文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海
エフェックス「ゲルザブ ウォームシートカバー」テスト&レポート

EFFEX
GEL-ZAB WARM SEAT COVER
税込価格:1万4190円
販売元:プロト
ゲルザブと同時装着で「お尻環境」を快適に!
外気温が15度を下回ると「暖かい系」アイテムが大活躍する。電気によって積極的に加温するアイテムといえばグリップヒーターと電熱インナーウエア類がツートップだが、僕の注目はシートヒーター。一部のツアラーモデルやスクーターでは標準もしくはオプション設定されているが、まだまだマイナーな存在だ。
エフェックスの『ウォームシートカバー』は、純正シートの上に被せる汎用タイプのシートヒーター。電源は車体側の12Vバッテリーまたは別売の変換アダプターを使って、モバイルバッテリーから取る仕様だ。今回はツーリングライダーから絶大な支持を得ている同社のゲルザブR(1万1880円)と同時装着してテストした。
まず驚いたのが暖まりの速さ。スイッチを入れて10秒ほどで温もりを感じ、外気温がひと桁の環境でも5分以内にカバー全体が暖かくなる。暖かさを感じるのはお尻から太股の裏側までで、腰まわりは「じんわり」と優しく暖まる感覚。グリップヒーターのように走行風が当たって冷えることがないので、いったん暖まったら温度調整を最弱にしても効果を感じるし、短時間の移動を繰り返す乗り方でも恩恵を受けられる。
ゲルザブRと同時装着すればエンジンや車体の振動が引き起こすお尻の痛さも軽減できるから、寒い時期でも30分以上乗るライダーにお勧め。ただし、ウォームシートカバーは約5mm、ゲルザブRは約12mmの厚さがあるので、足つき性に影響があるのは事実。心配な人は別売の面ファスナーを使い、ウォームシートカバー単体での装着から試すといいだろう。

モデル車のGB350Cはシート後部の幅が広めだが、問題なく装着できた。カバー表側には滑り止め付きの裏地を採用し、走行中のズレを防いでいる。

雨天時の使用は推奨されていないが、フィルムヒーターは防水性が高く、スイッチ部分もIP65規格なので急に雨に降られても慌てることはない。

お尻からじんわりと熱が伝わり、腰まわり全体が暖まる。防寒性能に加え、血流を保つことで長時間ライディングの疲労も減るはず。

電源コネクターはスイッチの後ろ側から伸びている。モバイルバッテリーも使用できるが、車体側のアクセサリー電源に接続しておけばバッテリー切れの心配なく使える。

ゲルザブRと組み合わせる場合は、ゲルザブ側のストラップをシートカバーのループに通してシートに巻き付けるだけ。

テスター太田安治の欲張りリクエスト
ゲルザブRと組み合わせれば簡単に着脱できるが、単体で使う場合は別売の面ファスナーが必要。ゲルザブと同様、シートにストラップを巻き付けて装着するタイプも欲しい。ヒーターの左右幅がもう少し広ければ太股の内側まで暖まりそう。
文:太田安治/写真:南 孝幸/モデル:平嶋夏海