トップランナーが持つ進化した機動性を装備
プレミアムでスポーティー。ハイテクでハイパワー。そんなドゥカティのブランドイメージをそのままあてはめたようなマシンに進化したのが、今回、更なるモデルチェンジを果たしたムルティストラーダ1260シリーズである。
ドゥカティといえば真っ先にスーパーバイクやモンスターなどが浮かぶかもしれないが、ムルティストラーダは世界シェアではドゥカティの販売台数割合の1、2を誇る。
国内市場でも、BMWのGSやホンダのアフリカツイン、トライアンフのタイガーシリーズ、KTMのアドベンチャーシリーズなどがライバル車となるが、イタリアのドゥカティのマルチパーパスマシンだけに他のアドベンチャーマシンとは一線を画しているように思える。
そんなムルティストラーダのアイデンティティとして掲げられるのが「4 Bikes in 1」。市街地、スポーツ、ツーリング、オフロードを1台で全てこなしてしまうというコンセプトだ。
パワフルなLツインエンジン、専用仕立てのトラスフレームを核とした優れたシャーシがそれを可能にしている。また、そこに電子制御技術で、エンジン特性とサスペンション設定、ABSやトラクションコントロールの介入度をボタン一つで変更する、ライディングモードを備えたことが大きな特徴だ。ムルティストラーダは2015年にフルモデルチェンジをし、今回の1260はその更なるアップデート版となる。
特筆すべきところは排気量拡大と特性の最適化を果たしたエンジン、スイングアームの延長とキャスターアングル変更による新しいシャーシ、そしてインターフェイスのさらなる進化が大枠で、スタイルの変更もなされている。
見た目こそ大きく変わらないように見えるが、見事な進化を果たしているのである。
SPECIFICATION
ホイールベース:1585㎜
シート高/車両重量:800-820㎜(可変式)/232㎏(STD)
エンジン形式:水冷4ストDOHC4バルブL型2気筒
総排気量/ボア×ストローク:1262㏄/106×71.5㎜
圧縮比/最高出力:13.0/158PS/9500rpm
最大トルク:13.2㎏-m/7500rpm
燃料供給方式/燃料タンク容量:FI/20L
キャスター角/トレール/変速機形式:25度/111㎜/6速リターン
ブレーキ形式 前・後:ダブルディスク・シングルディスク
タイヤサイズ 前・後:120/70-17・190/55-17
DETAIL
文/松井 勉、編集部
COLOR VARIATION
PHOTO:DUCATI