スロットルバイワイヤによるモードチェンジがいい
ローダウン車を用意するのもホンダらしいですね
走行性能の作り込みを開発過程でしているときは、タイプLDではなくスタンダードの方がベースで開発になると思います。タイプLDの方は、スタンダードの方に合わせ込むというか、車高を下げても違和感ないようにしているのでしょう。
大型アドベンチャーモデルは、足が着かない人が結構いますから。
またコストの面で難しいでしょうけどサスペンションの調整機構に、電子制御による車高調整機能とかあると良いのだろうな、とも思いました。
エンジンについては、初期のモデルとは別物になっていますね。
初期型が悪いというわけではないですが、新しいアドベンチャースポーツのエンジンは本当に良いです。
スロットルバイワイヤになったことで、全然違うバイクになったような感じです。
新型はスロットル操作に対する反応が非常に自然で、電子制御のセッティングがよくできているなと思いました。
2気筒の1000ccはひとつの気筒容積が大きいので、低速のボトム領域などのインジェクションのセッティングはとても難しいのですが、この辺りは問題ある場合はこのように対処するというノウハウの蓄積がホンダにはあるのでしょうね。
並列2気筒の270度クランクなので、爆発間隔は90度Vツインと一緒です。
その燃え方も、初期型よりも新型の方が良くなっている印象ですね。
回転の全域できれいに燃えているので、いかなるシチュエーションでも良く走る、という感じです。
スロットルをオフにしたときのパワーの切れ方が良くなったのが影響しているのか、シフトフィールもとても良いですね。
初期型では、ここまでスムーズにシフトが入らなかったと思います。
出力は初期型よりも少し上がっているとのことですけど、エンジンが全域で良くなったこともあって、排気量が初期型よりも上がっているみたいに感じるほどでした。
スロットルバイワイヤを採用したことで、ツーリング、アーバン、グラベル、そしてユーザーモードが選べるようになりましたが、ほとんどアーバンで走りました。
後輪駆動力のレベルは7段階、そしてオフが選択できますが、6くらいに設定するとフロントがちょっと浮いただけで制御が効く一方、3くらいだと結構リアが滑ります。
調整の幅があるので、色々試して走ると面白いですね。
しかも、グリップヒーターやETC2.0車載器などを標準装備していて、大きい車体にも関わらずオフロードでタイヤを滑らせて走らせることができる。
新しいアドベンチャースポーツは、とても「お買い得なバイク」だと思いました。
RIDING POSITION ライダー身長:179㎝、パッセンジャー身長:172cm
ライポジと、シートの座り心地は上々!
大型スクリーン、新型のワイドステップとピリオンステップを装備。伊藤さんによると「ライディングポジションは楽チンのひと言ですね。自分の体格にはちょうど良いかな、という感じです。タイプLDなので足着き性も良いですね」とのこと。
大関さんを後ろに乗せてのタンデムランのときは、「後ろに大関さんが乗っていたことを忘れるくらい、タンデムとソロとの感覚の差がなかったですね。本当に良くできていると思いました」と感心することしきり。