インディアン・モーターサイクルはミッドサイズクルーザーモデル「Scout(スカウト)」シリーズを一新。全5モデルを発表した。フラッグシップである「101Scout」の試乗を中心に、新Scoutファミリーのラインアップを見てみよう。
文:河野正士/写真:インディアンモーターサイクル

インディアン「101スカウト」インプレ

画像: Indian Motorcycle 101 Scout 総排気量:1250cc エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒 シート高:680mm 車両重量:240kg(燃料除く) 税込価格:268万円

Indian Motorcycle
101 Scout

総排気量:1250cc
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブV型2気筒
シート高:680mm
車両重量:240kg(燃料除く)

税込価格:268万円

高回転までしっかり回る新型エンジンとハイスペックな足周りでスポーツするのが楽しい

すべてが新しくなった。挟角60度の水冷DOHC4バルブV型2気筒エンジンは、あらたにスピードプラスと言うペットネームが与えられ、排気量を1133ccから1250ccへと拡大。大径バルブを採用したシリンダーヘッド周りやクラッチまわりなど構成パーツの8割を一新している。それにより最高出力111HP、最大トルク109Nmを発揮。全域にわたって出力もトルクも10%以上も向上している。

フレームはアルミフレームからスチールチューブフレームに変更。ミッドフレームと呼ばれるサイドカバー兼スイングアームピボットまわりや、リアフェンダー内に隠れているサブフレームはアルミキャスティングというハイブリッドな構成だ。

画像1: インディアン「101スカウト」インプレ

そのエンジンとフレームは、外装類や前後足まわりを変更することによってキャラクターを際立たせた「スカウト」シリーズの全5モデル、すべてが共有する。そのなかにあって「101(ワン・オー・ワン)スカウト」はECUチューニングによって最高出力を111HPに、最大トルクを109Nmにアップ。フロントブレーキをブレンボ製4ポットキャリパーのダブル仕様とするほか、前後サスペンションをアップデートするとともにフルアジャスタブルとすることで、走りのパフォーマンスを大幅に高めた新型スカウト・ファミリーのフラッグシップモデルである。

アメリカンクルーザーの、走りのパフォーマンスを高める必要があるのか? 日本のクルーザーシーンを見ていると、そう感じてしまう。しかし、本場アメリカでは、いまやパフォーマンスが人気を左右するほど、重要な要素。インディアン・モーターサイクルが「ロードマスター」や「パースート」などラグジュアリーモデルを充実させながら、「チャレンジャー」をラインアップし、「チーフ」をアップデートして、さらには「スカウト」をフルモデルチェンジして走りのパフォーマンスを高めるのは、そのクルーザーのトレンドが大きく影響しているのである。フロント19インチ/リア16インチというホイールサイズや、6インチという高いハンドルライザーも、その走りのパフォーマンスをサポートする重要なアイテムだ。

画像2: インディアン「101スカウト」インプレ

そして「101スカウト」を走らせると、振動が少ない滑らかなエンジンの回転上昇と、3000回転を越えてからの高回転域での伸びやかさ、そしてパワフルさに驚かされる。また足まわりのアップデートによって減速時の車体の安定感が高まり、奥で踏ん張るサスペンション特性によってバンク角が増えコーナーでの旋回性が高まり、起ち上がりでのトラクション感も増している。アメリカンクルーザーでスポーツするって、こんなに楽しいんだと再発見させてくれる。

日本のワインディングで「101スカウト」を走らせるとどんな景色が見られるのか。いまから楽しみである。

専用ディテールを数多く採用し走りとスタイルをアップデート

画像1: インディアンが新型「スカウト」シリーズ5機種を発表! フラッグシップモデル「101スカウト」海外試乗レポート

パワフルなエンジンやハイスペックなサスペンションにくわえ、切削加工を施したホイールや三つ叉類、さらにはカスタムステッチをデザインしたガンファイタータイプのシングルシートなど「101スカウト」のみが採用するディテールで仕上げられている。「101スカウト」というモデル名は、1928年からわずか3年間のみ生産された当時の高性能モデルから引き継いだ。

インディアン「101スカウト」ライディングポジション・足つき性

シート高:680mm
ライダーの身長・体重:170cm・65kg

足つきは、両足がベッタリ付いて、さらに膝に余裕があるほど。ノーマルはフォワードコントロールを採用しているが、オプションで用意されるミッドコントロールならペダルが近くなり、さらに車体をコントロールしやすくなるだろう。

インディアン「101スカウト」主なスペック・価格

ホイールベース1562mm
シート高680mm
車両重量240kg(燃料除く)
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ60度V型2気筒
総排気量1250cc
ボア×ストローク104.0×73.6mm
圧縮比12.5
最高出力82kW(111HP)/7250rpm
最大トルク109N・m/6300rpm
燃料タンク容量13L
変速機形式6速リターン
レイク角29°
トレール量122.9mm
ブレーキ形式(前・後)Φ320mmダブルディスク・Φ298mmシングルディスク
タイヤサイズ(前・後)130/60B-19・150/80-16
メーカー希望小売価格268万円(消費税10%込)

インディアン新型スカウトシリーズ一覧

クラシックからスポーツまで全5モデルをラインアップ

新型スカウト・シリーズは、前後16インチホイールを採用する「スカウト・ボバー」「スカウト・クラシック」「スーパー・スカウト」、フロント19インチ/リア16インチホイールを採用する「スポーツ・スカウト」「101スカウト」、合計5モデルで構成されている。全モデルが同じエンジン、同じフレームを採用。ホイールサイズやサスペンション、外装類やハンドルポジションなどを変更して、各モデルキャラクターに造り上げている。

画像: Indian Motorcycle Scout Bobber 税込価格:STANDARD 196万円|LIMITED 211万円|LIMITED+TECH 218万5000円~223万5000円

Indian Motorcycle
Scout Bobber

税込価格:STANDARD 196万円|LIMITED 211万円|LIMITED+TECH 218万5000円~223万5000円

画像: Indian Motorcycle Scout Classic 税込価格:STANDARD 201万円|LIMITED 216万円|LIMITED+TECH 228万5000円

Indian Motorcycle
Scout Classic

税込価格:STANDARD 201万円|LIMITED 216万円|LIMITED+TECH 228万5000円

画像: Indian Motorcycle Super Scout 税込価格:241万円

Indian Motorcycle
Super Scout

税込価格:241万円

画像: Indian Motorcycle Sport Scout 税込価格:STANDARD 202万円|LIMITED 217万円|LIMITED+TECH 224万5000円

Indian Motorcycle
Sport Scout

税込価格:STANDARD 202万円|LIMITED 217万円|LIMITED+TECH 224万5000円

画像: Indian Motorcycle 101 Scout 税込価格:268万円

Indian Motorcycle
101 Scout

税込価格:268万円

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