鈴鹿8耐 事前テストがスタート!

何度かの例外はあるにせよ、鈴鹿8耐といえばほぼ7月最終週。けれど2024年は、鈴鹿8耐史上もっとも早く、7月21日に決勝レースが行なわれます。これは7月26日に開会式が行なわれるパリオリンピックと日程が被らない配慮で、その頃の日本って梅雨明けしてるのかなぁ、ってのがレースファンの心配のひとつかもしれませんね。

そしてこの6月4~5日には、鈴鹿サーキットで鈴鹿8耐に向けての事前テストが行なわれました。チーム体制を正式発表したチーム、そうでないチーム合わせて、本番に向けてのテストが行なわれています。
この2日間の走行セッションは、特別スポーツ走行と4メーカー合同テスト、タイヤメーカー合同テストの、初日6セッション、2日目4セッションの合計10セッション。両日とも天候に恵まれたドライコンディションで、8耐出場チームにしてみると、雨テストもやっておきたかったな、というのが本音なのかもしれません。変な意味ですが、この後のテストで「雨期待」もあるかもしれませんね。

画像: MotoGPライダー、ヨハン・ザルコがTeamHRCに加入すると発表がありました! TeamHRCはヨハン・ザルコ/高橋巧/名越哲平のトリオです

MotoGPライダー、ヨハン・ザルコがTeamHRCに加入すると発表がありました! TeamHRCはヨハン・ザルコ/高橋巧/名越哲平のトリオです 

画像: 注目チームのひとつ、スズキCNチャレンジ ライダーはエティエンヌ・マッソン/生形秀之/濱原颯道です

注目チームのひとつ、スズキCNチャレンジ ライダーはエティエンヌ・マッソン/生形秀之/濱原颯道です

画像: WSBKチャンピオンマシンが耐久に参戦! DUCATIチームKAGAYAMAは、水野涼/ジョシュ・ウォーターズ/ハフィス・シャリーン テストにはドゥカティCORSEからパオロ・チャバッティも来日していました(写真は水野涼SNSより)

WSBKチャンピオンマシンが耐久に参戦! DUCATIチームKAGAYAMAは、水野涼/ジョシュ・ウォーターズ/ハフィス・シャリーン テストにはドゥカティCORSEからパオロ・チャバッティも来日していました(写真は水野涼SNSより)

画像: 野左根航汰/羽田太河が走ったAstemoホンダドリームSIR (写真は伊藤真一監督のSNSより)

野左根航汰/羽田太河が走ったAstemoホンダドリームSIR (写真は伊藤真一監督のSNSより)

この時期のテストといえば、まずは通常のテストに、複数ライダー間のすり合わせ、さらに耐久仕様のマシンでの走行、燃費チェックなど。
まずは春の季節が終わって、夏へと向かうこの時期、鈴鹿8耐本番に近い路面温度でのタイヤテストをしたいところなんですが、レース本番では60度を超える路面温度すらあるなか、6月にはいくら天気が良くてもそこまではいきません。好天に恵まれたこの2日間は路面温度50度すぎまで記録したようですが、まだまだ湿度も低く、なかなか参考にはならないかもしれませんね。

画像: SDGチームハルクプロは國井勇輝/浦本修充/マリオ・アジのトリオ (写真は2023年のもの 提供/SDGチームハルクプロ)

SDGチームハルクプロは國井勇輝/浦本修充/マリオ・アジのトリオ (写真は2023年のもの 提供/SDGチームハルクプロ)

画像: NCXXレーシングは、原田哲也監督の元SSTクラスに参戦 (写真は伊達悠太SNSより)

NCXXレーシングは、原田哲也監督の元SSTクラスに参戦 (写真は伊達悠太SNSより)

画像: カワサキプラザレーシングは、全日本ロードレースST1000クラスを戦う岩戸亮介/彌榮郡にミカ・ペレスを加えたトリオに 伊藤忠商事のスポンサー就任も発表されました(写真はカワサキモータースジャパンより)

カワサキプラザレーシングは、全日本ロードレースST1000クラスを戦う岩戸亮介/彌榮郡にミカ・ペレスを加えたトリオに 伊藤忠商事のスポンサー就任も発表されました(写真はカワサキモータースジャパンより)

ライダー間のすり合わせは、最大3人のライダーの体格や好みに合わせたライディングポジションの選択&決定に、ハンドリングやエンジン特性のすり合わせなどがあります。さらに、通常の全日本ロードレースよりも重くなる(燃料タンクの大型化や灯火類の装備で数kg重くなります)8耐マシンでの走行テスト、さらに24Lタンクでどれくらいのペースで走ると何ラップできるか、と言ったところが主なテスト項目になります。わざとガス欠するまで走るの、ガス欠テストと呼んだりしますね。

2日間のテスト、主要チームの総合結果は以下の通り。
1 DUCATIチームカガヤマ        DUCATI    2分05秒627
2 ヤマハファクトリーレーシング    YAMAHA    2分05秒886
3 Team HRC             HONDA     2分06秒372
4 TOHOレーシング          HONDA     2分06秒926
5 DUNLOPレーシングwith YAHAGI   HONDA     2分06秒960
6 ホンダドリーム桜井ホンダ      HONDA     2分06秒992
7 AstemoホンダドリームSIR      HONDA     2分07秒272
8 SDGチームハルクプロ        HONDA     2分07秒366
9 チームスズキCNチャレンジ      SUZUKI    2分07秒451
10 オートレース宇部レーシング     SUZUKI     2分07秒458
11 Team KODAMA           YAMAHA    2分07秒592
12 ホンダ鈴鹿レーシング        HONDA     2分07秒963
13 Team ATJ              HONDA    2分08秒045
14 カワサキプラザレーシング      Kawasaki    2分08秒142
15 ホンダASIAドリームwith Astemo   HONDA    2分09秒435
16 KRP三陽工業RS ITOH        Kawasaki    2分09秒460
17 Team TATARA Aprilia         aprilia     2分09秒557
18 NCXXレーシング with RIDERSCLUB YAMAHA    2分09秒734
19 信州Re:N with TOTEC        BMW      2分10秒010
21 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW   BMW     2分10秒065
22 TERAMOTO@J-TRIPレーシング    SUZUKI    2分10秒074
23 SANMEI Team TARO PLUSONE    BMW      2分10秒656
24 RSN                YAMAHA   2分10秒762

結果を見ていくつか注意があります。まずはすべてが鈴鹿8耐出場チームではないこと。参考順位2番手のヤマハファクトリーレーシング、5番手のDUNLOPレーシングwith YAHAGIなどは8耐には不出場。さらに9番手のチームスズキCNチャレンジはエクスペリメンタルクラス、14番手のカワサキプラザレーシングと18番手のNCXXレーシング、20番手のタイラプロモート、21番手のTONE SYNCEDGE、22番手のTERAMOTIO@J-TRIPはNSTクラスとなっています。

いずれにしろ、このテストで本番を占うのはまだ早計。タイムアタックではなく、完全にテストオンリーのチームがほとんどですし、まだタイヤ選びのチーム、燃費走行で燃費チェックをしているチームもあります。さらに今週末にスパ・フランコルシャン8時間耐久が開催されるため、世界耐久選手権のレギュラーチームや、外国人ライダーを起用する予定のチームもきちんとライダーすり合わせもできていませんからね。

次回の事前テストは6月19~20日の2日間。ここでは、もう少し8耐本番に近いタイムシートができると思います。

※タイムは参考タイム 正式記録ではありません

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