新型MT-09をベースにトレーサーもフルチェンジ!
トレーサーと言えば、MTのメカニカルコンポーネンツを用いて仕立てられた、スポーティなオールラウンドツアラー、というイメージがあります。つい先日、MT-09がフルモデルチェンジを果たしたばかりですが「コレをベースにしたトレーサーはいつ出るだろう?」と期待した人も多いのではないでしょうか。
なんと!早速登場しました、新型トレーサー!車名を「トレーサー900」から「トレーサー9」として、装いも新たに大胆モデルチェンジです!
まずはその外観をじっくり見てください。トレーサーらしい造形は引き継ぎながら、フロントマスクはインパクトのある大胆なものに変わりました。先にデビューしたMT-09もかなり大胆なマスクになりましたが、トレーサーも負けじとアグレッシブになっています。
ちなみに上はLEDポジションランプ、ヘッドライトは下のLEDランプです。こうして見るとYZF-R1にも通じる、ヤマハらしい、ユニークなフロントマスクです。
890ccエンジンはパワー、トルクともに増強。フレームもCFダイキャスト
従来同様、トレーサーのエンジンとメインフレームはMT-09のものをベースとしています。890ccとなったCP3エンジンは119PSを発揮。トルクも9.5kg-mとなり、発生回転数が7000回転に下がっています。排気量アップで、新型はパワーのゆとりが相当増えている模様です。
このエンジンを支えるフレームは、新作のCFダイキャスト製。フレーム自体を軽くしながら、横剛性をアップ。エンジン搭載角度も47.5°から52.3°とされ、重心バランスも随分見直されている模様です。サスペンションは前後KYB製、スイングアームは新型MT-09より60mmほど長いものを採用し、操縦安定性を高めています。
上級グレードの「GT」には電子制御サスも搭載!
同時に登場した「GT」は、パニアケースを標準装備した(※海外仕様。国内仕様はオプション)上級グレードで、ツーリングを爽快に、より快適に楽しめるモデルです。パニアケースだけでなく、今回はなんと!待望の電子制御サスを採用しています。
KYB製の電子制御サスペンションは2モードが設定されているそうで、モード1が俊敏なハンドリングを実現するスポーティなもの、モード2は快適性を求めた乗り心地のいい仕様のようです。スイッチ一つでセッティングを変えられるのはとてもありがたいですね。
このほかにも、GTはバイクのバンク角に連動したコーナリングランプ(ヘッドライト上、ポジションランプの内側)やクイックシフター、専用シートやグリップヒーターなどを標準装備。時にはダイナミックに、時には優雅に走りを楽しめる仕上がりとなっています。
電子制御デバイスも充実、メーターは大胆デザイン!
STD、GTともに6軸IMUを採用し、3段階のトラクションコントロール、リフトコントロール、スライドコントロール、電子制御スロットル、Dモードなど、電子制御関連も充実しています。そしてメーターは3.5インチカラーTFTとなりました…が、見てください、このデザイン!ヤマハらしい遊び心ある造形ですが、左にスピード、タコを配置、右に水温やトリップなどを分けて表示させることで、視認性と機能性を大きく高めています。
ボディカラーはSTDが2色、GTはシルバーも加えた3色をラインアップ。MT-09もそうですが、早く日本で乗ってみたい!という期待は高まるばかり。ヤマハは国内発売を2021年春以降とアナウンスしていますが、1日も早い発売に期待しましょう。更なる詳細は月刊オートバイ1月号でご紹介しますので、そちらもお楽しみに!
ボディカラーはSTD2色、GT3色。どれが好みですか?
新型トレーサー9・カラーアンケート!
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TRACER9/GT 主要諸元
全長×全幅×全高 | 2175×885×1430-1470mm |
ホイールベース | 1500mm |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 810-825mm |
車両重量 | 213(GTは220)kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ並列3気筒 |
総排気量 | 890cc |
ボア×ストローク | 78×62.1mm |
圧縮比 | 11.5 |
最高出力 | 119PS/10000rpm |
最大トルク | 9.56kg-m/7000rpm |
燃料タンク容量 | 19L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 25.00゜ |
トレール量 | 108mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70 ZR17・180/55ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | φ298mmダブルディスク・φ245mmディスク |