ライダーが一斉に走るモトクロススタートで始まったマラソンステージ後半戦
ステージ5はモケグア~アレキパ間776kmで行われました。ステージ4、ステージ5の2日間は、チームからのサポートを受けずに走るマラソンステージです。メンテナンスやトラブルの解決をライダー自身、あるいは参加者同士で行うことが義務づけられているマラソンステージの後半戦は、10数台が5分おきに一斉に走るモトクロススタイルのスタートとなりました。
このコースは前日スタートしたアレキパへと向かういわば復路になります。しかし、ルートは全く別物で、そのルートはイロ砂丘群へと導かれました。345kmのSSのうち65%の距離が道なき道を行くダカールらしいコース。当初、早朝に予定されていたステージ5のスタートは、その時間帯に濃い霧が立ちこめることが予想されたことから安全面を考慮して朝8時へと延期されました。
サム•ランダーランド(KTM)が猛プッシュしてステージ5で勝利!
第一グループでスタートしたサム•サンダーランドは、転倒したライダーを助けるため一旦ストップし、メディカルチームが到着するまで付き添ったにも関わらず、最終的に3分の差をつけてステージ優勝しました。砂地のスペシャリストである彼は、失ったタイムを見事に取り戻し、ステージ優勝だけでなく、総合ランキング2位を獲得しています。
その他のKTMファクトリーチームのライダー達は、全員がTOP10圏内でレースを終了し、中盤戦ですでに王者の強さを保持しています。ルチアーノ・ベナビデス(KTM)は6位、トビー・プライス(KTM)は9位、昨年王者のマティアス・ウォークナー(KTM)はペナルティーを受けて10位となっています。
ステージ5を勝利したサム•サンダーランド(KTM)は次のようにコメント。「今のところレース前半戦は良い形だと言える。ただ残りの5日間が今までのような形となるのだとしたら、引き続き厳しい戦いになることは間違いないね。ケガをしたライダーを助けていたら、途中で多くのライダーに抜かれてしまい、そのため再び走り出した時は出来る限りの力でプッシュしたよ。完走前に前を行くグループが見えたので、ある程度挽回出来たようだね」
ここのステージでホンダワークスチームのエース、パウロ•ゴンザルヴェスは、155km付近での転倒が原因で残念ながらリタイアすることになりました。ホンダワークスチームは3名で後半戦を挑むことになります。
ステージ5 リザルト
1. S.サンダーランド(KTM)04:11'48 -
2. X.ド・スルトレ(ヤマハ)04:15'11 +00:03'23
3. L.サントリノ(シェルコ )04:15'48 +00:04'00
4. A.ファン・ビファレン(ヤマハ)04:16'14 +00:04'26
5. A.ショート(ハスクバーナ)04:16'24 +00:04'36
【暫定総合順位】
1. リッキー・ブラベック(ホンダ)16:51'34
2. S.サンダーランド(KTM)16:52'33 +00:00'59
3. P.クインタニラ(ハスクバーナ)16:54'26 +00:02'52
4. T.プライス (KTM)16:54'55 +00:03'21
5. A.ファン・ビファレン(ヤマハ)16:58'10 +00:06'36
ステージ5を走り終え、ダカールラリー前半戦が終了しました。明日はレースはなくマシンメンテナンスやライダーの休息日となるレストディです。前日に築いた大幅なリードを保ち、リッキー・ブラベック(ホンダ)は総合順位1位を維持。しかし、総合7位までがトップと10分差以内という接戦が続いております。明日のレストデイを控え、残りのステージに向けた準備に入ります。