25年開幕戦にはTEAM KAGAYAMA参戦!
2025年にはスタート21年目を迎える青木拓磨プロデュースの「レン耐」。レンは「レンタル」、耐は「耐久」の略で、ご存知出場マシンも、ツナギやブーツ&グローブのレース装具もレンタル可能な、敷居の低い低いレースです。
なんたって、コロナ明けからは、年間約30戦(!)で3000人(!)が参加しているメジャーレース! レン耐って、若い参加者が多いし、装具レンタルの参加者も3割くらいいて、それが20周年だもん、これまで数1000人の「バイク好きだけどレースは興味ないわ~」っていうライダーに、レースの魅力、サーキットの楽しさを広めてくれているんです。
そして、たぶん2025年シーズン早々に開催される最初のメジャーレースとして、25年レン耐開幕戦は、1月12日に千葉県・袖ケ浦フォレストレースウェイで行なわれました。
レン耐は、毎レースのように意外なメンバーが参戦することで知られていて、それが拓ちゃん旧知のレジェンドだったり、タレントさんだったり、現役レーシングライダーが顔を出すこともあります。
事実、24年最終戦「レン耐24Final」では青山博一HondaチームASIA監督や水野涼、野左根航汰、荒川晃大、羽田太河といった全日本ロードレース現役ライダーが参加していました。こういうレーシングライダーが参加してくれると「本人に会える!」とか「あ、青山カントクと一緒に走れる!」って、レン耐に参加したくなる気持ちがグンと増えますよね。
そして25年のレン耐開幕戦にも大物参戦! それが24年の全日本ロードレースにドゥカティ・パニガーレV4Rを投入して旋風を巻き起こしたチームカガヤマRIDEWIN! もちろん、加賀山ユッキー監督自らも参戦し、チームメンバーは同チームのメカニックである野口裕一さん、橋畑修斗さん、庄司宏徳さん。
「いつもはレースサポートに徹してくれているチームスタッフも、もともとレース好き。拓ちゃんのレン耐って敷居がすごく低くて単純に楽しめるレースだから、スタッフみんなで出ちゃおうぜ、ってね」とユッキー監督。もちろん、ただ遊ぶだけじゃなくて、ユッキーは自分が走っていない時にはピットでの作法とかタイム計測の仕方、ライダー交代の配分やサインボードの出し方なんかを丁寧に教えていました。こーゆーところでレース文化って伝承されていくんだなぁと思いましたね。
さらにレース前のブリーフィングで意外な顔ぶれも発見! それがかつてヤマハ→カワサキのワークスライダーだった松戸直樹さんや、ヤマハワークス&開発ライダーだった原田伸也さん(クールデビルの弟さんね 今はバイクショップRoyal Factory48<www.royalfactory48.com>の代表)、テイストofツクバの現役ZERO-1ライダーである興松丈司さん! ユッキーと伸也さん興松さんって、90年代アタマかな、筑波のSP250とかでガンガンやりあってたライバル同士で、いまでも「悪友だよ」(原田さん談)って仲。そこに、この世代では、単なる後輩にされちゃう拓磨とか直樹がいるともうワチャワチャ(笑)。この時代を知ってる人も知らない人も、ワクワクしちゃう顔ぶれでした。
このレン耐は、単純に速さを競うだけではなく、燃費走行を考えて走るように給油制限があったり、ピットインのたびに「お題」といって似顔絵かかされたり、モノマネしなきゃいけなかったり、ゲームしなきゃいけなかったり、っていう内容。あとは、レース時間の折り返し時点で、それまでの順位がひっくり返るというものすごさ。
これは、ダブルペリアというゴルフでよく聞くハンデ戦で、順位をひっくりしたり、ペナルティをつけたりする方式で、例えば50台参加の4時間耐久だと、2時間の時点で1~25位が26~50位に、26位~50位が1~25位にひっくり返っちゃうという、聞いたこともないルール(笑)。ま、それだけ拓ちゃんが「順位とかタイムにこだわらずにレース楽しんでね」って言いたい、ってレースなのです。
今回は3時間耐久。真冬ってこともあって、路面温度がちゃんと上がるお昼にレーススタート。今回は持ち込み&レンタルの250ccも混走で、出場全36台のレース。レンタルに用意されるのは旧4速GROMと現行5速GROMで、これ自分のGROMを持ち込んでの参加もOKです。順位を競うのがメインではないから、改造範囲もわりと厳しくはないようです。
レースは袖ケ浦をGROMで周回する平和なレースで、時折は曇り空ながら、晴れベースで推移して行って、転倒車わずか数台、という展開。総合順位では250ccクラスがもちろんTOPで、ついでスピードにまさるGROM5勢、GROM4勢が続いていて、おーやっぱりか、っていう感じでGROM4のTeamKAGAYAMAがGROM5をリード。ユッキー、ぜーんぜん速く見えなくてもミニバイクでも速い!
それでもレース終盤には、うまく各車ともガス欠症状が出て、TeamKAGAYAMAのGROM4も、ラスト数分はボボボボボボボ……ってガス欠症状をごまかしながら徐行で周回(笑)。
そして終わってみれば、いろんなチームに罰ゲームっぽいペナルティが出されて、TeamKAGAYAMAも「1コーナーの白線を××回カットした」というペナルティをがっつり取られてGROM4クラス16台中8位で終了(笑)。加賀山監督が拓磨プロデューサーに詰め寄ってた(もちろん冗談でね)シーンが大爆笑を呼んで、レースは終了しました。
ミニバイクとはいえレース出場となると、マシン整備をして、工具もスタンドもタイヤウォーマーも発電機もトランポに満載して……っていう手間がいらない、さらにレース初心者にはマシンどころかライセンスも不要で、ツナギもブーツもグローブもレンタルできるというレン耐。こういう楽しいレース、もっと応援していきたいですね。レース出たことない、ってみんなも出てみてね。
ちなみに偶然、わたしの知人も出場していて、そのチームが教えてくれたんですが、今回は4人で参加して、初心者講習料と、後日に走行写真を送ってもらえる有料フォトサービス込みで、ひとり1万4000円くらいだった、ということでした!
次回の開催は2月16日・筑波1000の「SEV杯」4時間耐久! この回は「初心者のみ出場可能」な60分耐久もありますよ~。
詳細と申し込みはrentai.takuma-gp.comへ。
2025年からアプリでエントリーできるようになってます^^
写真・文責/中村浩史