5分もしくは5㎞に1回を目安に!
バイクは歯を食いしばるように、頑張って練習する方が上手くなると思いがちだが、それはまったくの誤解。かえって逆効果で転倒時には怪我が大きくなりやすい。常に呼吸を管理するブレスコントロールによって生まれるリラックスした状態こそ、脳が正しい情報を正確にインプットして早く上達していく合理的な方法なのだ。左の写真のように両肩を大きく上げながら鼻で息を吸って、上半身をガチガチにして、次に脱力しながらできるだけ長くゆっくりと口で息を吐ききる。スッと短く息を吐くよりもできるだけ長く吐くロングブレスの方が脳へのデータ蓄積に効果的となる。たとえば市街地走行では交差点の停止時にこれをやる。あるいは路地を曲がる直前に、脱力と連動して息を吐きながら曲がってみることをすすめたい。
上半身のガチガチから息を吐きながらユルユルにするときに、ハンドルグリップを持つ手も、ガチ握りから手がかすかに触れる程度のフローティング・グリップを意識する。どんなレベルのライダーでも頑張るとついつい呼吸が浅くなり、グリップも強く握ってしまう。プロはこれに早く気がついてすぐにリセットをかけられるのだ。
呼吸管理と脱力管理、そしてフローティンググリップを常に連動させる。緊張=集中力ではなく、リラックス=集中力であることを肝に命じたい。煩雑なストリートでのライディングでも、こうすれば低疲労で集中力の維持=真の安全運転となる。ただゆっくり走るだけでは漫然運転になりやすいので注意したい。
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