2輪車のCV2コンセプト、3輪車のCV3コンセプトが登場
創立50周年を記念して開発したマキシスクーター、AK550で世界を驚かせたキムコが、次の矢としてEICMA2017で放ったコンセプトモデルがCシリーズだ。Cシリーズのコンセプトは、マキシスクーターに "アドベンチャーツアラー"的な要素を盛り込むこと。EICMAでは2輪車のCV2コンセプトと、3輪車のCV3コンセプトの2台が姿を現した。
Cシリーズが目指しているのは、ロングツーリングでの究極の快適さと実用性、そして冒険の旅を楽しめるだけの走行性能をバランス良く備えるスクーター。そんな欲張りな要求を満たすために、あらゆる意味で革新的なデザインが生み出されることになった。
まず理想的な重量バランスを実現するため、モジュラーCVTトランスミッションを採用。 サスペンションも倒立フロントフォークと、調整機構を備えたホリゾンタル配置のリアサスペンションとされ、優れた安定性と軽快なハンドリングを実現。さらに高い制動力とコントロール性を持つブレンボ製のブレーキシステムも備えている。
シートも人間工学的にデザインされていて、バックレストはライダーの体型や好みに合わせて手動で調整可能。高い防風性能を備えるウインドスクリーンも高さを調整できるなど、細部にまでこだわって快適性を徹底的に追求。
さらにキムコの新しい試み「Multi-Fit」も導入されている。ライダーの細かな要望に合わせて、快適さや実用性を拡張するために、リアケース、サイドケース、トップケース、リアシート、ハードトップなどの豊富なアクセサリーを取り付け可能にするというもの。これらのアクセサリーはライダーのニーズを満たすために用意され、中には子供用フットレストまで用意されている。
これらの先進的な試みが盛り込まれたCV2をベースに、フロントを2輪としたモデルがCV3だ。2輪車では得られない、3輪レイアウトならではの抜群の安定性と信頼性をどんな状況でも発揮することを狙ったCV3。フロントサスペンションには電子ロックも装備され、ボタンを押すだけで静止状態でも自立できるという4輪車のような安定性と快適さを持ちながら、スクーターの敏捷性を兼ね備えるという魅力的な存在だ。
Cシリーズはコンセプトモデルだが、その先進的なコンセプトは世界中のライダーからすでに熱い視線を集めている。CV2とCV3のデザインは、近い将来に市販車として花開くことになるだろう。