REDUCTION TECHNOLOGY)という、安全性を高める独自の機構が採用されています。
写真の青い部分がERTに該当するところ。柔らかなポリマー素材を衝撃吸収に特化した形状で構成。これを要所に組み込むことで、衝撃エネルギーを軽減するのだそう。
一般的なヘルメットに採用される発泡素材(EPSライナー)は強い衝撃に強いのが特徴。ERTは発泡素材ではカバーしきれない、弱めの衝撃に対応するのが目的。その弱めの衝撃が脳震とうや脳損傷につながる可能性が高いとダートフリークは考えました。
従来のEPSにプラスしてERTという異なる2種類を組み合わせることで、強弱どちらの衝撃にも対応させようとしているわけです。この構造は国内メーカーには、これまでなかったものだそう。
それにしても人命に直結するヘルメットを新たに作るというのは、並々ならぬ苦労があったことでしょう。テストも数えきれないほど重ねてきたそうです。
すでに予約はダートフリークのECサイト「ダープラ」で受付中。デリバリーの開始時期は2024年5月の予定となっています。
私はかつて、オンロードモデルとともに、250ccや200ccのオフロードバイクを所有していたのですが、ヘルメットはオンロード向けだとどうにも似合わず、困りました。性能も専用品の方がいいのは当たり前ですが、見た目のシロウトっぽさをどうにかしたいと悩んだものです。
DFGの「エースヘルメット」は、今後さまざまな想いのライダーの助け船となる気がします!
文・写真:西野鉄兵