文:河野正士/写真:井上 演
日本人ビルダーとのコラボバイクを発表
ロイヤルエンフィールド(RE)が、横浜ホットロッドカスタムショー(YHCS)にブースを展開するのは2024年で3回目。初回こそ、すでに欧州や北米で発表済のカスタムバイクやフラットトラックを戦うREのファクトリーバイクを展示していたが、2023年と2024年は日本人ビルダーとコラボレーションしたカスタムバイクを世界初公開した。
今回発表した「SAMURAI/サムライ」を製作したのは、YHCSで2度、二輪車部門の最優秀賞を獲得しているカスタムファクトリー シュアショット。ショットガン650をベースに、コンパクト・パフォーマンス・チョッパーをコンセプトに、ドラッグレース参戦も視野に入れて製作したカスタムバイクだ。
これら日本で発表されたカスタムバイクは、REの公式カスタムプロジェクト/カスタムワールド(CW)から誕生。REではすでに、このCWから200台を超えるカスタムバイクを発表。RE自身が、直接各ビルダーにカスタムを依頼し、REの世界観を広げているのである。
2024 ロイヤルエンフィールド・ショットガン650「SAMURAI」
既にレース参戦も済ませた質実剛健な「SAMURAI」
エンジンはS&S製ボアアップキットを使用し排気量を865ccに拡大し、ダイノジェット製パワーコマンダーもセットアップ。フレームは一部を除きワンオフ製作され、フロントフォークおよび三つ叉類はスタンダードだがフォークはローダウンしてセットされ、リアサスペンションはシート下に配置するリンク式モノクロスサスペンションとなっている。フロントブレーキはオリジナルで設計したインボードディスク仕様で、前後ホールやリアスイングアームはアルミ削り出しのオリジナル品だ。
2024 ロイヤルエンフィールド・ショットガン650「Always Something」
80’sの耐久レーサーをイメージしたアメリカンスポーツ
ICON ONE THOUSANDは、ヘルメットやライディングウエアのメーカーとして知られるICON MOTORSPORTのカスタムビルダーとしての名称。EICMA2024でアンベールされたこの「Always Something/オールウェイズサムシング」は、国産スポーツバイクの前後足まわりをセットアップしながら前後16インチホイールという、古のアメリカン・スポーツバイクのディテールをミックス。このカラーリングを模した限定カラーのショットガン650が世界限定100台販売される予定だ。
2024 ロイヤルエンフィールド・スーパーメテオ650「PHOENIX」
固定概念に囚われないオリジナリティ溢れるスタイル
2024年10月にインドネシアのジョグジャカルタで開催されたカスタムイベント「カスタムフェスト2024」で発表された「PHOENIX/フェニックス」と名付けられたこの車両は、インドネシアのトップビルダー AMSガレージが製作。
フレームからエアサスペンションを搭載したフロントのガーダーフォーク、バガースタイルからインスピレーションを得た流麗なリアホイールカバーなど、すべての外装類や装飾パーツがハンドメイドされている。もちろん走行可能な車両である。
文:河野正士/写真:井上 演