感性を擦り合わせた先にたどり着いた、それぞれの個性。

画像: 感性を擦り合わせた先にたどり着いた、それぞれの個性。

 2014年、人気のCB1100シリーズに新たにラインナップされたのがCB1100EX。アルミリムのワイヤースポークホイールや、2本出しマフラー、クラシカルなデザインの専用シートなど、それまでのスタンダードモデルよりもトラディショナルな雰囲気をプラスしている。特に、イメージカラーとも言えるキャンディーアリザリンレッドは、往年のCBをイメージさせる色合いと言えるだろう。ただ、カラーや各所のパーツデザインを換えているだけでは、このCB1100EXのこだわりのスタイリングは生まれない。各部パーツの形状や取付角度などにも工夫をし、水平基調でシンメトリーデザインを実現することで、シリーズとして統一感は保ちつつ、伝統的なCBスタイルを表現している。また、これまでのCB1100ユーザーからの声を、開発に反映していることもあり、新形状の燃料タンクを採用。容量は17ℓと従来のモデルと比べ3ℓも大きくなった。見た目にも少し大きくなっているが、一度の給油で航続距離を求める人には車種選択の大きな理由となるだろう。

■空冷4ストDOHC 4バルブ並列4気筒
■1140 ㏄ ■73 . 5╳67 . 2 ㎜
■90 PS/ 7500 rpm
■9 . 3㎏ f・m/rpm
■6速リターン ■27°/ 114 ㎜
■765㎜ ■17ℓ
■110 / 80 R 18・140 / 70 R 18

 EXの登場でベーシックなスタンダードモデルとなったC B1100。2012年のマイナーチェンジでは、網状のクッション「e-cushion」の採用や、ハンドルタイプをアップハンに統一するなど、細部の変化だけであったが、2014年のMMCでは、各部の熟成を図り、トランスミッションを6速に変更。その恩恵として、燃費性能や、高速走行時の静粛性が向上している。さらに、PGM–FIのセッティング変更を施し、スロットルの開け始めからトルクフィーリングを見直し、低回転域では一層骨太なエンジンフィールが楽しめるので、市街地では特に変化が感じられるだろう。それに合わせ、最大トルク値は発生回転数はそのままで0 .1㎏f–m向上している。スタンダードモデルの燃料タンクは変更されておらず14ℓのままであるが、おかげでスリムで直線的なラインのデザインは健在だ。その他、ギアポジションの表示や、燃費表示を追加した新型のメーターを採用しており、これらはCB1100 BLACK STYLEにも同様の変更が採用されている。

画像: ■空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒 ■1140㏄ ■73.5╳67.2㎜ ■90PS/7500rpm ■9.3㎏f・m/rpm ■6速リターン ■27°/114㎜ ■765㎜ ■17ℓ ■110/80R18・140/70R18

■空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
■1140㏄
■73.5╳67.2㎜
■90PS/7500rpm
■9.3㎏f・m/rpm
■6速リターン
■27°/114㎜
■765㎜
■17ℓ
■110/80R18・140/70R18

Honda CB1100 VS CB1100/EXの違いはココだ!

画像: ホイールタイプ:スタンダードモデルがアルミキャストホイール、EXがアルミワイヤースポークホイールを採用している。昨年登場した限定のCB1100 EX<ABS>・特別仕様はEXにスポークホイールを装着している。

ホイールタイプ:スタンダードモデルがアルミキャストホイール、EXがアルミワイヤースポークホイールを採用している。昨年登場した限定のCB1100 EX<ABS>・特別仕様はEXにスポークホイールを装着している。

画像: シート形状:タックロールのようなトラディショナルなデザインのEXに、シンプルなスムースシートのスタンダード。シート高はEXが20㎜高くなっている。

シート形状:タックロールのようなトラディショナルなデザインのEXに、シンプルなスムースシートのスタンダード。シート高はEXが20㎜高くなっている。

画像: マフラー:スタンダードは4 – 2 – 1マフラーを採用。より図太い音の感覚を求め、EXでは2本出しマフラーを採用。3000回転前後の音が磨かれて深化している。形状は違えど、どちらも「排気音」と「走り」のバランスの良い組み合わせを選択して作られたマフラー。空冷らしいジワーっとしたフィーリングを実現。

マフラー:スタンダードは4 – 2 – 1マフラーを採用。より図太い音の感覚を求め、EXでは2本出しマフラーを採用。3000回転前後の音が磨かれて深化している。形状は違えど、どちらも「排気音」と「走り」のバランスの良い組み合わせを選択して作られたマフラー。空冷らしいジワーっとしたフィーリングを実現。

画像1: Honda CB1100 VS CB1100/EXの違いはココだ!
画像2: Honda CB1100 VS CB1100/EXの違いはココだ!
画像3: Honda CB1100 VS CB1100/EXの違いはココだ!
画像4: Honda CB1100 VS CB1100/EXの違いはココだ!
画像: フューエルタンク:下がスタンダードで14ℓ、上のEXが17ℓ。容量を生み出すためにEXのタンクは全体的に丸みを作り、似ているが形成ラインが違うタンクを装着。3ℓの容量アップがどの部分なのかがイラストで見ると分かりやすい。赤ラインがEXで、サイドとトップでプレスラインを変更したのが分かる。

フューエルタンク:下がスタンダードで14ℓ、上のEXが17ℓ。容量を生み出すためにEXのタンクは全体的に丸みを作り、似ているが形成ラインが違うタンクを装着。3ℓの容量アップがどの部分なのかがイラストで見ると分かりやすい。赤ラインがEXで、サイドとトップでプレスラインを変更したのが分かる。

 CB 1100とCB 1100 EXは、ここで紹介しているように意外と違う点が多い。基本的なものは共通にしているものの、それぞれの個性に合わせてパーツを車体専用に開発したり、セッティングを施している。同じホンダでもCB 1300 SFとCB 1300 SBのように、フロントカウルがついているかどうかの違いのようなものだと思ってはいけないのである。スポークホイールはEX用にイチから開発されており、2本出しマフラーはより重めのサウンドとドロドロ感を求めた結果として採用されている。シートも表皮デザインだけが違うというわけではなく、シートそのものが厚く形成されているのである。タンクにしても同様で、ユーザーからの声に耳を傾け航続距離を求めた結果、今のタンク形状が誕生したのだ。

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