ヨシムラKATANA 1135R ディテール

オリジナルのアルミ削り出しトップブリッジにはヨシムラのロゴが浮かし切削加工され、1135Rの車名、さらに限定5台のうちの何台目かがわかるシリアルナンバー刻印が入る。
空冷4サイクル並列4気筒DOHC4バルブのエンジンは、STDの1074.9㏄(72×66㎜)からφ74㎜のピストンを組み込んで、排気量を1135.4㏄へと増大。これが車名へと反映された。カムシャフトはヨシムラST-1に換装
ヘッドのポート加工、面研も施し、クラッチには強化スプリングを装着。ノーマルの94PSから150PSオーバーまでパワーアップ。クランクケースカバーはマグネシウム製の1135R専用品。

キャブレターはヨシムラミクニのTMR-MJNφ40㎜で、エアクリーナーボックスの撤去に伴って、アルミ製のオイルキャッチタンクをドライブスプロケットの脇に装着する。ブラックボディで、各気筒をつなぐピッチパーツまでブラックとした、手間のかかった仕上がりになっている。

数々のカタナ用マフラーを開発・販売してきたヨシムラだが、このマフラーは1135R専用の手曲げチタンサイクロンで単品販売はされなかった。ロングサイレンサーが前時代的だが、それがいい。サスペンションはオーリンズ製フルアジャスタブルをレイダウン装着する。

特徴的なカタナメーターは廃され、スタック製タコメーターを採用。ステッピングモーターによる特徴的な針の動きがメカメカしく、話題を呼んだ。液晶部分にスピードをデジタル表示し、ファンクション切り替えで最高回転数メモリーやオド&トリップも表示する。

受注生産ながら単品でも購入できたアルミタンクはノーマルとほぼ同形状で、容量もかわらず20ℓ。ノーマルは約6kgのスチール製だが、このアルミタンクは半分以下の2.8kg。わずか3.2kgというなかれ、車両の高い位置にある3200gの軽量化がどれだけ効果が高いことか。
ビトーR&D製のマグネシウム鍛造ホイールにGSX-R600用ローターとキャリパーを装着。正立フロントフォークもGSX-R600用だが、フォーク全長を伸ばし、ディメンションを最適化。

リアブレーキキャリパーはニッシン製(フロントはトキコ製)で、スイングアームはヨシムラNK1レーサーのカタナに使用したものをベースに開発された、これも1135R専用品。リアホイールもマグタンJB2だが、フロントがGSX-R用だったのに対し、リアは特注品。

リアサスペンションはオーリンズ製フルアジャスタブルショックをヨシムラがモディファイしたもので、テールアップのために全長の長い製品をベースに、サスペンション内部をチューニング。チェーンはRK製520サイズでチェーンカバーはなし。

選択肢のなさで知られるステップも、ノーマルのボルトオン式タンデムステップステーをカットしてオリジナルを装着。シフトペダル、リアブレーキペダルとも板材のアッパーエッジを落とし(ナイフエッジ加工)、ペダルワークの誤作動を防ぐ。

数々のレプリカが作られたシートはシートJOY製で、形状こそノーマルに近いものの、5ピースによる表皮の、いわゆる1135Rスタイル。ライダーが座る部分は滑り止め効果の高いディンプル表皮を使用し、ひとり乗り専用ながらタンデム部分もきちんと残してある
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この続きは「ヨシムラ」と「モリワキ」の歴代のレーシングマシンやヒストリーを一冊に集結した、日本のバイク遺産シリーズMOOK「ヨシムラとモリワキ」に掲載されています。