家族を殺され復讐に燃えるゲリラハンターから、ワイルド7のメンバーとなったユキ。作品中でもっとも多く搭乗したのはカワサキのトレールバイク、250TRバイソンだ。
カワサキ250TRがデビューしたのは1970年6月。350TR、125TRなどが揃っていた当時のカワサキのデュアルパーパスモデル・TRシリーズの250ccバージョンだった。デビュー当初は「バイソン」というペットネームがついていたが、商標の問題で71年以降はその名が消える。メカニズム的に見ると、兄貴分である350TRがベース。エンジンは350の2スト空冷ロータリーディスクバルブ単気筒という基本構造は踏襲し、シリンダーのボアを縮小して排気量をダウンしたものだが、最高出力は23・5PSと当時の同クラスのライバルたちよりかなりパワフル。車体の基本構造、スタイリングも350譲りで、車重はアルミリムを使用していた350よりやや重い123kg。フロントフォークに設けられたアクスル位置を3段階に可変させる機構は350そのままだが、250のホイールはスチールリムで、フロントホイール径は350の21インチから19インチへとダウン。パワーを活かした豪快な走りが当時根強く支持されたが、1972年にモデルチェンジされた。ワイルド7作中で、ユキが最も乗ったバイクはこの初代250TR。細かなディテールがしっかりと描かれているシーンも多い。
《INDEX》
●「THE ART GALLERY」
~カラー生原画で愉しむ あの名シーンが蘇る!~
●「ワイルド メンバーズ」
~ヒーロー&ヒロインの特技&特徴を徹底解説~
●「ワイルド対談 完全ノーカットバージョン」
~望月三起也 × 東本昌平~
●「MACHINES of WILD」
~飛葉CBからユキのドゥカティまで~
●「GUNS of WILD」
~ウッズマン、パイソン、重機関銃を網羅~
●「CARS of WILD」
~メンバー&悪党の4輪カタログ実車版~
●「家族が語る望月三起也」
~アトリエで聞く先生の想い出~
●「悪党図鑑」
~最凶&最悪のワースト7決定!~
●「殉職のワイルド」
~鮮烈な印象を残した隊員たちの最期の瞬間~
●「植物園の決闘」
~伝説のエピソードをカラー生原稿で!~
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望月三起也先生の「ワイルド7」。
人生の美学、仲間と友情、粋と艶、逆境と逆襲、ガン&マシン、スピード&スリル、クール&ホット、そして、男の死に様。その全てを描き切った、永遠不滅のマスターピース。
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