【Dakar Rally 2020】ステージ1〜4までのダカールハイライトはこちら
ダカールラリー中盤戦終了、レストデイ後のステージ7で起きた悲劇…
ダカールラリー2020もステージ4が終了し、中盤戦となるステージ5がアル・ウラーから始まりました。
ステージ4までの総合順位はホンダがワン・ツー・スリーを独占するなど、Team HRCは序盤から好成績を残すレース展開となりました。
しかし、後半戦になるにつれて底力を見せるのがKTMファクトリーチーム。前半戦で今年のルートの特徴を掴み、中盤戦に向けてスパートをかけて来ました。
ステージ5からKTM&ハスクバーナの反撃が始まります。KTMのトビープライスやハスクバーナのP.クインタニラなどのトップランカーが本領を発揮し、各ステージで好タイムを記録しました。
それでは、これまでの各ステージのハイライトを見て行きましょう。
<ステージ5〜8>中盤戦ハイライト
Stage 5 アル・ウラー→ハイル
KTMトビープライスがステージ5を1位でクリア!しかし、ホンダのリッキー・ブラベックがラリーをコントロールし総合首位をキープ
リエゾン | 211km |
SS | 353km |
トータル | 564km |
アル・ウラーからハイルに至るステージ5のコースは、岩場と砂丘が続くコースとなりました。
その内、スペシャルステージは353kmあり、サウジアラビアの北東にある砂丘を通過するステージが続きます。
KTMのトビープライスは、レース序盤からプッシュし152km地点でトップに立ち、ベテランらしい力強いペースでステージ5を1位でクリア。
2位のパブロ・クインタ二ラ(ハスクバーナ)に1分以上のタイム差をつけてのゴールでした。
ホンダのエース、ホアン・バレダは本来の調子を取り戻し、ステージ6位総合7位で第5ステージを終えました。
同じくホンダのケビン・ベナバイズは総合3位、前日の勝者ホセ・イグナシオ・コルネホは、ブラベックに追いつかれるまで大幅なリードを築き、総合5位でステージ5を終えています。
ステージ5では、これまで順調だったホンダ勢を抑えて2位、3位に入ったハスクバーナのパブロ・クインタニラとアンドリュー・ショートともに総合上位に登りつめています。
Stage 6 ハイル→リヤド
ホンダのリッキー・ブラベックが2度目のステージ優勝を果たし総合首位!
リエゾン | 352km |
SS | 478km |
トータル | 830km |
ハイルからリヤドに至るステージ6は、スペシャルステージ478km、リエゾン352km、総走行距離は830kmにもなり、前半戦で最も長いコースとなりました。
サウジアラビアの砂漠地がメインとなるルートで、帯見渡す限りの砂漠が続き、ライダーたちはナビゲーションに苦労しました。
総合1位をキープしているホンダのリッキー・ブラベックは、そのポジションを守るべく後半戦に臨み、この難しいステージで、ステージ6を1位でクリアし、今大会2度目のステージ優勝を果たします。
砂地を得意とするホンダのホアン・バレダは、スペシャルステージで好走をみせ、ステージ2位でフィニッシュし、総合5位に付けています。
同じくホンダのホセ・イグナシオ・コルネホは確実な走りでステージ6位でフィニッシュし、総合順位を1つ上げて4位と上昇しました。
しかし、KTMのマティアス・ウォークナーやハスクバーナのパブロ・クインタニラなども安定した走りをみせ、ステージ6は3位、4位、5位をKTM&ハスクバーナチームが獲得しています。
ダカールラリ−2020全12ステージのうち、半分となるステージ6が終了し、今大会初のレストデイを迎えました。
Rest Day リヤド
後半戦に向けて各チームは後半戦に向け準備を整えるレストデイ
前半戦となるステージ6が終了し、ダカールラリー2020の7日目となる1/11はレースが行われないレストデイとなりました。
各チームはマシンをメンテナンスしたり、身体の体調を整えたりし、ステージ7からの後半戦に臨みます。
Stage 7 リヤド→ワディ・アド・ダワシル
ケビン・ベナバイズがステージ優勝、ステージ7で起きたダカールレジェンドの事故死
リエゾン | 195km |
SS | 546km |
トータル | 741km |
ステージ7のスペシャルステージは、今大会の中で最も長い546kmになりました。
ルート全体に砂丘が点在し、ライダーたちは砂丘を越えながらも、ナビゲーションには常に気を配らないといけない難しいコースとなりました。
ステージ7のスタート直後から積極的に攻めたホンダのケビン・ベナバイズは、集中力が求められる荒れた砂丘をもろともせず、攻めた走りを見せてステージ7を見事1位でクリアします。
しかし、折り返し地点を越えた、スペシャルステージ276km地点で、13回目のダカールラリー挑戦だったHeroのパウロ・ゴンサルベスがレース中に激しく転倒。
直ぐさまドクターヘリが到着し、現場で蘇生処置が行われましたが、意識不明の重体で心肺停止の状態のままレイラ病院に緊急搬送、病院で死亡が確認されました。
ゴンサルベスの不運の事故でステージ7は一時中断されましたが、レースは続行され、ホンダのケビン・ベナバイズ、ホアン・バレダが1位、2位でゴール。KTMのマティアス・ウォークナーが3位でフィニッシュしました。
ステージ7は今大会で最も辛い日となってしまいました。
ゴンサルベス逝去を悼み、翌日のステージ8は中止が決定しました。ゴンサルベスが天国で安らかに休めることを、願ってやみません。ご冥福をお祈り致します。
Stage 8 BIKE&QUAD ステージキャンセル
ゴンサルベスの逝去を悼みステージ8の走行を取りやめ
ダカールラリー2020のステージ7で起きたアクシデントにより、Heroのゴンサルベスの遺族や知人へ追悼の意を表すため、バイクとクアッド部門のステージ8は中止されました。
主催者ASOは全体ミーティングを行い、ダカールラリーのキャラバン全体やゴンサルベスの家族、友人に心から哀悼の意を表しました。
【ステージ8までの暫定総合順位】
1 リッキー・ブラベック Honda 28:25'01
2 P.クインタニラ ハスクバーナ 28:49'49 +00:24'48
3 ホセ・イグナシオ・コルネホ Honda 28:52'02 +00:27'01
4 T.プライス KTM 28:53'45 +00:28'44
5 ホアン・バレダ Honda 28:54'30 +00:29'29
6 M.ウォークナー KTM 28:58'05 +00:33'04
ダカールレジェンドの訃報を受け止めながら、ダカールラリー2020は第9ステージからの後半戦に向けて動き出しました。
残りのステージは計4ステージ。翌日からのステージ9はリエゾン476km、スペシャルステージ415km の合計891kmで争われます。
いよいよダカールラリー2020も後半戦に突入します!