文・写真:西野鉄兵
シートバッグやダッフルバッグを積んでみた!
座面の形状、取り付けベルトの装着のしやすさ、積載に関するすべてが◎
2024年のニューモデルとして、発表時から大きな話題となったホンダ「GB350 C」。GBシリーズの特徴であるクラシカルさをより全開にしたスタイリングは、古きよきオートバイのデザインそのものですね。
そして、こういうスタイルのバイクには、旅がよく似合う! 「旅が似合うバイク≒荷物を積んでいる状態が様になる」と私は考えています。
まずはリアシートのサイズをチェック!
セパレートタイプのシートで、座面はほんの少しだけラウンドしていますが、四角くてバッグを載せやすい形状です。積載に有効なスペースの縦幅は約27cm、横幅は前側が約21cm・後ろ側が約18cmといったところ。
バイク用シートバッグを積む!
まずはバイク用のシートバッグを積んでみました。
積載したのはヘンリービギンズの「DH-758 シートバッグ PROII Mサイズ」(容量37~44L)。このバッグの横幅は50cm(未拡張状態)、けっこう幅のあるバッグですが、しっかりと安定した固定が実現できました。
取り付けベルトは、オーソドックスな前後4点留め。前側はリアショックの付け根部分、後ろ側はグラブレールの付け根部分にベルトを通しています。この部分を利用した積載は、スタンダードの「GB350」も同じように行なえます。
前後に荷掛フックが備わっていますが、ストラップタイプの取り付けベルトの場合は、フックは使用しない方がいいと思います。というのも、フックの長さと“返し”部分の幅がやや短く、ここにベルトを留めるとすっぽ抜ける可能性があるためです。
なので、GB350シリーズはいずれも荷掛フックが備わっていますけれど、私は使用したことがありません。取り付けベルトの装着は、ズレたりすっぽ抜けたりしない場所を選ぶのがおすすめです。
ロックストラップを使えばバイク用ではないバッグもラクラク積める
さて、次に積載アイテムのロックストラップを使って、バイク用ではないバッグを積んでみました。
ロックストラップの取り付け方法と取り付け位置はシートバッグのベルトとまったく同じです。
帆布のダッフルバッグは「GB350 C」によく似合いますね。昔ながらの旅人感が出て、いい感じ。
続いてザ・ノース・フェイスの撥水バッグも同じくロックストラップを使って積載してみました。容量は31L。1~2泊のホテルに泊まるツーリングにちょうどいいサイズです。
このくらいのサイズ感のバッグだと納まりもよくて、いい意味でごく普通な感じ。荷物を積んでもスタイリングがかっこ悪くなりにくいのは、やはり「GB350 C」の美点でしょう。
ノーマル状態でもサイドバッグを装着できるのか?
「GB350 C」が積載に関して、他車よりも秀でているのは、リアフェンダーに備わるこの“サイドバッグサポート的なもの”でしょう。
これは「サリーガード」の取り付けベースなのだと思われます。サリーとはインドの女性の民族衣装。ロイヤルエンフィールドの「クラシック350」などにも同じようなパーツが標準装備されています。
それがちょうどよくサイドバッグの巻き込みを防止するガードになり得る可能性があります。GB350シリーズのなかでは、この「C」だけが標準装備しているアイテムです。
サイドバッグを装着してみました。
装着したのは、ヘンリービギンズの「DHS-20 サドルバッグWR 10L ブラック」(使い込んでいるので、日焼けています)。バッグのサイズは、横幅は36cm・高さ27cm・奥行最大120mm。
2カ所から吊るすのとともに、バッグの下部分に備わっているDリングを利用して細引きで車体に固定しました。これでとりあえず、巻き込むことはないでしょう。
サドルバッグサポートを装着すれば完璧!
ホンダの純正アクセサリーとして、サドルバッグサポートが用意されています。バッグのサイズや形状、装着の仕方よっては安定感が得られず、巻き込んでしまう場合があります。より確実に装着するには、サドルバッグサポートを装備するのが賢明です。
まとめ
いろいろバッグを積んでみて「GB350 C」は、キャリアを標準装備していない車種の中では、トップクラスに積載がしやすいモデルだと思いました。
今回は超大型のキャンプ用シートバッグは積みませんでしたが、60~70L程度のシートバッグも難なく同様の方法で積めるはずです。サイドバッグをどうするかはおいといたとしても、ノーマル状態でキャンプに出かけられるのは間違いありません。
「GB350 C」は、ホテルに泊まるツーリングからキャンプ旅までノーマル状態で苦もなく楽しめる一台です!
文・写真:西野鉄兵