車体の細部にわたって「質感」が上がっている
アフリカツインに乗るのは、この連載で初期型を取り上げたとき以来になりますね。自分はオフロードの専門家ではないので、今回はオンロードメインのツーリングで、この新しいアドベンチャースポーツのタイプLDを使った場合を想定して試乗してみました。
アドベンチャースポーツを見て最初に思ったのは、「質感」が上がったことですね。海外メーカーのライバルとなる大型アドベンチャーモデルにも負けてない。
ホンダ製オフロードのフラッグシップモデルにふさわしい、細部にわたっての造りの良さが気に入りました。
知り合いにこの手の大型アドベンチャーを乗り継いでツーリングに良く行く人がいるのですけど、これなら彼にも自信を持ってお勧めできますね。
それでいてアドベンチャースポーツは、MTモデルなら価格は155万円台なんですよね?
外国製のモデルなら、800ccクラスのアドベンチャーモデルがそれくらいの価格ですから、とてもお買い得な1台だと思います。
あとアフリカツインシリーズの特徴としては、ライバルのリッタークラスの大型アドベンチャーモデルの多くが、19インチ以下のフロントを採用するなか、ずっと21インチを履いていますよね。
初期型CRF1000Lで、OEMタイヤのままオフロードを走ったことがありますが、それでも十分に走ることができるので驚いたことを覚えています。
もっとオフ寄りのタイヤを装着して、積極的にオフロード走行を楽しんでいるオーナーの方も多いと聞きますが、確かにオフロードで振り回すような走りもできちゃうんですよね。
ですから大型アドベンチャーのなかでも、アフリカツインはオフ寄りなモデルだと言えるのでしょう。
変な話ですが、自分のなかでは昔乗っていたホンダXL250Sに、このアフリカツインがちょっと似ているかもなぁ… と思うことがあります。
あれはフロントが23インチでしたが、XLもアフリカツインもフロント側に安定感があり、オンロードを走っても楽しめる。
もちろん年代も排気量も全く違う2台ですが、どちらも自分がとても気に入っているキャラクターのバイクだと言えますね。