高回転域の鋭いピックアップとエキサイティングなサウンドは
乗っていてゾクゾクするほど魅力的
ノジマエンジニアリング創設者の野島英俊氏は、モリワキやテクニカルスポーツのメカニックとして全日本や世界GPの第一線で数多くのライダーを支えてきたエンジニア。
特にネイキッドモデルをベースに高度なチューニングを施し、スーパースポーツ並みの性能を発揮させる手腕は高く評価されている。
その野島氏が開発したのが『スパイラルコレクター』と命名されたエキゾーストパイプの集合部。
集合部の前後パイプ径を絞ることで低回転域トルクを確保し、中~高回転域では排気を螺旋状に整流させて吸い出し効果を高め、通常の4→1集合を超えるパワーアップを果たす独自の構造。
すでにレースシーンでは輝かしい実績を残している。
試乗したZ900RSは野島氏の個人所有車で、純然たる街乗り仕様。
ブレーキ回りやスイングアームなどが強化されているが、エンジン関係はマフラー変更のみだ。
現在のリプレイスマフラーは低回転域トルクを太らせる4→2→1集合方式が主流だが、全体にフラットなパワー特性になるので高回転域でパワーの盛り上がり感は薄め。
だがノジママフラー装着車は7000~1万回転にしっかりパワーバンドが感じ取れ、スーパースポーツ車的な鋭いピックアップでレブリミッターが効くトップエンドまで一気に伸びていく。
Z900RSのスムーズな低中回転域トルクにエキサイティングな高回転パワーをプラスした特性に加え、低回転域では野獣が唸るような、高回転域では吠えるような4気筒独特の快音を響かせ。
DLC(ダイヤモンドライクコーティング)が施され、黒真珠のような輝きを見せるサイレンサーも魅力。
むろん政府認証品なので車検もOKだ。
Photo:赤松 孝、南 孝幸