2024年9月10日、Appleから「iPhone 16」「iPhone 16 Plus」「iPhone 16 Pro」「iPhone 16 Pro Max」が発表された。価格は最も安い「iPhone 16」でも12万4800円と、なかなかの設定だ。とはいえwebオートバイの読者の中にも最新機種の買い替えを検討しているiPhoneユーザーもいるだろう。本記事では1ライダー目線で「iPhone 16」は“買い”なのか? 現状公開されているスペックをもとに考察する。
文:八橋秀行
画像: Apple iPhone 16/iPhone 16 Plus/iPhone 16 Pro/iPhone 16 Pro Max 税込価格:12万4800円~

Apple
iPhone 16/iPhone 16 Plus/iPhone 16 Pro/iPhone 16 Pro Max

税込価格:12万4800円~

そもそもツーリング時にスマホを使うときってどんなシーン?

普段ツーリング中にスマホを使うシーンといえば、多くはスマホホルダーにつけてナビとして使ったり、インカムと接続して音楽やラジオを聴く、またツーリング先の景色やグルメ、愛車を撮影するカメラ用途として使う人がほとんどだろう。

それを踏まえて「iPhone 16」シリーズに搭載された気になる新機能を見てみよう。

ラインナップは「iPhone 15」シリーズと同じ

iPhone 16シリーズのラインナップは前モデルの「iPhone 15」シリーズと同じだ。基本モデルの「iPhone 16」、機能は変わらず本体サイズが大きな「iPhone 16 Plus」、さらに本体サイズが大きくなり、カメラまわりがハイエンドな「iPhone 16 Pro」と「iPhone 16 Pro Max」の4機種になる。

その他容量や価格は下記の通りだ。

製品名価格容量
iPhone 1612万4800円/13万9800円/16万9800円128GB/256GB/512GB
iPhone 16 Plus13万9800円/15万4800円/18万4800円128GB/256GB/512GB
iPhone 16 Pro15万9800円/17万4800円/20万4800円/23万4800円128GB/256GB/512GB/1TB
iPhone 16 Pro Max18万9800円/21万9800円/24万9800円256GB/512GB/1TB

新機能「Apple Intelligence」はツーリングに便利かも!

「iPhone 16」シリーズに搭載された「Apple Intelligence」は、音声AIであるSiriがより進化。複雑な指示や言い間違えても適切な意図で指令を認識するそうだ。

手が離せないツーリング先でインカムで Siriを使って友人にメッセージを送ったり、聞きたい音楽を指定したりなど、地味にツーリング中の活躍の機会は多い。この進化によりさらに手軽にSiriを使うことができそうだ。

画像: ▲写真ライブラリから特定の写真を表示し、その画像にDarkroomで編集を加えるよう、Siriに頼むことができる。

▲写真ライブラリから特定の写真を表示し、その画像にDarkroomで編集を加えるよう、Siriに頼むことができる。

さらに画像加工技術も進化している。写真にある不要なものはタップするだけで自然に仕上げられる。2024年9月現在で「Apple Intelligence」の搭載を予定している既存のiPhoneは「iPhone 15 Pro」「iPhone 15 Pro Max」のみ。それ以前のモデルを使っている人にはおすすめできるだろう。

※「Apple Intelligence」は無料で米国英語から利用可能。2024年内にベータ版で提供予定。正規版は2025年の予定。

「カメラコントロール」ボタンで撮影がより手軽に!?

画像: ▲「カメラコントロール」ボタンは電源ボタン下部に配置される。

▲「カメラコントロール」ボタンは電源ボタン下部に配置される。

「iPhone 16」シリーズは新しく「カメラコントロール」ボタンが追加された。ボタンを押すとカメラアプリが起動し、もう1度押すとシャッターが切れる仕組みだ。

また、カメラ起動中に軽く押してスライドするとズームしたり、2回押してスライドすると撮影モードが変更できる点も魅力だ。画面をあれこれ触らずにスマホでの撮影がより簡単にできるだろう。

画像: ▲画像はiPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Max。

▲画像はiPhone 16 ProとiPhone 16 Pro Max。

一方カメラ本体は、48メガピクセルメインカメラと12MPの超広角カメラの2つと構成は変わらない。しかし「iPhone 15」では斜めに配置されたカメラが縦一列に変更。これまでハイエンドモデルの「iPhone 15 Pro」にしかなかった写真やビデオを3次元で見られる「空間ビデオ」「空間写真」の撮影が可能になった。

ただでさえ持ち運べる荷物に制限のあるバイク移動では、大きな一眼レフや三脚は荷物になる。それを考えれば本体価格は高価だが、手のひらサイズのスマホできれいな写真を手軽に撮れる「iPhone 16」シリーズは撮影好きライダーにも大いにおすすめできるだろう。

動画撮影ならProシリーズが劇的に進化!

「iPhone 16 Pro」「iPhone 16 Pro Max」はどちらも光学5倍レンズを搭載。4K 120fpsでスローモーション撮影し、写真アプリで再生速度を調整できるのが大きな特徴だ。さらにスタジオ品質のマイクを4つ備え、リアルなサウンドで録画が可能だ。

そのほか「iPhone 16」シリーズに共通するが、4機種とも風切り音低減機能や、声の聴こえ方を調整する「オーディオミックス」にも対応。サーキットやオフロードの走行風景の録画映像がさらに迫力を増しそうだ。

最新の「A18チップ」搭載でバッテリー性能アップ!

「iPhone 16」シリーズは次世代の「A18チップ」を搭載し、CPUは「iPhone 15」よりも最大30%、GPUは最大40%高速化している。

とはいえ際立って大きな恩恵はバッテリー性能だろう。こちらはビデオ再生基準だと「iPhone 15」より2時間程度長く再生可能に。

また高速充電性能もアップ。別売りの20W以上のアダプタとUSB-C充電ケーブル、もしくは30W以上のアダプタとMagSafe充電器を併用することで、約30分で最大50%の充電が可能だそうだ。

ナビや音楽再生、ツーリング先の飲食店を調べたりと、何かとバッテリーを消耗するツーリングにおいては嬉しい進化だろう。

画面がさらに割れにくくなった!?

「iPhone 16」の背面はアルミ、「iPhone 16 Pro」「iPhone 16 Pro Max」はチタン素材を採用。そのほか耐水性能等に変更はないが、ガラスは最新の「Ceramic Shield」を採用。前モデル比べさらにガラス面が頑丈になっているようだ。

ライダーはスマホをホルダーにつけてナビとして使ったり、屋外で撮影するときなど、何かの拍子でスマホが破損するシーンは多い。少しでも剛性が向上しているのはありがたい改良だ。

結論

充実の最新機能に目移りするが購入はまだ早いか

ここまで「iPhone 16」シリーズの特徴を踏まえ、ライダー目線で購入はアリかナシか。結論から言えば、私の場合、バイクでの使用を考えると現状での購入はやや尻込みする印象だ。

たしかに、「Apple Intelligence」機能や、さらに向上したバッテリー性能、カメラ機能はかなり魅力的。特にバッテリー性能は何かと消耗する機会の多いツーリング時は嬉しい改良だ。

しかし、バイクでの使用を考えると「ナビ使用時の振動による不具合」と「落下のリスク」がやはり付きまとう。昨今はスマホホルダーに防振機能を搭載したモデルも増えているが、やはり高価な最新機種をつけるのは恐怖感がある。

GPSの面でも目立った改良はないのも理由のひとつ。昨今はナビに特化したデバイスも各社から発売されているので、ナビで使いたいならそちらを購入するのいいだろう。

また、先述の通り「Apple Intelligence」機能の導入は2025年。進化した Siriや各種新機能が使えるのはまだ先になりそうだ。ただ機能面では間違いなくハイスペック。日常使いはもちろん、ツーリングでも重宝するのは間違いない。

今検討している人は、「Apple Intelligence」機能が導入されるまで待つか、型落ちモデルを狙ってみるのもいいだろう。

そのほか「iPhone 16」シリーズの詳しい詳細は公式サイトをご覧いただきたい。

文:八橋秀行

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