YART最後の最後に大スペクタクル転倒劇
2024年の鈴鹿8耐も、土曜のスケジュールが終わり、あとは決勝レースを残すのみ、となりました。心配されたお天気ですが、まぁ今日もキッチリ鈴鹿らしくガンガンに晴れ、曇り空になっても、天気予報で一時的に来るかも、って脅かされても雨はなし。レースウィークの水曜に一時的にガツンと降ったのみで、日曜日の決勝レースを迎えそうです。
きょう土曜日は、カワサキNinja ZX-25Rのワンメークレース「Ninja Team Green Cup」とホンダGROMのワンメーク「HRC GROM CUP」の決勝レースのあち、8耐のフリー走行と、TOPトライアルの日。昨年までは土曜の午前中は鈴鹿4耐だったんですが、今年はさ来週の開催なのです。
14時過ぎにスタートしたフリー走行では、DUCATIチームカガヤマがトップタイムをマーク。きのうの公式予選でも、水野が2度の走行で2回とも2分05秒台にタイムを入れるなど、キレた走りを披露していましたから、水野ゼッコーチョーですね。
2番手には「3人とも速い」YARTヤマハ、3番手にMotoGPライダー、ヨハン・ザルコを擁するTeamHRCと、ここまでが今大会の「3強」といっていい顔ぶれですね。
そして昨日の公式予選の上位10位のチームが、ライダー2人ずつ1周のみのタイムアタックを行なうトップ10トライアルは、まずグループ①計時予選10~6位のセカンドタイムライダー、グループ②計時予選10~6位のトップタイムライダー、グループ③計時予選5~1位のセカンドタイムライダー、
まずグループ①がホンダドリームRT桜井ホンダの伊藤和輝→F.C.C.TSRホンダフランスのアラン・ティシェ→BMWモトラッドのシルバン・ギュントーリ→オートレース宇部レーシングの津田拓也→SDGチームハルクプロホンダの浦本修充の順で出走。
グループ②ではホンダドリームRT桜井ホンダの日浦大治朗→F.C.C.TSRホンダフランスのジョシュ・フック→BMWモトラッドのマーカス・レイテルバーガー→オートレース宇部レーシングのバリー・バルタス→SDGチームハルクプロホンダの國井勇輝の順で出走しましたね。
グループここで少しのインターバルを置いてグループ③が開始され、AstemoホンダドリームSIRの羽田太河→ヨシムラSERT MOTULのダン・リンフット→Team HRC with日本郵便の高橋巧→DUCATIチームカガヤマのハフィズ・シャーリン→YARTヤマハのマービン・フリッツの順で走行。
そして最終グループであるグループ④は、いよいよトップタイムが決定するファイナルセッション!すると、なんとAstemoホンダドリームSIRの野佐根航汰が、アタックフィニッシュ直前、シケインで転倒してしまいます。いま鈴鹿のシケイン「日立Astemoシケイン」って名前なのに…。
続いてヨシムラSERT MOTULの渥美 心→Team HRC with日本郵便のヨハン・ザルコ→DUCATIチームカガヤマの水野 涼が出走し、ここまではグループ③のYART、フリッツのタイムを誰も破ることができず、YARTの2年連続ポールポジションが確定。あとはフリッツの2分05秒130を、チームメイトのカレル・ハニカが更新するか!に注目が集まったファイナルアタックで、なんとハニカが大転倒! マシンは滑って転んで宙を舞い、ここんとこ見たことがないほどのスペクタクルな転倒を喫し、せっかくのポールポジションにちょっと味噌をつけてしまったのでした。ライダーが無事でよかった!
これで2024鈴鹿8耐は、あす21日8時半からの45分間のウォームアップ走行と、11時半にスタートする決勝レースを残すのみ! 日曜日の19時半には、どこかのチームが歓喜の涙を流しています! 天気はどうだろう、レース展開はまずどこのチームが逃げて、それをどことどこのチームが追って、どこかのタイミングで本命の一角がマシントラブルや転倒で消えてしまって……。すべては明日、明らかになります!
写真・文責/中村浩史