ライダーとマシンの一体感、操作を通じて味わう爽快感を追求した「人機官能」に磨きをかけて進化した新型のYZF-R1。長らくその登場が待たれていたが、2020年8月に国内仕様がリリース、期間限定受注として発売されることになった。スタンダードのR1、そして上級グレードのR1Mをワインディングに持ち出し、その真価を探ってみたぞ!

ヤマハ「YZF-R1」「YZF-R1M」各部装備・ディテール解説

画像: 新デザインのポジションランプと、一層軽量コンパクトになった新型LEDヘッドライトの採用でフロントマスクも一新された。

新デザインのポジションランプと、一層軽量コンパクトになった新型LEDヘッドライトの採用でフロントマスクも一新された。

画像: 走行風を整流するウイングのような形状のテールカウルは優れた空力特性にも貢献。テールランプはコンパクトなLEDだ。

走行風を整流するウイングのような形状のテールカウルは優れた空力特性にも貢献。テールランプはコンパクトなLEDだ。

画像: コーナリング時などのコントロール性を高めるため、シートの座面は前端を絞り込みながらも、後部を広く取ったもの。

コーナリング時などのコントロール性を高めるため、シートの座面は前端を絞り込みながらも、後部を広く取ったもの。

画像: タンデムシート下は車検証などを入れておける程度のスペース。中央に見えるのは車載工具の六角レンチ。

タンデムシート下は車検証などを入れておける程度のスペース。中央に見えるのは車載工具の六角レンチ。

画像: フルカラーの4.2インチTFTメーターは表示項目も多彩。右の図は走行中の荷重状態をリアルタイム表示するもの。

フルカラーの4.2インチTFTメーターは表示項目も多彩。右の図は走行中の荷重状態をリアルタイム表示するもの。

画像: こちらはサーキット走行時などに便利なモード。ラップタイム表示と水温計を大きく取り、スピード表示は小さくなる。

こちらはサーキット走行時などに便利なモード。ラップタイム表示と水温計を大きく取り、スピード表示は小さくなる。

ヤマハ「YZF-R1」「YZF-R1M」メカニズム解説

画像: シリンダーヘッドを新作し、吸気ポートを短く設定。オイルポンプも新しくなり、フィンガーロッカーアームの形状も変更された。

シリンダーヘッドを新作し、吸気ポートを短く設定。オイルポンプも新しくなり、フィンガーロッカーアームの形状も変更された。

画像: スロットルバルブ下流の吸気容積が12%減少し、吸気効率が向上。10孔斜流インジェクターを採用、燃料噴射位置も最適化している。

スロットルバルブ下流の吸気容積が12%減少し、吸気効率が向上。10孔斜流インジェクターを採用、燃料噴射位置も最適化している。

画像: フロントアクスルブラケット部にガスシリンダーを追加した、オーリンズ製の電子制御サスペンションを標準装備する。

フロントアクスルブラケット部にガスシリンダーを追加した、オーリンズ製の電子制御サスペンションを標準装備する。

画像: KYB製の倒立フォークは減衰力とばね特性のセッティングを一新。接地感がよりダイレクトに伝わる仕様となっている。

KYB製の倒立フォークは減衰力とばね特性のセッティングを一新。接地感がよりダイレクトに伝わる仕様となっている。

画像: R1Mのリアサスはオーリンズ製。前後サスを統合制御するERS(エレクトリックレーシングサスペンション)を継続採用する。

R1Mのリアサスはオーリンズ製。前後サスを統合制御するERS(エレクトリックレーシングサスペンション)を継続採用する。

画像: 多角形断面のショートサイレンサーは太めのサウンドを奏でる。不等間隔爆発なので、直4ながらサウンドはV4に似たもの。

多角形断面のショートサイレンサーは太めのサウンドを奏でる。不等間隔爆発なので、直4ながらサウンドはV4に似たもの。

画像: ホイールはマグネシウム製の鋳造。ラジアルマウントのブレーキキャリパーはモノブロックタイプ、ディスクローター径は320㎜だ。

ホイールはマグネシウム製の鋳造。ラジアルマウントのブレーキキャリパーはモノブロックタイプ、ディスクローター径は320㎜だ。

画像: ロングスイングアームで高い路面追従性を確保。R1は190サイズ、R1Mは200サイズのリアタイヤをそれぞれ標準装着している。

ロングスイングアームで高い路面追従性を確保。R1は190サイズ、R1Mは200サイズのリアタイヤをそれぞれ標準装着している。

ライディングモードは4種類。今回から電子制御デバイスにブレーキコントロール(BC)とエンジンブレーキマネージメント(EBM)が追加された。

ヤマハ「YZF-R1M」ライディングポジション・足つき性

シート高:860mm(YZF-R1は855mm)
ライダーの身長・体重:176cm・68kg

画像: ヤマハ「YZF-R1M」ライディングポジション・足つき性

少し乗り心地は硬めだが、ハンドルの絞り角や垂れ角、高さなどが自然な、まとまりがよくホールドしやすい。他のSSに乗るのと同じで、腹筋と背筋を鍛えていれば街乗りや高速道路の移動も少しラクになるだろう。

ヤマハ「YZF-R1」「YZF-R1M」主なスペック・価格

※《 》内は「YZF-R1」

全長×全幅×全高2055×690×1165mm
ホイールベース1405mm
最低地上高130mm
シート高860mm《855mm》
車両重量202kg《201kg》
エンジン形式水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
総排気量997cc
ボア×ストローク79.0×50.9mm
圧縮比13.0
最高出力147kW(200PS)/13500rpm
最大トルク113N・m(11.5kgf・m)/11500rpm
燃料タンク容量17L(ハイオク指定)
変速機形式6速リターン
キャスター角24゜
トレール量102mm
タイヤサイズ(前・後)120/70ZR17M/C (58W)・200《190》/55ZR17M/C (78W《75W》)
ブレーキ形式(前・後)ダブルディスク・シングルディスク
メーカー希望小売価格319万円《236万5000円》(消費税10%込)

-文:宮崎敬一郎、オートバイ編集部/写真:南 孝幸

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