一貫して水平対向エンジンを搭載するフラッグシップ
ホンダのグランドツアラー、ゴールドウイング1800に現在誕生40周年記念モデルが用意されている。
今から40年前、75年にゴールドウイングの記念すべき初代モデルとして登場したのがGL1000だった。
このGL1000、現在のゴールドウイング1800と比べると、ごく普通のネイキッドスポーツに見えてしまうオーソドックスなスタイルをしている。
実際、GL1000は当初から豪華ツアラーとして開発されたわけではなく、当時の最新技術を取り入れたホンダ初のオーバーリッタースポーツモデルだったのだ。
しかし、パワフルで低重心な999cc水冷水平対向4気筒エンジンによる余裕のある走り、シャフトドライブの信頼性の高さ、大柄な車体による優れた安定性を活かし、大型カウルなどを装着してツアラーとして使うユーザーが多かった。
そんな用途に対応するため、80年にモデルチェンジしたGL1100は、エンジンの排気量アップに加えてホイールベースを延ばし安定性を向上、前後エアサスや大型シート、ワイドなハンドルなどを採用。
さらに大型スクリーンを備えたカウル、サイドバッグとテールボックスを装着したGL1100インターステートを追加。
82年にはラジオや液晶メーターなど装備を充実させたGL1100アスペンケードも登場。
84年にはさらに排気量を大きくしたGL1200へと進化する。
GL1000系の水平対向4気筒エンジンを改良してきたゴールドウイングだが、88年にフルモデルチェンジし、二輪車世界初の水平対向6気筒エンジンを搭載したGL1500が登場。
滑らかでパワフルな6気筒エンジンで、クルーズコントロールなどの快適装備満載の367kgというゴージャスな巨体を軽々と走らせる。
現在のゴールドウイングの原型はここで完成したといえる。
またこのモデルから日本国内でも発売されるようにもなった。
再び01年にフルモデルチェンジを受けると、基本的なコンセプトはGL1500から受け継ぎながら、エンジンの排気量をさらに1832ccにまで拡大したゴールドウイングとなる。
フレームにはスーパースポーツのノウハウを取り入れたアルミフレームを採用。快適さに加え、さらに力強く滑らかに走ることを可能とした。豪華装備も進化を続け、05年には世界初の二輪車用エアバッグ装備モデルが登場。
11年のモデルチェンジでは、スタイリングの変更に加え、ナビゲーションシステムをビルトインした豪華版のエアバッグ・ナビ仕様も追加された。
そして現在でもゴールドウイングは快適さを極めたツアラーとして世界中で根強い支持を集めている。
まとめ:オートバイ編集部