文:太田安治/写真:松川 忍/モデル:平嶋夏海
キジマ「スマートエアポンプ JP03」テスト&レポート
新型エアポンプは充填速度向上と低価格化を実現
タイヤの空気圧調整は充電式バッテリーと空気圧センサーを備えた電動エアポンプを使えば、あっけなく済ませられる。今回試したキジマの『スマートエアポンプ』は同ブランドの第3世代で、ポンプの大容量化と駆動電圧アップによって空気吐出量を従来品比1.3〜1.5倍にして充填所要時間を短縮。
スマートフォンなどを充電できるUSB出力ポートやLEDライトも装備し、自転車(英式・仏式)やボール用アダプターも同梱。一家に一台あると安心・便利なアイテムとしての実用性がさらに高まった。
本体サイズは従来品のJP02よりひとまわり大きい縦165mm×幅70.5mm×厚さ50mmで、重量も522gに増えた。携行性では従来品が優れているが、実際に電動エアポンプを持ち歩いているライダーはごく少数。ほとんどのライダーは自宅ガレージや駐輪場での空気圧調整に使っているから、充填速度向上のメリットのほうが大きいだろう。
圧力の表示モードは4種類あるが、現在の国産オートバイ/自動車ではkPa(キロパスカル)が一般的。エアホースを本体とタイヤ側のバルブに接続してスイッチを入れると、設定空気圧に達したところで自動的に停止する。
充填速度はレブル250のリアタイヤ(150/80−16サイズ)の場合、160kPaから200kPaまで約34秒とのこと。定期的な空気圧調整なら、大型オートバイでも前後3分以内で済むはずだ。
この手軽さを体験すると手押し式や足踏み式ポンプを使う気はしなくなる。税込7150円という価格以上の価値がある。
テスター太田安治の欲張りリクエスト
充填速度が速くなって使い勝手が向上したうえ、価格も安くなったのは大歓迎。ただしコンプレッサーの稼働音はそこそこ大きく、夜間の住宅街で使うのは気が引ける。性能は現状で充分だから、より静かな『サイレント仕様』が欲しい。
文:太田安治/写真:松川 忍/モデル:平嶋夏海