文・写真:西野鉄兵/提供:バイク王
ライダーに人気の宮ヶ瀬湖で、地域と協力したイベントをバイク王が開催

神奈川県の相模原市・愛川町・清川村にまたがる宮ヶ瀬湖周辺は、比較的新しいツーリングエリアといえる。特定多目的ダムとして造られた宮ヶ瀬湖は2000年に竣工した。昔からライダーに人気のあったヤビツ峠や道志みちにも近く、新たに集いやすい拠点が誕生したというわけだ。
ダム湖の縁をなぞるようにゆく道は、適度なアップダウンとカーブが連なり、初心者からベテランまで楽しめるワインディングロードとなっている。道や休憩スポットから望む景観もよく、“都心から一番近いオアシス”とも呼ばれている。

その地でバイク王は新たな事前応募制イベント「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」を開催する。2025年4月19日(土)に、第1回が行なわれる予定だが、その後も定期的な開催を目指しているという。地域と密着し、ライダーと地元の方が相互にメリットを感じられる内容にするというのが最大の目的だ。
Enjoy BikeLife! in 宮ヶ瀬
開催日時:2025年4月19日(土) 10時~14時
開催場所:宮ヶ瀬湖周辺(当選者の方にのみ開示します)
※ライダー200名限定(募集枠は170名)・ウェブでの事前応募制
応募期間:2025年3月24日~4月6日
主催:株式会社バイク王&カンパニー
イベントの詳細は記事末およびバイク王の特設ウェブサイトでご確認を!
開催するにあたり、バイク王は地域の観光協同組合や商店街、宮ヶ瀬湖周辺でゴミ拾いを行なう活動家などと綿密な打ち合わせを行なったという。そのうちの一回に同行させてもらい、地域が抱える課題や今後のイベント展開について話を伺った。

宮ヶ瀬湖のすぐそばにある服部牧場内の施設で4人の方に話を伺った。
(右奥)宮ヶ瀬水の郷観光協同組合・浅見友教さん
(右手前)宮ヶ瀬湖周辺でゴミ拾いなどの活動を行なう「Riders in Action」の岩間大輔さん
(左奥)バイク王公式アンバサダーでバイク女子タレントの朝山すずさん
(左手前)バイク王&カンパニーの広報担当・松本夏穂さん
地域が抱える課題の解消を目指して
まずは宮ヶ瀬湖周辺の現状について、宮ヶ瀬水の郷観光協同組合の浅見友教さんに尋ねた。この地に訪れるのはどのような人たちなのだろうか。
「ドライブやツーリングなど自家用車で訪れる人が大半となるエリアです。公共交通機関では来にくく、また観光バスがひっきりなしに来るほどの観光地でもありません。冬場のイルミネーションや春の桜の時期はとくに賑わっていますね。バイクの方がとくに増えたのは、コロナ禍の頃です」(浅見さん)

宮ヶ瀬水の郷観光協同組合・浅見友教さん
コロナ禍は、密を避けられることからバイクブームが起きた。東京・神奈川の人口密集地からアクセスのよい宮ヶ瀬湖にライダーが集まったことは必然ともいえそうだ。
ライダーでもあり地域活動を行なう岩間大輔さんが宮ヶ瀬周辺で本格的にゴミ拾い活動を組織化したのも、ゴミの増え始めたコロナ禍に駐車場管理者から利用者の一人として注意を受けたことによる危機感からだという。
「コロナ禍にて湖畔の休憩スポットのゴミ箱が撤去されたことでポイ捨てが増えてしまいました。バイク置き場での吸い殻や、置いて行かれたゴミは、言い訳できないバイク乗りの出したもの。ならばSNS等で宮ケ瀬のゴミ拾いを行ってくれる参加者を募ることで、ゴミを拾うライダーを一人でも増やし、美しくて気持ちの良い宮ヶ瀬を目指そう、と思ったんです。参加者の皆さんが予定しやすいように、第二日曜日にライダーを中心としたクリーン活動を継続しています。 」(岩間さん)

宮ヶ瀬湖周辺でゴミ拾いなどの活動を行なう「Riders in Action」の岩間大輔さん
すべてのゴミがバイク乗りのポイ捨てによるものではない。しかしライダーが増えた時期に、ゴミ問題が浮上し、騒音を上げるバイクや危険運転などを見てしまえば、地元の方々にとって、ライダーの印象は悪くなる。
いまでもゴミは多いのだろうか。
「活動を重ねるごとに減っていき、現在はピーク時と比べればほとんど落ちていません。マメに拾っているから、ということもあるのですが、我々の活動がこのエリアに訪れる人たちに広まったのだと思います。ゴミを拾っている姿を見せることで、またその噂が広まることで、ポイ捨てを防ぐ抑止力になったんだと思っています」(岩間さん)
活動内容は「Riders in Action」のホームページやSNSで見ることができ、協力者は随時募集している。
そのほかの問題点はどういったことだろうか。再び浅見さんに尋ねた。
「宮ヶ瀬湖と一口に言っても、3つの市町村にまたがっていて、立ち寄りスポットも湖畔周辺に点在しています。バイクに乗る方には、以前から無料の駐車場がある相模原市の鳥居原園地が人気です。ただ商店街が並ぶ清川村の水の郷、愛川町の放流を見られる宮ヶ瀬ダム展望塔周辺やここ(服部牧場)なども合わせて楽しんでいただけたら嬉しいな、と常々思っています」(浅見さん)

鳥居原園地|入場無料の公園で、景色がいい。敷地内にはカフェや物産コーナーもある。

鳥居原園地|入場無料の公園で、景色がいい。敷地内にはカフェや物産コーナーもある。

服部牧場|動物と触れ合えたり、自家製乳製品を満喫できたり、ひとりで訪れても仲間や家族と訪れても楽しめる牧場複合施設。入場料・駐車料金無料。

服部牧場|動物と触れ合えたり、自家製乳製品を満喫できたり、ひとりで訪れても仲間や家族と訪れても楽しめる牧場複合施設。入場料・駐車料金無料。

服部牧場|動物と触れ合えたり、自家製乳製品を満喫できたり、ひとりで訪れても仲間や家族と訪れても楽しめる牧場複合施設。入場料・駐車料金無料。

服部牧場|動物と触れ合えたり、自家製乳製品を満喫できたり、ひとりで訪れても仲間や家族と訪れても楽しめる牧場複合施設。入場料・駐車料金無料。

宮ケ瀬水の郷|広々した公園と商店街がある食事処に事欠かない観光地。第1回「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」も水の郷で行なわれる。

宮ケ瀬水の郷|広々した公園と商店街がある食事処に事欠かない観光地。第1回「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」も水の郷で行なわれる。

宮ケ瀬水の郷|広々した公園と商店街がある食事処に事欠かない観光地。第1回「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」も水の郷で行なわれる。

宮ケ瀬水の郷|広々した公園と商店街がある食事処に事欠かない観光地。第1回「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」も水の郷で行なわれる。
たしかに宮ヶ瀬を訪れるライダーにとっては、鳥居原園地を集合場所や目的地とすることが多い印象が筆者にもある。無料の駐輪場に集まって、仲間と話して、再び走り出す。そういう楽しみ方はある種、定番化されてしまっているかもしれない。

バイク王の広報担当・松本さんは、それらの話を聞いて、知られていない宮ヶ瀬の魅力をもっと知ってもらい、地域振興にもつながるイベントを行ないたいと思ったそうだ。
「新たなイベント『Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬』は、清川村の水の郷でまず第1回を行なうことに決定しました。そちらには9軒の飲食店があります。イベントは定員200名(応募枠170名)の事前応募制で、バイク王会員への登録(無料)で申し込めます。参加者には会場に隣接する商店街で使える1000円分のお食事券も付属しています。宮ヶ瀬の名物を食べつつ、ステージイベントや試乗会を楽しんでいただけたらと思っています」(バイク王・松本さん)
ライダーと地元商店街や観光組合ががっちりと手を組んで行なう同イベントにより、宮ヶ瀬湖のまだあまり知られていない魅力をアピールするのが狙いだ。そのためには、イベントや活動内容を広く告知し、多くの人に知ってもらう必要もある。バイク王公式アンバサダーを担うバイク女子タレントの朝山すずさんは、すでに告知を始めているという。

「もともとバイク王の動画の撮影などで宮ヶ瀬湖には何度も訪れていました。イベントを開催するにあたって、自分でもあらためて周辺のことを調べてみたり、ファンの方にもおすすめスポットを聞いたりしました。宮ヶ瀬湖に来たことのある方は想像以上に多くて、ライダーに愛されている場所なんだな、と思いました。すでに景色や食べたものなど写真をアップしてきましたが、これからもどんどん魅力を発信していくつもりです!」(朝山すずさん)
全国には違法改造したバイクの騒音や危険運転が問題となり、二輪走行が禁止された峠道や有料道路も少なくない。宮ヶ瀬周辺がそうならないよう、マナーとモラルを持って、健全な関係を築いていきたいとは、この地を愛するバイク乗りなら誰しも思っていることだろう。
バイク王と地域が協力して行なう「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」は、宮ヶ瀬湖を一歩前進したライダーの聖地にするチャレンジといえる。
第1回は4月19日(土)、清川村の水の郷第3駐車場で開催される。今後は“小規模・多頻度”を目標に、2~3カ月に一度ほど催すことも検討されている。事前応募制のため当日の飛び入り参加は不可。興味がある方は下記の特設サイトからバイク王会員登録をして、応募してほしい。

▲「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」のイベント予定地(清川村・水の郷第3駐車場)。フラットなアスファルトなので駐車も安心だ。
「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」開催概要
Enjoy BikeLife! in 宮ヶ瀬
開催日時:2025年4月19日(土) 10時~14時
開催場所:宮ヶ瀬湖周辺(当選者の方にのみ開示します)
※ライダー200名限定(募集枠は170名)・ウェブでの事前応募制
応募期間:2025年3月24日~4月6日
応募者多数の場合は抽選となります。
参加するにはバイク王会員登録(無料)が必要です。登録がお済み出ない方は、 2025年4月6日までにご登録ください。
主催:株式会社バイク王&カンパニー
▼▼▼申し込みはこちら! 注意事項など詳細をご確認の上、ご応募ください。
会場隣接の飲食店で使用できる1000円分の食事券を配布! 試乗会や、ステージイベントを開催
「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」は事前応募制のイベントとなる。応募をせずに当日現地に訪れても参加はできないので、ご注意を。
当日は、参加者全員に記念ステッカーと、水の郷の商店街7店舗で使える1000円分の食事券が配布される。ランチやおやつで宮ヶ瀬名物をぜひ堪能してほしい。
イベント会場では、朝山すずさんのトークショーや愛車インタビューなどが実施される予定。豪華景品の当たるゲームイベントも行なわれる予定だ。さらにKTMとインディアンの新型車試乗会も実施予定。新型車をワインディングロードで試せる絶好の機会となる。
記念すべき第1回の「Enjoy BikeLife ! in 宮ヶ瀬」、春ツーリングの目的としてもぴったりのはずだ。
食事券は水の郷にある商店街で使える! 一部のお店を紹介

2025年3月16日にリニューアルオープンした「ありがとうカフェ」。ライダーにぴったりの清川焼き(抹茶の大判焼き)もあり!

2025年3月16日にリニューアルオープンした「ありがとうカフェ」。ライダーにぴったりの清川焼き(抹茶の大判焼き)もあり!

和の雰囲気満点な店構えの「絆」。名物は、朴葉味噌焼き定食。ボリュームたっぷり!

旅館も営む「みはる」は、レストランのメニューが豊富で、かつテイクアウトフードも充実。看板メニュー・宮ヶ瀬ダムカレーは思い出となること間違いなし!