8月10日(土)、アメリカのニューヨーク州にあるユナディラMXにて、AMAプロモトクロス選手権第9戦が開催されました。
3週間のインターバルが明け、シーズンはラストスパートに突入。インターバル前の第8戦ワシューガルにて3-3の総合3位を獲得し、ランキング5番手で残り3戦を迎えるTeam Honda HRCの下田丈。今回の第9戦ユナディラでは予選6番手からレースに挑みます。
moto1では、下田はイン寄りのグリッドを選択。スタートでやや出遅れて20番手前後で1コーナーを回りますが、1周目終了時点では10番手にまでポジションアップし、ここから30分間を通して追い上げのレースを展開します。
レース序盤からライダー・ディフランチェスコの後を追い、2台で順位を上げて行った下田。レース中盤、7番手を走るディフランチェスコに対し自己ベストを更新しながら迫り、コーナーでアウトラインをとって前に出ると、そのままのペースで彼を引き離します。この時点で前の6番手を走るギャレット・マーチバンクスとの差は10秒ほど。
ここから下田は強みの一つである後半のペースキープ能力を活かし、周りのペースが落ちていく中でトップと同等のスピードを維持して走行を続けます。残り5分半の時点で1周目からトップを走っていたチームメイトのチャンス・ハイマスが転倒したことで6番手に。
さらに、計時終了前後で先行するライダーに追いつき、計時終了時にジャレック・スウォルを、そしてラストラップでマーチバンクスを抜いて、下田丈は4位にまで順位を上げてゴールしました。
moto2ではイン側からのスタートを成功させ、リーヴァイ・キッチン、タイ・マスタープール、ヘイデン・ディーガンに次ぐ4番手でファーストコーナーを抜けていきます。すぐにディーガンをパスし、また、マスタープールが転倒したことで下田は2番手に上がります。
しばらくはトップのキッチンから数秒の差をつけて様子を見る下田でしたが、レースが折り返しを迎えたタイミングからキッチンとの差を縮め、アタックを開始。全体のファステストラップを更新するスピードでキッチンを追い詰め、決定打はないものの後ろからプレッシャーをかけていきます。
ですが、残り3分のところで、コーナーにあるジャンプの着地でバランスを崩し転倒。マシンに身体を挟まれたようでしばらく抜け出せず、マーシャルの救助を受けた下田はmoto2をそのままリタイヤしました。ライブ映像には腕を吊りながら移動する下田の様子が映し出されており、怪我が心配されます。
リザルトでは、下田は4-34で総合12位。ポイントランキングでは、前戦終了時点で4番手につけていたチームメイトのハイマスがmoto1の転倒によりmoto1、moto2ともポイントを逃したこともあり、トップのディーガンと106ポイント差の4番手に浮上しています。
第9戦を制したのは2-1のキッチン。moto2ではホールショットから一度もトップを譲らず優勝しました。2位はmoto1を制し1-2でラウンドを終えたディーガン、3位には6-4でスウォルが入りました。