新型のCB1100シリーズはモデルの性格に合ったリニアなアクセルフィーリングが好印象です

RSに乗ったすぐ後に、EXに乗ったときは、EXのハンドリングが良く感じたので、どちらかというとEXの方が好印象でした。でも、RSのサスペンションを好みに合うように調整してから試乗したら、かなりいい感じのバランスになりました。

見た目はRSの方が好みなので、自分が選ぶとしたらRSになるかな? 細かいことを言うと、エンジンの見た目もRSの方が好みですね。EXと違ってRSはシリンダーヘッドも黒塗装で、ヘッドカバーの下側の雰囲気がカッコいいと思います。先ほどCB1100Fが欲しいと言いましたが、RSは現代のCB1100Fっぽさを感じることができるモデルなのかもしれません。

EXのスタイリングは、全体に昔っぽいデザインが良いですね。ウインカーの形状と仕上げもこの車両に似合っていて良いです。スポークホイールも綺麗で格好いいですが、リアホイールの方はドライブチェーンから飛散するオイルなどの汚れが、ホイールが綺麗な分目立ちますね。その辺は普段からオートバイを掃除するのが好きな人じゃないと、ちょっと辛いかもしれません。

画像: 新型のCB1100シリーズはモデルの性格に合ったリニアなアクセルフィーリングが好印象です

今回の試乗では高速道路を試す機会がなかったのですが、ミッションは5速から6速になっているんですよね。燃費を稼ぐようなギアレシオのオーバードライブ6速はあまり好みじゃないので、5速でも良かったのではないかな、と想像しています。

試乗した場所までRSに乗ってきたスタッフの方の話では、スロットルが重たく感じる……ということでしたが、これはネイキッドとしては意外とハイスロットルっぽい設定になっている影響かもしれませんね。もしくは、吸気の負圧がスロットルを閉じようとしているのが伝わってきているのかもしれません。一般道を走っているときも、全閉にしている時間が長く感じました。あと、前のモデルはスロットルの開け始めのツキが急激に思えるところがあったのですが、新しいモデルはそのあたりが消えていて好印象でした。スロットル操作に対して、リニアに回転が付いてくる感じになっています。発進でクラッチを繋いだときの感じも非常にニュートラルで、スムーズにスタートできるフィーリングもいいなと思いました。

RS、EXともにライディングポジションは楽チンのひと言です。ロングツーリングを楽しむなら、カウルは付いているほうがいいでしょうけど、中途半端なカウルですとカウルとスクリーンで加速された風が上体に当たったりすることもあったりするんです。以前この連載で取り上げたVFR800Xくらい、出来の良いカウルであれば付いていると嬉しいですが、中途半端なカウルが付いているくらいなら、CB1100のようにカウルが付いていない方が個人的には好きですね。

画像: 「RS」は好みで足まわりを調整すると違った表情を見せてくれます (伊藤)

「RS」は好みで足まわりを調整すると違った表情を見せてくれます (伊藤)

以前所有していたCB1300の限定車とも、CB1100を試乗しながら比較していましたけど、1100と1300は全然違うオートバイですね。1300はエンジンの主張がすごく強いのですが、それに比べると1100は全体にまろやかに感じます。またCB1300は乗りづらい部分もありますが、1100は250㏄のオフロード車にしか乗ってこなかったような大型車初心者の方でも、とっつきやすい大型車と言えます。CB1300と1100のどちらを選ぶかは好みもあると思いますけど、自分は今なら1100を選びます。

いつも連載で新しいオートバイに乗るときは、自分の愛車候補を評価するという視点で試乗してしまうのですが、もしも自分が買うとしたらスタンダードのCB1100でも良いかな、と思ったりもしました。装備やスタイリングを考えるとRSが一番ですけど……。RSのタイヤサイズをワンサイズくらい落としてみたら、どんなフィーリングになるのだろう、ということも考えてしまいました。まぁそういうことは、この企画の趣旨からちょっと外れてしまう話ですね(笑)。

HONDA CB1100 RS SPECIFICATION
全長×全幅×全高:2180×800×1100㎜
ホイールベース:1485㎜
最低地上高:130㎜
シート高:785㎜
車両重量:252㎏
エンジン形式:空冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量:1140㏄
ボア×ストローク:73.5 × 67.2㎜
圧縮比:9.5 : 1
最高出力:90PS/7500rpm
最大トルク:9.3㎏-m/5500rpm
燃料タンク容量:16L
変速機形式:6速リターン
キャスター角:26゜ 00′
トレール量:99㎜
タイヤサイズ(前・後):120/70ZR17・180/55ZR17
ブレーキ形式(前・後):ダブルディスク・ディスク
価格:137万8080円

17インチ化と足まわりの強化で、スポーツ性が進化!

画像: HONDA CB1100RS

HONDA CB1100RS

「新型CB1100で採用されたフランジレスの燃料タンクの仕上げも美しいですが、RSはその上に付いているHONDAの立体エンブレムがカッコいいです。EXもエンブレム自体は同様の仕様ですけど、RSの方が専用ストライプにマッチしていて気に入りました」

画像1: 17インチ化と足まわりの強化で、スポーツ性が進化!
画像2: 17インチ化と足まわりの強化で、スポーツ性が進化!

「ソロで最初に乗った時、ちょっとフロントが切れ込む感覚だったので、フロント側はプリロード2回転、リア側はイニシャルアジャスターを最弱にしてみました。調整で好みのハンドリングに変えられるのは、とても良いと思います」

ゆとりあるフィーリングで安定の快適性!

画像: HONDA CB1100 EX TypeⅠ

HONDA CB1100 EX TypeⅠ

「ノスタルジックなスタイリングを今風にまとめているのがEXの魅力だと思います。普通のオートバイ、というデザインですが、とてもハンドリングがニュートラルで、誰にでも乗りやすい大型車に仕上がっているのが好印象です」

画像1: ゆとりあるフィーリングで安定の快適性!

「OEMタイヤが神経質なキャラクターではないのも、EXの扱いやすさの一因になっています。タイヤサイズも、ちょうど良い選定だと感じました」

画像2: ゆとりあるフィーリングで安定の快適性!

Photo:松川 忍、まとめ:宮崎健太郎

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