左スイッチの幅を詰めたい
ノーマルの左スイッチって、ちょっとでっかいというか目立つのよね。もっと大きなバイクなら気にならないかもだけど、ハンターカブって小型車だし。
あと、スイッチ類ってなるべく小さくした方がレーシーでカッコ良いと個人的に思ってるので、今回は小さいスイッチボックスに交換してみるよ。
amazonで調べてると安いのも色々あるんだけど、さんざん悩んで選んだのがこれ。デイトナの集合スイッチ左。世の中にはもっと強烈にコンパクトなのもあるけど、品質と価格、操作性のバランスで考えたらこれかなり最強じゃないかな。
届いたので純正左スイッチと比較してみるよ。
相当小さくなる代わりに、ウィンカーはプッシュキャンセルじゃなくなっちゃうけどね。
でも薄くしたいから仕方ない。実物でウィンカースイッチの操作感を見てみたけど、節度感あるし、これなら問題なく操作出来そう。
どれくらい薄くなるかを実測で見てみるよ。まずは純正。
実測で約54.0mm。
そしてデイトナの集合スイッチ。実測で約29.2mm。
実測なので多少のズレはあるかもだけど、約24mmくらい薄くなるってわけですよ。半分弱まで薄くなるので、相当スッキリするはず。
配線を車体にコネクタ接続できるようにしよう
さて、取り付けに入る前にもう少し準備。デイトナ集合スイッチは汎用なので配線の端っこはこんな感じ。
なのでCT125に接続できるようにしないといけないのよね。
一番良いのは、この配線の先に純正コネクタに合致するコネクタを作ること。
まずは先端をコネクタ化できるか試してみるよ。
取り付け準備①
コネクタ制作→失敗
デイトナ集合スイッチの線を程良い長さに切って先端をコネクタにすれば、あとはボルトオン装着できるようになるはず。
まずはコネクタ部分。色々調べてみたらこれが適合するらしい。
端子部分や防水キャップは付属していないので、こちらも同時に購入。
配線長さを合わせるよ
まずは配線長さを合わせよう。長すぎるとかさばるからね。
致命的な失敗をするといけないので、念のため数センチ長めにカットしておくよ。
あとはデイトナスイッチの先端に防水キャップとターミナルを接続して、コネクタに差し込むだけなはず。
端子にターミナルを繋ごう
流れとしては、まずはデイトナ集合スイッチの配線端点を剥いて、防水キャップを取り付けて、ターミナルをカシメて、コネクタに差し込んでコネクタ内部のを押し込んでロックという感じ。
ただ、ターミナルをカシメるところで問題発生。ターミナルが小さすぎて、自分の使ってる電工ペンチ(フジ矢FA203電工ペンチミニ)だとスッカスカでカシメることができなかった。
よくよくターミナルの商品説明を見たら、ホーザンのP-706という圧着ペンチを推奨してるらしい。
しかしこのためだけに電工ペンチを買うのは悔しかったので、電工ペンチミニを駆使して何とか圧着。通電悪そうな気がしなくもない。
で、コネクタに差し込もうとするんだけど、線が太くて奥まで入らない。
仕方ないので被膜を削ってみたけど厳しい感じ。
防水性はあとで考えることにして、電線部分だけにして差し込んでみたら、今度は力がかからなくて差し込み切れない。
一応、ある程度差し込めば反対側からラジオペンチで引っ張って出すことができた。
コネクタ3つくらい壊して色々試してみたけど、どうにもうまくいかない。
頑張ればカタチにはなりそうだけど、内部で断線しそうなのよねギブアップ。
残念ながら断念するよ。
一応、配線色の対応とか調べたので、コネクタを自作できる人のために残しておくね。
CT125純正とデイトナ集合スイッチの配線色対応
純正左ハンドルスイッチの被膜を少しだけ剥いてみるとこんな感じ。
図にするとこんな感じね。
次に配線色とその役割。
純正の配線色とデイトナハンドルスイッチの配線色をまとめたのがコチラ。
配線色の名称は、ホンダとデイトナの表記に準じてるよ。
ウィンカースイッチとホーンスイッチに関しては、似たような色。注意したいのはディマースイッチ。ここに関してはロービームのスイッチ以外はまるで色が違うのよね。
これを元にした、デイトナ集合スイッチからの配線差込位置がコチラ。
自分はうまく作れなかったけど、挑戦するときは参考にしてね。たぶんあってるはず。
取り付け準備②
純正コネクタをカットしてデイトナ集合スイッチに接続
さて。
コネクタを作るのがちょっと難易度高かったので、最終手段。
純正左ハンドルスイッチのコネクタ部分をカットして、配線同士をつなぎ合わせることにするよ。
デイトナ集合スイッチにギボシが同梱されてるし、これがきっと正解。
ただ、ギボシで8本もの線を繋ぐとかなり太くなりそうなのよね。
ちなみに同梱のギボシは104CA/CBね。
というわけで、これを使うよ。デイトナのハンダ入り熱収縮チューブ。
ハンダ入りでしっかり接続しつつ収縮チューブでまとめてくれる優れモノ。
圧着じゃないので、熱を掛けるだけでしっかり通電、きっちり固定。
真ん中の金属リングみたいなのがハンダ。これが溶けて配線同士をつないでくれるよ。
で、両側の赤い部分が溶着材。ここがあることで被膜をガッチリ固定してくれるっていうワケですよ。
サイズ展開はΦ1.7とΦ2.7とΦ4.7。
デイトナの配線が実測で直径約2.2mmだったので、今回はΦ2.7をセレクト。
ひとつ注意点。
熱収縮にはヒートガン推奨だよ。
普段は収縮チューブといっても、配線を隠すのに使う程度なので横着してライターを使うこともあるんだけど、今回は温度管理が大切そうなのでヒートガンを購入した。
失敗したら怖いので、メルカリで中古を探してから挑戦することにするよ。
JA55の純正左スイッチボックスの品番は35200-K2E-T01ね。
使うのはコネクタ部分だけなので、ざっくりカット。念のため数センチ余裕を持って切ると良さそう。そしたら配線をまとめてる被膜をカットしておこう。
接続部分を隠すため、あらかじめ収縮チューブを通しておくよ。使ったのはφ14mmの収縮チューブ。
そしたら互いの配線を熱収縮チューブハンダ入りで接続していくよ。
さっき調べた配線色によるとこんな感じで接続していけば良いはず。
こんな感じで熱収縮チューブを通しておいて、向いた線同士を軽く絡めておいた。
そしたらヒートガンで炙るよ。相当熱そうなので、ここからは念のため外に出て、レンガの上で作業。200℃とかの熱風だからね。普通に危険。
ひたすら熱風をあてまくるよ。
最終的にこんな感じ。思ったよりも細くなるのね、これは良い。
ちなみに、温度については熱収縮チューブの説明に明記されてた。
収縮開始温度/約80℃
収縮終了温度/約125℃
ハンダ溶解温度/138℃
自分の買ったヒートガンはデジタルで温度設定できるタイプだったんだけど、200℃に設定するとハンダが溶けるまでかなり時間かかるのね。横着して400℃くらいにしたらかなり楽になったけど、ほんとは200℃でじっくりいくのが正解じゃないかな。
というわけで接続完了。面倒だから一か所で接続したけど、4本ずつくらいで接続位置を変えればもっと細く仕上がるかも。
最後に接続部分を14mmの収縮チューブでまとめるよ。
ヒートガンでさくっと収縮。でも収縮チューブの長さが微妙に足りなかった。
仕方がないので黒の絶縁テープで養生しておくよ。
これでデイトナ集合スイッチがハンターカブにボルトオン装着できるはず。
正直、コネクタ作るよりこっちのがオススメ。楽だもん。
接続部分は乗車位置からはそんなに見えないだろうし。
デイトナ左ハンドルスイッチの取付
無事にコネクタ完成したので、装着していこう。
必要なのは、5mmの六角棒レンチと#2のプラスドライバー。あと結束バンドの余りを切る道具。自分はハサミにしたよ。
純正スイッチボックス取り外し
まず、車体と左ハンドルスイッチを繋いでるコネクタを外すよ。
ハンドルを右に切ると左フロントフォークの右側にあるよ。
コネクタはステーに固定されてるので外しておくと作業が楽だよ。
隙間にゆとりがあればそのまま作業すればよいんだけど、自分は場合は配線がぎゅうぎゅうになってたので、ヘッドライトの固定ボルトを5mmの六角棒レンチで外して、ヘッドライトをずらしてみる。
それでもいまいち作業しづらかったので、左側ヘッドライトステーも外したよ。ここも5mmの六角棒レンチね。
やっとコネクタを引っ張り出すことが出来た。
コネクタはロックされてるので、ロック解除してから引っこ抜くのだ。
コネクタを外すことが出来たので、純正スイッチボックスを外すよ。
2本のプラスネジで固定されてるだけなので、外すのは簡単。
プラスドライバーは#2ね。
ネジを外せばパカっと開くんだけど、ウィンカースイッチ部分はちょっとややこしい形になってて引っかかるので、気を付けて。
デイトナ 集合スイッチ左取り付け
あとはデイトナの集合スイッチをとりつけるだけ。
装着前の準備で、集合スイッチ付属のゴムを取り付けていくよ。
2ヵ所のプラスネジを#2プラスドライバーで外したら、開いてスイッチのついてない側にゴムを2つとも取り付けよう。
そしたらハンドルに取り付け。
で、コネクタを接続。この段階で一度動作テストしておくと良いかも。
問題なければ、コネクタをステーに取り付けて、ヘッドライトステー、ヘッドライトを戻して完成。
最後に配線をタイラップでハンドルに沿わせておこう。
完成
無事に装着完了。動作確認してみると、ハイロー切り替え、ウィンカー、ホーン全て問題なく動作。コネクタでは悩んだけど、取り付け自体は凄い簡単。
純正と比較して約24mm薄いんだけど、数値以上に薄くなった気がする。
これが純正。
こちらデイトナ。かなり薄くなったでしょ。仮止めの時に写真撮ったからちょっと斜めってる。
ウィンカースイッチの操作感
見た目は満足。
あと、気になるのはウィンカースイッチの操作感。
というのも純正はプッシュキャンセルだけど、これはプッシュキャンセルじゃないからね。
プッシュキャンセルじゃないスイッチって、モノによってはウィンカーを戻す際に勢い余って反対側に行ったりするのよ。
で、試運転してみたけど意外なほどに使いやすい。なんか、自分のイメージする非プッシュキャンセルより節度もあるし、入力や位置もわかりやすいし、妙に使いやすいのよね。
なんでだろうと思って、よくよく見てみるとスイッチの高さが左右で違った。
斜めから見た方がわかりやすいかな。
微妙な違いなんだけど、左に出す時は軽く出せる。右に出す時は気持ちグイッと押し込む感じ。
あと、上下に段があるおかげでウィンカーを戻そうと軽く押し込んだ時に、すっとセンターに落ち着くのよね。
上手く説明できないけど、行き過ぎることを気にせず、楽にセンターに戻せるのよ。こんな感じ。
むしろ純正だと一番下がウィンカースイッチだけど、デイトナは真ん中なので、その高さの違いに慣れが必要だった。逆に言えば高さに慣れれば問題なさそう。
反省点
基本的には問題なく装着出来たんだけど、コネクタとの接続位置がちょうど角度のきついところになっちゃった。もっと上側で接続した方が配線への負担が少なかったかも。
まとめ
コネクタはちょっと悩んだけど、最終的には凄く良い感じにできた。操作感も想像以上に良くてお気に入り。
年を越したら右側のハンドルスイッチ&スロットルホルダーに着手するよ。
レポート:若林浩志