文:太田安治、小松信夫、ゴーグル編集部/モデル:葉月美優/写真:柴田直行
ホンダ「VFR800X」各部装備・ディテール解説

ヘッドライト下のフロントスポイラーが目立つ、クロスオーバーモデルらしい独特なフロントマスク。凝ったデザインのLED ヘッドライトによって先進的で精悍な顔つきを表現しながら、個性と存在感も強く感じさせている。

HYPER VTEC機構を備える伝統の水冷V4エンジンは、幅広い走行シーンでキビキビとしたライディングを実現するために、吸排気系を中心に低中回転域のトルクを向上させるチューニングが施された。また駆動力のレベルを制御するセレクタブルトルクコントロールも採用された。

VFRシリーズの伝統ともいえる、安定感と軽快感を生み出す片持ちスイングアームをVFR800Fと同様に採用。シンプルなデザインのマフラーは、日常での扱いやすさに配慮した出力特性を得るために4-2-1-1集合を採用、低中回転域でのリニアな出力変化と高回転域での力強さを両立した。リアサスペンションも、フロントと同じくアクスルトラベル量がVFR800Fより28mm長い148mmにまで伸ばされた。これもやはりソロ、タンデムなどのさまざまな用途、状況でも、快適な走り実現することを狙ってのものだ。
フロントフォークは正立タイプ。ベースとなったVFR800Fに対してストロークが25mm長い145mmにされていて、街中をキビキビと乗れるフィーリングと共に快適な乗り味も重視。ラジアルマウント4ポッドキャリパー+φ310mmダブルディスクというブレーキシステムやホイールはVFR800Fと基本的に共通だ。

スピードメーター、タコメーターなどを集約したフル液晶メーターは、ネガティブタイプ LCDと白色LEDバックライトを組み合わせて先進的なイメージを演出。時計、ツイントリップメーター、外気温計、燃料計、ギアポジション表示、燃費計などツーリングを快適にする実用的な機能も充実。

印象的なフロントマスクから一体化されたシュラウドを経て、エッジの効いたボディラインでつながるタンク。20Lという十分な容量を確保しながら、ライダーが車体との一体感を感じやすい形状で、安心してライディングできるデザインだ。

アップライトなポジション設定に合わせ、幅683mmというワイドなハンドルを装着。さまざまな状況で車体の抑えやすさや、停車時の取り回しもしやすさなどにも配慮されている。寒い日でもツーリングを快適にする、5段階の温度調整が可能なグリップヒーターを標準装備。

スマートなデザインで優れた快適性を備えるシート。車載工具を使ってシートレール側ステーの高さを変更すれば、ライダーの好みや体格に合わせてシート高を835mm、815mmの2段階に調整できるようになっている。

スクリーンは上下54mm、角度6.2°、ワンタッチで5通りの位置調整が可能で防風効果をコントロールできる。

ホンダ「VFR800X」主なスペック・価格
全長×全幅×全高 | 2190×870×1385mm |
ホイールベース | 1475mm |
最低地上高 | 165mm |
シート高 | 815mm⇔835mm |
車両重量 | 246kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 |
総排気量 | 781cc |
ボア×ストローク | 72.0×48.0mm |
圧縮比 | 11.8 |
最高出力 | 79kW(107PS)/10250rpm |
最大トルク | 77N・m(7.9kgf・m)/8500rpm |
燃料タンク容量 | 20L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 26゜30′ |
トレール量 | 103mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR17M/C(58W)・180/55ZR17M/C(73W) |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 150万400円(消費税10%込) |
文:太田安治、小松信夫、ゴーグル編集部/モデル:葉月美優/写真:柴田直行