Honda 二輪事業説明会
www.youtube.comホンダの二輪国内市場の現状について

本田技研工業株式会社 執行役 二輪・パワープロダクツ事業本部長兼二輪事業統括部長の加藤稔氏(写真左)
同社 執行職 電動事業開発本部 二輪・パワープロダクツ電動事業統括部長 三原大樹氏(写真右)
国内の二輪市場について、本田技研工業株式会社 執行役二輪・パワープロダクツ事業本部長兼二輪事業統括部長の加藤稔氏は「50ccが事実上2025年10月で生産終了ということに伴い、二輪のお客様の人口が減っていくので、ベテランが最後の買い替えをした後は若い人を取り込んでいかなくてはならない」とコメント。
また価格については「国内の新規免許取得者はコロナ禍前を上回り女性も増えているが、為替も含めだいぶ値段を上げてきてしまった反省もある。リーズナブルな値段のラインアップを増やして若い人への提供の機会を増やしていきたい」との展望を示した。
2028年にインドで電動二輪工場を稼働予定、新型EVモデルの発売も間近か

会見ではさらに、2028年に電動二輪車専門工場をインドを拠点に稼働させることも発表された。この新工場では、各モジュールの組み合わせによる多彩なモデルを生産予定とのことだ。また、バッテリーも二輪の特性にあった仕様の構築、安定調達ができるよう、バッテリーメーカーと共同して準備を進めているそうだ。

EV Fun Concept

EV Urban Concept
さらに、説明会の会場ではEICMA2024で発表された「EV Fun Concept」と「EV Urban Concept」の実車も展示された。
執行職 電動事業開発本部二輪・パワープロダクツ電動事業統括部長の三原大樹氏は「EV Fun Conceptは2025年中の発売を目指す。EV Urban Conceptは出力は6kw相当になると思われるが、ICE(内燃機関)で言うと160ccクラス相当として2026年の初頭くらいに出すイメージでいる」と発表。
加えて、電動シリーズに関し「ホンダのウイングマークとは分けて、当面はホンダのEVシリーズ『0(ゼロ)シリーズ』と同じロゴで四輪とあわせて作っていく」と述べた。

「CES2024」で発表された、ホンダの新EVモデル「Honda 0(ゼロ)シリーズ」
「V型3気筒+電動過給器」はテスト走行段階に突入!

Honda ICE CONCEPT(EICMA2024 出展車)
質問の中で注目を集めたのが、EICMA2024で話題となった「V型3気筒エンジン+電動過給器」プロトタイプに関する加藤氏の発言。
「具体的にいうと怒られちゃうんですけど……」と前置きした上、「先々週熊本でテスト車に乗りましたが、良い出来です。ご期待ください。具体的な排気量は言えませんが、コンパクトなエンジンとボディで軽量でありながら、全領域で電子制御による過給によってパワフルな仕上がりになっています。これから目標に向かって引き続き、本気で開発してまいりますのでご期待ください」とコメントした。
すでに実車がテスト走行段階まで開発が進んでいると取れる加藤氏の発言に、期待が高まるところだ。
まとめ:八橋秀行