世界90ヵ国以上で40年以上世界一の販売実績を誇る!
ツーリングスポットの休憩場で、ちょっと気にしてみるとその装着車の多いことで驚くのがイタリア「GIVI」シリーズのケース。同ブランドのアルミケースはアドベンチャーモデルでは定番中の定番とも言えるし、樹脂製のブラックのケースを含めれば、排気量の大小を問わずその装着数は圧倒的です。
実際、GIVIのケースは世界90ヵ国以上で販売されており、国内外の車両メーカーの純正アクセサリーとして採用されていることも多く、その信頼性は折り紙付き。
GIVIのアルミケースと言えば、国内ではデイトナが2013年から取り扱っているので、補修部品も含めて入手しやすいのも大きなポイントでしょう。
そんなGIVIアルミケースの最大容量モデルが、マイナーチェンジを果たし登場しました。ブランド名である「OBK」シリーズには「EVO」が追加となり、荷掛けフックが大型化されたり、トップケースのフタが途中で固定できる上蓋開口調整システム(ARHS)が採用されるなど、使い勝手が向上。ツーリングライダーに寄り添う形で進化を果たしています。
今回はスズキ・Vストローム1050に「58ℓ TREKKER OUTBACK EVOシリーズ」の「OBKE58A(トップケース/11万円 ※税込価格)」と、「37ℓ TREKKER OUTBACK EVOシリーズ」の「OBKE37A PACK2 左右セット(サイドケース/15万9500円 ※税込価格)」を装着してツーリングに出発。実際に使用しながら走ることで、その魅力を改めて検証してみました。
旅の充実度が大幅アップ!
トップケースと両側のサイドケースを取り付けたVストローム1050は、収納スペースの増加はもちろん、スタイリング的にも質感が大幅に高まった印象。その外観のインパクトとは裏腹に、実際に走り出すと重量バランスの影響か、フィッティングシステムの安定感からか、ケースの存在を感じることは皆無でした。
腰高なアドベンチャーモデルに、さらに高い位置にトップケースを取り付けるとなると、バランスを取るのが難しそうだが、現実的には操作に大きな影響もなく、狭い路地のワインディングロードも楽しく走り切ることができました。
走行中の視界に関していえば、トップケースはライダーの身体に隠れるし、サイドケースもミラーに映りこむ面積は気にならない程度。安全運転の観点からも安心です。
装着したのはアルミ最大ケース!
今回の旅で装着したのは、トップケースが「58ℓ TREKKER OUTBACK EVOシリーズ」の「OBKE58A(11万円/税込価格)」。サイドケースは「37ℓ TREKKER OUTBACK EVOシリーズ」の「OBKE37A PACK2 左右セット(15万9500円/税込価格)」。いずれもGIVIのアルミケースとしては最大容量となるケース。
本格的なアドベンチャーツーリングにも対応するケースだけあり、十分な剛性も確保しているため、本体重量はトップケースが7kg、サイドケースが片側5.5kg(左右両方で11kg)となっており、車両の引き起こし時に手ごたえが増しているのは感じられる。とはいえ、今回モデルを務めたオートバイ女子部のRurikoさんでも苦にせず引き起こし、ツーリングを楽しんでいたので、大型アドベンチャーモデルの取り回しに慣れているようなライダーなら、特に不安を感じることもなさそう。
また、オプション品も各種用意されており、トップケース、サイドケース共に防水インナーバッグや、荷物整理に便利なネットなどがラインアップされているほか、トップケースに載せ積載容量を拡大してくれるソフトバッグなどもある。より本格的なロングツーリングにも対応できるんです!
グラフィック紹介
トップケースは上蓋が固定できるから、強風時も安心!
新モデルの大きな特長となっているのが「上蓋開口調整システム(ARHS)」。これは開口具合が中途半端な位置でも固定できる機能で、通常は全開にして荷物の出し入れを行なえば良いのですが、旅先では強風などの影響によって上蓋が急に閉まるなど、予期できない動きをすることがあります。そんなアクシデントを予防できるのがARHSの魅力。手を挟むのは怖いですからね。
ちなみに58L容量のトップケースはヘルメットが2個収納できるサイズ(形状やサイズによる)。この日かぶっていたオフロード用ヘルメットも問題なく収納することができました。これなら旅のアイテムもたっぷり収納できそうです。
サイドケースが斜めになる新システムを採用!
サイドケースの「TREKKER OUTBACK」もリニューアルし、取り付けフックの強度がアップしています。1.5mm厚のアルミパネル製となっているケースは、今回のように大型のトップケースが装着された状態で荷物を取り出しやすくするため、ケースを傾けて上蓋を開けることができる「ホールドイットアクティブシステム」を採用しているのがポイントです。
これまでは上蓋をスライドして開けるようなシステムだったのですが、今回のリニューアルによって大胆に上蓋を開けられるようになったため、荷物の出し入れがより容易になったんです。
取り外してテーブルとしても活用できる!
見た目や走行性能への影響とは別に、アルミケースの活用方法として挙げたいのがテーブルとしての利用。自然の中を走るようなツーリングでも食事や、ティータイムは楽しみたいところ。そんなときにケースがあれば安心! ケースの脱着も簡単なので、気軽に自分だけの休憩スペースを作りだすことができるんです。
収納スペースが大幅に拡大し、休憩中の使い勝手もアイデア次第で広がるGIVIのアルミケース。やはり旅の相棒として活躍してくれそうです。
撮影/関野温、モデル/Ruriko(オートバイ女子部)