※月刊オートバイ2019年4月号掲載「現行車再検証」より
カワサキ Ninja400 (2020年モデル) 主なスペックと価格
[エンジン形式]水冷4ストロークDOHC4バルブ並列2気筒
[排気量]398㏄
[ボア×ストローク]70×51.8㎜
[最高出力]48PS/10000rpm
[最大トルク]3.9㎏-m/8000rpm
[変速機形式]6速リターン
[全長×全幅×全高]1990×710×1120㎜
[ホイールベース]1370㎜
[車両重量]167㎏
[シート高]785㎜
[タイヤ前・後]110/70R17・150/60R17
[メーカー希望小売価格(10%税込)]72万6000円
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2018年モデルとして発売されたNinja400。兄弟モデルNinja250と同時発売で、さらにノンカウルモデルZ400も2019年モデルとして発売された。
650ベースの先代モデルNinja400Rから約30㎏の軽量化と、4PSアップを果たした。今回の取材車は2018年モデルのKRT(カワサキレーシングチーム)エディション。
エンジンは完全新設計のDOHCツイン。250㏄をスケールアップしたものではなく、同系列のエンジンだが、ボア×ストロークや圧縮も別物で、ミッションも新設計。先代のNinja400RはER系の650㏄エンジンをベースにしていたが、今モデルはエンジン単体も小さく軽量になった。

Ninja ZX-14Rと同径のφ310㎜セミフローティングペータル形ディスクをシングル装備。ローター、キャリパーとも250と同装備で、キャリパーは片押し2ピストンだが、一般道の走行で制動力不足を感じることはなかった。

ホイールはNinja650と同形状の星形スポークデザインとしている。

デュアルヘッドライトはロー/ハイ/ポジションをLEDとして光量も充分。ミラーはカウルマウントで、ハンドルから遠く、見やすいものの、車幅感覚がつかみづらいことも。

フルカウルはうまくエアダクトを作ってエアフローを流し、カウル内にエンジン熱がこもらないデザイン。熱問題が大きくなる日本の夏の環境をきちんと考えた設計だ。

リアディスクはφ220㎜ペータル形。スイングアームはエンジン背面に取り付けられたマウントプレートを貫通し、フレームにスイングアームピボットを持たせずに軽量化。

シリンダー背面にマウントプレートを取り付け、スイングアームとリアサスをマウントするNinjaH2同様の構造を採用。リアサスはプリロードを5段階に調整できる。

アナログタコ、デジタルスピードをもつギアポジション表示付きメーター。上下2段の液晶表示部は上にオド&ツイントリップ、下に平均&瞬間燃費などを表示する。

テール&ストップランプにもLEDを使用し、NinjaやZシリーズ共通のイメージに仕上げている。ウィンカーはクリアレンズ+オレンジバルブの組み合わせ。





キーでリアシートを取り外し、リアシート下のループを引くとフロントシートが外れる構造。リアシート下には蓋つき小物入れスペースがあり、ヘルメット収納のフックも見える。
さらにヘルメットホルダーは外部にも装備されていて、こちらの方が使いやすい。タンデムステップ裏とウィンカー前にフックがあり、荷かけ用のドローコードがかけやすいのも美点だ。
カワサキ Ninja400 ライディング・ポジションと足つき性
ライダーは178㎝/80㎏

シート高785㎜はホンダCBR400Rと同数字だが、シート傾斜がやや前傾気味なのはNinjaの方。
足つきは160㎝台のライダーでもほぼ問題なしだろう。ハンドル位置は弱前傾にも見えるが、ライディングポジションはほぼ前傾を感じない。

今回のツーリングでの走行距離は、約400km。平均燃費は28.5km/Lでした!

都内を出発して、一般道、高速道路、ワインディングを約400㎞走行。
参考実測燃費は約28㎞/Lで、メーターに表示される平均燃費とほぼ同じだった。ちなみに高速道路を80㎞/hほどで連続走行している時の表示は約40㎞/Lを指していました。
文:中村浩史/写真:島村栄二