栄光の名を引き継ぐ優雅なツインスポーツ
かつて1960年代に世界最強、最速とうたわれたトライアンフのバーチカルツインモデルを、ネーミングまで同じくして再現したネオクラシックモデル。
だが、スリムで軽快なイメージが強い、かつての名車とはタンクの雰囲気は似ているが、実車はそれよりどっしりした大柄なバイクだ。
エンジンは中域以上のトルクを重視した、360度クランクの865㏄。

●空冷4ストDOHC2バルブ並列2気筒
●865㏄
●68PS/7400rpm
●6.93㎏-m/5800rpm
●225㎏
●16ℓ
●740㎜
●110/70R17・130/80R17
●最高出力:68PS/7400rpm
●最大トルク:6.93㎏-m/5800rpm
■当時の新車価格:96万6600円
回せばのどかな時代の勇ましさを垣間見せるような演出が施されている。
前後タイヤは17インチで、ハンドリングは現代風の素直でカッチリしたタッチ。
乗り手を選ばない扱いやすさがあり、街中でのコミューター、ちょっとしたツーリングスポーツとしても不自由なく使える。

つまり、そんな走りをする、お洒落な名車のイメージを持つスポーツ車だ。
ファッショナブルだし、造りに安っぽさはない。
ちょっとしたカフェに乗り付けたら、ずっと眺めていても飽きないだけの仕上がりになっている。

ただ、かつての「トライアンフ・ボンネビル」ではない。
何もかもがそれよりずっと穏やかで、紳士的な表情だ。きっと、昔を知っている人間が乗ればビックリするほど違う。
でも、そんなことは「現代の」ボンネビルを楽しむ上ではまったく関係ない。

意外に手頃なプライスで、クラシカルな雰囲気を持ったキレイな乗り物を、普通に楽しむことができる。
それで十分魅力的だ。
RIDING POSITION 身長:176㎝ 体重:68㎏

ステップの位置が微妙で、足を出すときに少し邪魔になる。
跨がれば極自然なビンテージライポジ。

前傾度の弱い椅子に座ってるようなリラックスした雰囲気になる。
街中でもツーリングでもストレスの無いポジションで、特に長時間のライディングで楽だった。
DETAILS

865㏄空冷並列2気筒エンジンは古典的なバーチカルツインスタイルが魅力。
しかし、4バルブ、バランスシャフト内蔵、FIと中身は最新仕様だ。

70年代のボンネビルを想わせる7本スポークキャストホイール。
前後17インチサイズで、扱いやすくも楽しいハンドリングの実現に、ひと役買っている。

メーターは220㎞/hスケールのアナログ速度計のみというシンプルさ。
その分視認性は高く、トリップメーターなど機能も充実している。