なんだかハンターカブの加速が悪いんです
最近、CT125・ハンターカブの走りがなんとなく悪くなってる気がするんですよ。具体的には走り出しでパワーがついてこないというか。あと、シフトチェンジしたあとにパワーの出るのが遅い。
走行距離は1万3000kmくらい。クラッチが滑ってるのかと思ったけど、クラッチってそう簡単には減らないはずだし、こないだクラッチ調整したので大丈夫なはず。
で、気づいたんだけどハブダンパーが怪しいのかもしれない。ちょっとプロフェッショナルに相談してみよう。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
というわけで、なんかシフトアップした時に、一瞬遅れて繋がるような感じだったり、発進するときにワンテンポ遅れる感じがあるんですよ。
それはもしかしたらハブダンパーの劣化かもですね。走行何kmでしたっけ?
13000kmだった気がします。
ハブダンパーにしては、ちょっと早い気もしますが、個体差や乗り方、エンジンの仕様にもよるので、なんとも言えないですね。
なるほど。
交換時期の目安と点検方法
ハブダンパーの交換時期ってどれくらいなんですか?
あと、劣化を確認する方法ってありますか?
まず、距離でいうと15000~20000kmくらいが交換目安ですね。
あ、じゃあ自分のハンターカブも交換して損は無い感じですね。
そうですね、時間の問題で必ずヘタってくるので、1万キロこえてるなら交換しておくことで、気持ちよく走れると思います。
そう高いものでもないので交換します。
ヘタりの確認方法ってありますか?
こないだタイヤ交換した時に見てみたんですが、見た目はこんな感じでした。
目視ではヘタリ具合はわからないですよ。千切れてたりしたらもちろん交換ですが。
あら、そうなんすね。
センタースタンドを立てて、片手でホイールを動かないようにして、スプロケをガタガタさせてみてください。
これでガタがあったら交換必須です。新品時に試すとわかりますが、人力でガタがわかるような部分じゃないんですよ。
人の手で動かしてカタカタした感じがあるようなら、走行時はかなり影響がありますので、交換推奨ですね。
やってみたけどよくわからんす。
一番わかりやすいのエンブレを掛けた時ですね。
ハブダンパーがヘタりまくった末期になると、スロットル戻した時にカコンってなったり、再びスロットルを開ける時にギクシャクします。
なるほど、自分の場合カコンというより、クラッチ滑ってるみたいな感じですが、とりあえず変えてみます。
加速時の違和感というのもハブダンパー劣化による症状ですし、走行距離的にも交換しておくのがオススメです。
ハブダンパーは車種によって違うので、購入時は注意を
さて、ハブダンパーだけど、カブ系の中でも色々な種類があるのよ。
間違えて買ってしまうと、まるで使えないので注意してね。
CT125用ハブダンパーはJA55でもJA65でも同じ
CT125はJA55でもJA65でも同一で、純正品番06410-GCR-000。
キタコからも出てるよ。
スーパーカブやC125はだいたい一緒
今どきなスーパーカブ系はほぼ共通。具体的には、下記車種は全部同じハブダンパーだよ。三角形が繋がった形で、ちょっと薄い。
スーパーカブ50(AA04、AA09)
スーパーカブ110(JA07、JA10、JA44、JA59)
スーパーカブC125(JA48、JA58、JA71)
純正はこちら。
キタコからも出てるよ。
クロスカブはスーパーカブと互換性なし
クロスカブとかカブプロ系はスーパーカブ系と互換性がないっぽい。
クロスカブ(JA10)とクロスカブ110(JA45)はこれ。JA60もこれかな。
でもクロスカブ50(AA06)はこれじゃないよ。
スーパーカブ50プロ(AA07)、スーパーカブ110プロ(JA42)、クロスカブ50(AA06)はこういうの。
カブプロ系っていったけど、カブプロのルーツ的存在であるプレスカブはまた形状が違う。なんなら下記の古いスーパーカブとかとも違う独自形状。
古いカブはややこしいかも
自分のスーパーカブ90(HA02)みたいに、やや古いカブだとまた形状が変わる。
81年以降のモデルはこういうポッチの付いたタイプ。
90年代後半以降のモデルはポッチがなくなる。
81年以前は正直良くわかんない。
いずれにせよ、古いカブはややこしいから、カブ専門店に相談するのオススメ。
カビィさんのオンラインストアにハブダンパー載ってないですけど、注文は可能なんですよね?
もちろん注文いただければ対応させていただきます。もしハブダンパーの形式がわからなければ、注文の際に年式や車体番号などをお伝えいただければ、適合するハブダンパーを探させていただきます。
ただ、リアホイール交換しているなど、カスタムされている場合はそのあたりも教えてくださいね。
ということなので、自分のハブダンパーがわからないときは、専門店で注文するのもアリだよ。
ハンターカブのハブダンパーを交換してみる
さて、ハブダンパー交換するよ。といっても、リアタイヤ交換と手順はほぼ一緒なんだけどね。
まずはアクスルシャフトをちょっとだけ緩めておくよ。ここではちょっとだけね。なんでかっていうと、今回はセンタースタンドを掛ける時にちょっと工夫をして、リアホイールを抜きやすくする予定なのよ。なので、車体が安定している状態で緩めておくのだ。
ナット側は二面は幅19mm。
ボルト側は14mmの工具で。
そしたらチェーンアジャスターナットを緩めておくよ。これはサイズ違いで二面幅10mmのナットと二面幅12mmのナットが使われてる。12mmの薄口スパナがあれば外すの楽だよ。
そしたらセンタースタンドの下に、適当な材木を敷いてセンタースタンドを掛けるよ。
今回使ったのは2*4材。厚みは2インチなので約5cm。
これ、実は以前カビィさんに教えてもらった技なのよ。
センタースタンドをそのまま掛けると、リアホイールがフェンダーに引っかかって抜けないんですよ。で、アクスル抜いた後だとどうしようもなくなるから、めっちゃ苦労するの。でも、材木を敷いておくだけでめっちゃ楽になるらしい。
無事にセンタースタンドが掛かったら、転倒防止のためにフロントブレーキロックをしてくよ。タイヤ引っこ抜く時にセンタースタンド外れたら怖いからね。
さっき軽く緩めたアクスルシャフトをさらに緩めて引っこ抜いたら、あとはホイールを抜くだけ。
材木のおかげでめちゃめちゃ簡単。革新的。
リアホイール外したことある人なら、この素晴らしさがわかるはず。
アクスル抜くとブレーキキャリパーあたりがポトッと落ちちゃうので、そのあたりは注意してね。
そういえば、リアホイール外した時にキャリパーが脱落するのを防ぐアイテムがもうすぐラインナップできそうです。
こういうものです。
アクスルシャフトを外しつつこれを差し込んでおくだけで、ホイール脱着がものすごく楽になりますよ。
なんすかそれ、先に教えてくださいよ。
モンキー125で使用した時の画像はこんな感じです。もちろんハンターカブでも検証を進めていますよ。
量産が問題なければオンラインショップにアップしますので、よろしくお願いします。
かしこまりです!
さて。外したホイールはディスクローターが傷つかないよう、材木などの上に載せておこう。2*4材が2本あればそれで足りるよ。
ハブからスプロケの部分を外すよ。正確に言うとファイナルドリブンフランジサブASSY+ファイナルドリブンスプロケット。簡単に抜けた。ハブダンパーが新品だったらそんなにスコッと抜けないはず。ヘタってるくさい。
買っておいたキタコのハブダンパーに交換するよ。
純正ハブダンパーだけど、手では取りにくかったので、傷つけないように内装剥がしを使った。
4個全部入れ替えたら、さっきのスプロケ部分をはめるよ。なんかはめるときの手ごたえが結構きつかった。新品だとこうなるのね。
後は戻すだけ。センタースタンドの下に材木を敷いてるので、ホイールを足で頑張って持ち上げつつ作業。いやまじで材木敷いたらめちゃめちゃ簡単ね。ありがとうカビィさん。
最後に、チェーンアジャスターで張りとホイール位置を調整して完成。
チェーンラインを見る時は、チェーンカバーを外すとすごく楽よ。急がば回れってやつですね。
試運転してみた
作業の後は試運転。
近所を走り回っていたけど、走り出しや、シフト時のパワーが遅れてくる感じがばっちり解消されたよ。
めちゃめちゃ調子良くなった。
最近ハンターカブの走りが悪くなってきて、っていう人はぜひハブダンパー交換をお勧めしたい。少なくとも自分の場合は、走りの良さが戻ってきたよ。
レポート:若林浩志