序盤から大波乱、連発!
年に何度もないな、ってくらいの好天に恵まれた鈴鹿2&4。朝のウォームアップの模様までRacingAUTOBYのフェイスブックで紹介しましたが、決勝レースは序盤から大波乱! まさかまさかの連続で、ニューCBR1000RR+ハルクプロ 高橋巧が開幕戦を制しました。
決勝レース、スタートから飛び出したのは渡辺一馬(カワサキTeamGREEN)。すぐに高橋巧(MuSASHi RT ハルクプロホンダ)、山口辰也(ホンダドリームレーシング)、津田拓也(ヨシムラスズキMOTUL)、中須賀克行(ヤマハファクトリーレーシング)らがつけますが、1周目を終わった時点で、渡辺-高橋-中須賀がトップ3を形成。後方の山口-濱原颯道(そうどう・ヨシムラスズキMOTUL)-津田にやや差をつけ始めます。
すると、7~8番手につけていた清成龍一(モリワキMOTULレーシング)がスプーン立ち上がりで転倒! コースにはすぐにセーフティカーが介入し、3~4周を消化。この間、せっかくスタート前に温めていたタイヤは徐々に冷えてしまいますね。タイヤに気を配るライダーは、マシンを左右に振ってタイヤエッジに熱を入れたり、加速と減速を繰り返してセンターに熱を入れたりするわけです。
すると! セーフティカーの後ろにつけているライダーが、ちょっと足りません……。ん? 誰いない? と思っていたら、場内に響く絶叫!
「中須賀がシケインで転倒だぁぁぁぁ!」って!
ええ? セーフティカーいたのに?? つまり、中須賀はセーフティカーの後方で転倒してしまったんですね。おそらく、冷えるタイヤに熱を入れようといろいろトライしている中で、シケイン立ち上がりでズルッ!と行ってしまったんでしょう。シケインふたつめで、ハイサイドだったそうです。
そこからセーフティカーはコースアウト。再びレースはスタートしますが、すぐにトップに立ったのは高橋。スタートで飛び出した渡辺のアドバンテージはセーフティカーで消えてしまい、高橋が徐々に後方との差を広げにかかります。2番手に渡辺、3番手に津田、4番手に山口、5番手に野左根航汰(ヤマハファクトリーレーシング)というオーダー。このなかから野左根がペースを上げ、徐々に2番手集団の中でポジションを上げていくのです。
レース中盤は高橋-野左根-津田-渡辺-山口-藤田拓哉(ヤマルーブレーシングチーム)といったオーダー。このあたりで、各チーム続々とピットイン、給油をタイヤ交換を済ませてコースインする段階になるんですが、アウトラップ(コースインして1周目のこと)で、なんと約3秒あたり後方、2番手を走っていた野左根が転倒! なんと、ヤマハファクトリーは2台とも転倒して戦列を去ってしまうのです。
高橋逃げ切って優勝! 中須賀不在はちょっと残念
結局、レースはそのまま高橋が逃げ切って開幕戦優勝! 高橋の優勝は、2014年のもてぎ大会以来ですね、実に3年ぶりの優勝です。2位は津田、3位に藤田が走り切りました。藤田はこれが、単独では全日本初表彰台です。
「中須賀さんが転んじゃっての優勝ですが、それでも勝つのはいいものです。マシン的にもいろいろ改善点があるので、次は中須賀さんを打ち負かして勝ちたい」(高橋)
高橋、依然として言葉少なですが(笑)、それでもニューマシンを投入した開幕戦Vは価値ありますね! 2位に入った津田も、「まだまだニューマシンの美味しいところを引き出せていないです」といいつつ、結果を出しました。欲を言えば、もっと高橋について行きたかったけど、実は津田は右ステップ(リアブレーキ側)がレース序盤から緩んでいて、中盤からはステップなし、リアブレーキ使わず、で走っていたようです。それ、よく走り切ったなぁ!
正式結果は以下の通り。
①高橋 巧 ②津田拓也 ③藤田拓哉 ④山口辰也 ⑤渡辺一馬 ⑥濱原颯道 ⑦秋吉耕佑 ⑧酒井大作 ⑨中冨伸一 ⑩生形秀之
以上、速報でお送りいたしました^^ データが出そろってから、また詳細をお伝えしますね。