(※月刊オートバイ2019年2月号掲載「現行車再検証」より)
ホンダ CB1100R 主なスペックと価格
[エンジン形式]水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブ
[排気量]998㏄
[ボア×ストローク]75×56.5㎜
[最高出力]145PS/10500rpm
[最大トルク]10.6㎏-m/8250rpm
[変速機形式]6速リターン
[全長×全幅×全高]2120×790×1090㎜
[ホイールベース]1455㎜
[シート高]830㎜
[車両重量]212㎏
[燃料タンク容量]16L
[タイヤ 前・後]120/70R17・190/55ZR17
[メーカー希望小売価格(消費税10%込)]167万900円
ホンダ CB1100R 各部の解説

旧CBR1000RRのエンジンをモノバックボーンフレームに搭載し、倒立フォーク、プロアームで車体を構成。ショートデッキのテールカウルや丸型LEDヘッドライトと、新しい世代の装備を満載した、この先のホンダスポーツの歴史を形作る、新世代CBである。
正面は丸型LEDヘッドライトが、リアビューはスイングアームマウントのフェンダーが新世代を感じさせるCB1000R。1969年のナナハン以来のテールカウルを持たないCBかもしれない。

オーソドックスな丸一灯ヘッドライトは、新世代CBらしくLEDを採用。上下のロー/ハイビーム間にHONDAプレートがあるところも新しいが、ライト下にダブルホーンがいてほしい。そういうのが「CB感」なのに。

MODE+SELボタンで、パワーモード/トラクションコントロール/エンジンブレーキを設定できる。グリップヒーターを標準装備。

旧CBR1000RRの水冷4気筒をベースに、低回転トルク型にリファイン。エアボックスも専用設計で、吸気効率を上げ、レスポンスを上げている。吸気音をあえて聞かせる演出が気持ちいい。
左フォークのみに伸/圧側減衰機構、右フォークにプリロードを独立させたショーワ製倒立フォークを採用。試乗時はフロントがソフト目、リアが硬めな印象。ブレーキはφ310㎜ローターと4ポッドキャリパーを装備。

片持ちスイングアームを採用。リアサスはプリロードを調整可能で、リア回りの切削加工やリアフェンダーのデザインも入念。プロアームはデザイン性も高く、リアホイール掃除もしやすいね。

マフラー形状も非オーソドックス。2連テールパイプので、アイドリング時のサウンドも重低音が効いている。世界統一ユーロ4準拠の音量で、静かすぎない、迫力あるサウンドを可能としている。

タンデムシート裏にヘルメットホルダー用ワイヤでヘルメットホルダーを使用するが、別体で装着してほしい。シート裏にフック用ベルトはあるものの、荷かけフックはなく、積載能力は高くない。

新世代CBのアイコンのひとつが、このマルチインフォメーション液晶メーター。フルデジタル液晶で、写真の「0」数字の隣には、トラクションコントロール、エンジンブレーキ、パワーモードの選択画面。「SPORTS」表示下のラインは、シフトアップやエコラン時をカラー表示で知らせてくれる。
ホンダ CB1000R ライディングポジション&足つき性

ライダーは178㎝/80㎏。シート高は830㎜と決して低くはないが、座る位置あたりのシートサイドをうまく削っていて足を降ろしやすく、両足カカトが接地する足着き性だった。ライディングポジションは弱前傾、ステップは高すぎず、後ろすぎない。

今回は走行約960km。平均燃費は19.6km/Lでした!

タンク容量は16L。今回の取材では、約1000㎞走っての平均燃費が約20㎞/L弱で、200〜250㎞をめどに給油。タンク形状は複雑で、タンク下、シリンダー後方のプレートやラジエターシュラウドなどの質感が高い。