自動車オイルの名門が環境負荷を軽減する新プロジェクトを応援
スズキがサステナブルなアイテムを使用して鈴鹿8耐へ挑む
2024年3月22日、東京モーターサイクルショーのスズキブースで鈴鹿8耐への参戦が発表された。同時に参戦車両をお披露目。
2024年3月22日、東京モーターサイクルショーのスズキブースで鈴鹿8耐への参戦が発表された。同時に参戦車両をお披露目。
2024年7月19日から21日に三重県鈴鹿サーキットで開催される「2024 FIM世界耐久選手権"コカ・コーラ"鈴鹿8時間耐久ロードレース 第45回大会」。スズキ株式会社は、3月22日の東京モーターサイクルショーにて、サステナブルな燃料、アイテムを複数使用したマシンで鈴鹿8耐へ参戦することを発表した。
参戦チームはスズキの社内メンバーを中心に構成される「チームスズキCNチャレンジ」、ベース車両はGSX-R1000Rだ。
今回のレース参戦は、耐久レースという厳しい条件下での実走を通して、環境負荷を減らした新しい技術開発のためのデータ検証を兼ねたもの。従って、参戦クラスは実験的なクラスとして設定されている「エクスペリメンタルクラス」となっている。
プロジェクトリーダーの佐原伸一氏（左）と二輪事業本部 本部長 田中強氏（右）。車両はサステナブルな燃料、アイテムを使用した「チームスズキCNチャレンジ GSX-R1000R」。
【使用予定のサステナブルアイテム】
燃料：エルフMoto R40 FIM 40％バイオ由来燃料
マフラー：ヨシムラジャパン 触媒内蔵サイレンサー
タイヤ：ブリヂストン 再生資源・再生可能資源比率を向上したタイヤ
オイル：MOTUL バイオ由来ベースオイル
カウル：JHI 再生カーボン材（プリプレグ材）
前後フェンダー：トラス スイスBcomp（天然亜麻繊維を使用した革新複合材料）
前ブレーキ：サンスター技研 熱処理廃止鉄製ディスク、ローダストパッド
バッテリー：エリーパワー 車載LFPバッテリー、ピット電源供給用蓄電池
フランス発の自動車用オイルメーカー・モチュールがプロジェクトをサポート
これまでモチュールは、環境負荷を低減する材料の調達や微生物によって分解される生分解性潤滑油の開発など環境汚染のリスクを減らすためのさまざまな取り組みを行なってきた。
今回は、「チームスズキCNチャレンジ」が掲げる「サステナブルなモータースポーツの実現」というコンセプトへの賛同から、オイルサポーターとしてプロジェクトに参加。化石燃料に由来しない、植物を原料に製造されたサステナブルなオーガニックベースオイルを使用する。
このような環境への負荷を抑える製品（カーボンフットプリントプロダクト）は、欧州を発祥とし、近年は日本でも耳目を集めている。持続的なモータースポーツの発展に向け、新たな技術を駆使して挑む今年の鈴鹿8耐。「チームスズキCNチャレンジ」の活躍に注目したい。
まとめ：大冨 涼
