愛知県名古屋市に本拠を置く無限電光が手掛けるヒットエアー。エアバッグ内蔵ジャケットを開発・販売するブランドとして、すでにご存じの人、また愛用者も多いだろう。この夏に発売されるメッシュタイプの新製品を使ってみたぞ!
文:太田安治/写真:赤松 孝

ヒットエアー「HDS-MS」テスト&レポート

画像: hit-air HDS-MS 税込価格:エアバッグ装備モデル 6万3800円|単体 3万7400円 発売時期:2024年8月中旬 サイズ:S・M・L・XL・2XL・3XL カラー:ブラック、ライトグレー、ダークグレー 販売元:無限電光 www.hit-air.com

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HDS-MS

税込価格:エアバッグ装備モデル 6万3800円|単体 3万7400円
発売時期:2024年8月中旬
サイズ:S・M・L・XL・2XL・3XL
カラー:ブラック、ライトグレー、ダークグレー
販売元:無限電光

www.hit-air.com

普段使いできるエアバッグジャケット

1998年に世界初のエアバッグ内蔵ジャケットを完成させたのがヒットエアー。保護性能の高さは公的機関のテストで実証され、現在では世界各国の警察、国内外のバイクウエアブランドにエアバッグジャケット/ベストを供給している。サーキットはもちろん、ツーリングで着用しているライダーも確実に増加中だ。

ただし前後に配置されているエアバッグが走行風を遮るため、暑い時期の着用をためらうライダーが多いのも事実。ここで紹介する『HDS-MS』は表地をメッシュ素材として上半身全体の通風性を高め、暑い時期でも快適に着用できる。Lサイズの実測重量は約1.9kgとエアバッグ内蔵ながら軽量な仕上がりで、冬物ジャケットと同程度の着用感だ。

着用時はオートバイのフレームなどに装着したワイヤーをウエア側のバックルと接続するだけ。転倒などで約30kg以上の張力が掛かると、ボンベからCO2ガスが噴出して約0.1〜0.2秒でエアバッグが膨らみ、首、胸、背中、脇、臀部までを保護してくれる。

特に注目すべきはプロテクター類フル装備のライディングエアでも不可能な首(頸椎)の保護。ヘルメットを下から押し上げるように支えて首の可動域を制限するから、重い障害を招きやすい頸椎損傷やヘルメット帽体下部が当たることで起きる鎖骨骨折の抑止に大きな効果が期待できる。

CO2ボンベは自分で簡単に交換できるし、フード付きのカジュアルなデザインで街乗りやツーリングユースでも違和感なし。保護性能を優先する街乗りライダーにお勧めの一着だ。

画像: 展開前はオーソドックスなメッシュジャケットにしか見えない。写真のグレーの部分はすべて通気性の高いメッシュ生地を採用。

展開前はオーソドックスなメッシュジャケットにしか見えない。写真のグレーの部分はすべて通気性の高いメッシュ生地を採用。

画像: エアバッグが展開した状態。ダメージを受けやすい胸、首、背中前面が大きく膨らんでいる。

エアバッグが展開した状態。ダメージを受けやすい胸、首、背中前面が大きく膨らんでいる。

エアバッグ起動装置は右胸部分に収まる。交換用カートリッジボンベは1320円で購入可能。エアバッグにダメージがなければボンベの交換だけで繰り返し使用できる。

電気的なスイッチはなく、車体側に装着したワイヤーをワンタッチバックルで接続するだけ。外し忘れてもオートバイから降りた際の張力程度では作動しない。

画像: エアバッグは胸から首、背中までが一筆書きのように繋がっている。この構造も保護効率を追求して改良を重ねた結果だ。

エアバッグは胸から首、背中までが一筆書きのように繋がっている。この構造も保護効率を追求して改良を重ねた結果だ。

画像1: ヒットエアー「HDS-MS」着用レビュー|ツーリングを楽しみたい夏、エアバッグ搭載ジャケットもメッシュ仕様がいい!

テスター太田安治の欲張りリクエスト

初期の製品から何度もテストしているが、新型が出るたびにエアバッグの展開時間、着心地、重量が確実に改良されていることを実感する。エアバッグユニット一式が簡単に外せるようになれば、家庭で洗濯して清潔・快適に着られそう。

文:太田安治/写真:赤松 孝

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