2019年、BetaファクトリーチームからENDURO GPにフル参戦中のベンジャミン・エレーラは、南米チリ出身の24歳。10歳から本格的にレース活動を開始、15歳で初めてヨーロッパに渡り、スポット参戦したENDURO GPのユース125ccクラスで優勝経験もある。現在、ENDURO GPのE2クラスでランキング4位。気鋭のRed Bullアスリートの強さの秘密に迫る。
文/春木久史(BIGTANK MAGAZINE)
写真/稲垣正倫(ANIMALHOUSE)
やはり課題はスピード
ライディングの練習は、チームメイトのスティーブ・ホルコムやブラッド・フリーマンと一緒にすることが多いですが、彼らもレースが無い時は地元のイギリスに帰ってしまうので、一人で走ることも多いですよ。このあたり(ミラノ郊外)は、たくさんコースがあるので、環境はいいですね。ぼくはどちらかというと、テクニカルセクションが得意なんですが、反面、まだスピードが不足しているので、モトクロスコースでのトレーニングを週に1度以上入れるようにしています。
シーズン中はリカバリーがポイントに
夏の間は毎週レースがあったり、インターバルが1週間しかないことも多いので、ジムでのトレーニングはあまりしないですね。レースで傷んだ筋肉をリカバリーすることのほうが重要になります。ENDURO GP(世界選手権)のほかに、イタリア選手権もフル参戦しているし、チリ選手権にもスポットで出ているんです。
ENDURO GPでは、水曜日にはテストウォーキング(タイムトライアル区間の下見)が始まり、レースは3日間続きます。レース明けの月曜日は、しっかりと身体を休めることが大事で、ぼくの場合は少しだけジョギングしたり、自転車に乗ることもあります。火曜日も同じですね。水曜日からサイクリングの時間を増やして、土曜日と日曜日にモトクロスコースでのトレーニングをします。もちろん2週続きでレースがある場合は、軽い運動だけです。