ダートでの走りはダントツだが、それ以外のシーンでも活躍できる
単気筒エンジン搭載のトレールバイクベースとあって、オンロードでの走りは2気筒モデルに差を付けられてしまうものの、高速クルージングもそつなくこなし、ウインドプロテクションも文句の付けようがない。
視線が高く、ハンドル切れ角も大きいから街乗りでの機動力は高く、Vストロームより33㎏、ベルシスより20㎏も軽いのもセールスポイント。取り回しがしやすいのは、どんなシーンでもありがたい。
得意なのはなんと言ってもダート。2気筒モデル勢が「意外といける」次元なら、CRFはまさにこれこそが「自分のフィールド」。フロント21インチの安心感と走破性の高さはピカイチで、長いサスストロークには余裕すら漂う。乗り心地に硬さはなく、凹凸を滑らかにトレースするかのよう。スピードを上げたまま想定外の障害物にフロントタイヤをぶつけても車体ごと弾き飛ばされるようなことはなく、フレームもしなって衝撃をいなす。
フルカウルのラリースタイルながら中身はオフ車なので、ジャンプのような縦の動きにも対応する頼もしい足まわりがあり、オフロードライディングを夢中になって楽しめる。エンジンが全域でマイルドで、ダートでもコントロールしやすいからだ。
街乗りにもいいし、高速道路もへっちゃら。オフロードでは存分にポテンシャルを発揮できる。ダートに重きを置くライダーならこれ一択。迷うことはない。
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Riding Position<身長:175 cm 体重:64 kg>
肘を張って乗る、オフロードバイク然としたライポジ。シートは柔らかく、長時間だと尻が痛い。足着き性に不安を感じる人もいると思うが、車体が沈み込んで片足ならしっかり地面に届くから、不安は感じないはず。
写真/南 孝幸
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