どうなる「YZF-R6」、欧州でサーキット専用モデルのみ2021年モデルが発表

ヤマハのミドルスーパースポーツ・YZF-R6。パワフルな599cc4気筒エンジンと俊敏なハンドリングを実現する軽量な車体が産み出す高いポテンシャルから、長年にわたり600ccクラスのプロダクションレースで活躍。2018年に登場したモデルからは、最新の電子制御デバイスが搭載されるなど進歩も続けてきた。

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そんなYZF-R6だが、公道向けの2021年モデルは今の所発表されていない。どうやらヨーロッパの最新排気ガス規制であるユーロ5への対応が困難であるとみられ、このまま生産終了になると思われる。

しかしYZF-R6は、切れ味鋭い走りで今だにサーキットで高い評価を受けている。そこで、シャープで刺激的な走りをクローズドコースで純粋に楽しむため、サーキット専用の「YZF-R6 RACE」が2021年モデルでヨーロッパ向けに用意された。

このR6 RACEは、高度な基本メカニズムはそのまま、サーキットでは不要な装備を取り除いて、サーキット走行に特化させたモデルだ。

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ラジアルマウントの対向4ポットキャリパーと320mmローターを組み合わせた強力なブレーキシステム、YZF-R1譲りの高精度でセッティング幅も広いφ43mm倒立フロントフォークなど、ハードなスポーツ走行にも耐える足周りは最終型YZF-R6そのまま。

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ボア67×ストローク42.5mmという超ショートストローク設定の599cc水冷直4エンジンは、チタンバルブ、鍛造ピストンも採用するという贅沢な造り。超高回転型でシャープなレスポンスも実現、しかも力強さも兼ね備えている。

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6ポジションを選択できる精緻なトラクションコントロールシステムをはじめ、ライディングモード、クイックシフターシステムもそのまま公道モデルから受け継がれ、サーキットでも扱いやすさを実現。メーターパネルも基本的には公道向けのモデルと変わっていない。

画像5: どうなる「YZF-R6」、欧州でサーキット専用モデルのみ2021年モデルが発表

2018年型から採用された、さらなる軽量化のために採用されたCFダイキャストマグネシウム製のシートレールも、RACEの軽快な運動性能に寄与している。

ヤマハ「YZF-R6 RACE」の主なスペック

【全長×全幅×全高】2040×695×1150㎜
【ホイールベース】1375㎜
【シート高】850㎜
【車両重量】190㎏
【エンジン形式】水冷4ストDOHC4バルブ並列4気筒
【総排気量】599㏄
【ボア×ストローク】67×42.5㎜
【圧縮比】13.1:1
【最高出力】118.4ps/14500rpm
【最大トルク】6.3kgm/10500rpm
【燃料供給方式】FI
【燃料タンク容量】17L
【ステアリングヘッド角/トレール量】24度/97㎜
【変速機形式】6速リターン
【ブレーキ形式 前・後】φ320㎜ダブルディスク・φ220㎜ディスク
【タイヤサイズ 前・後】120/70ZR17・180/55ZR17

まとめ:小松信夫

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