超高性能を余すことなく楽しむためのパーツ選択
DUCATI Panigale V4 SP
総排気量：1103cc
エンジン形式：水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
シート高：835mm
車両重量：194kg
ドゥカティの技術の粋を結集したフラッグシップであり、スーパーバイクレース向けのベースモデルでもある「パニガーレV4」シリーズ。
その車名にある通り、長年にわたりドゥカティの独自性を象徴するメカニズムであったLツインエンジンから決別、MotoGPマシン・デスモセディチの血を引くデスモドロミック・V4エンジンを搭載し、圧倒的なハイパフォーマンスを実現。
新時代のドゥカティを牽引することを運命付けられた市販スーパースポーツ。2021年モデルからは、最新世代のドゥカティ・トラクション・コントロール（DTC）EVO3が搭載され、ライディングモードの完成度も高められた。
そんなパニガーレV4シリーズはスタンダードモデルの他にも、オーリンズ製のサスペンションなどを装備する上級版の「S」、レース用のホモロゲーションモデルである「R」、軽量化を徹底追求した限定モデルの「スーパーレッジェーラV4」などのバリエーションが存在している。
そして2021年モデルでそのラインナップに加わるのが、2020年11月18日に発表された「パニガーレV4 SP」。パニガーレV4ならではの超高性能を、余すことなく楽しむためのマシンだ。
元祖スーパーバイク「ドゥカティ851」以来の伝統である「SP」の称号を復活させたV4 SP。オーリンズ製の高精度な前後サスペンションを装着するが、それだけのモデルではもちろんない。サーキットで最高のパフォーマンスを実現するため、限定モデルのスーパーレッジェーラV4で採用されたハイグレードなパーツがいたるところに採用されている。
V4S用の鍛造ホイールより1.4kg軽く、より俊敏なハンドリングが得られるカーボン製ホイールをはじめ、優れた制動力を長時間維持できるブレンボ製Stylema Rフロントブレーキキャリパーなどのブレーキシステム、ハードなサーキットランには欠かせない乾式クラッチ……。
アルマイト仕上げも美しいリゾマ製のアルミ製ステップは、深いバンク角を確保しながらライダーの体格に合わせてポジションも調整できる構造。
スーパーバイクレーサーそのままというべき先鋭的なスタイリングはもちろんシリーズ共通。しかしカラーリングには、MotoGPやスーパーバイク世界選手権を戦うドゥカティコルセのウィンターテスト用マシンにヒントを得た、ブラックを基調にカーボン製のフェンダーやウイングレットも装着したデザイン。アルミ地肌を露出させた燃料タンクや、イタリアン・トリコロールや蛍光色のアクセントカラーが良く映えて精悍さが際立って見える。
V4 SPにはリアビューミラー＆ナンバープレートホルダー取り外しキット、開放型のクラッチカバーなどのサーキット用キットが付属。このキットにはGPSモジュール付きのドゥカティ・データ・アナライザー+も含まれていて、走行内容を記録した上で細かく解析することまで可能だ。
なお、この「パニガーレV4 SP」は2021年の7〜9月以降に販売を開始する予定であると発表されている。
まとめ：小松信夫
ドゥカティ「パニガーレV4 SP」主なスペック
【全長×全幅×全高】NA×NA×NA㎜
【ホイールベース】1469㎜
【最低地上高】NA
【シート高】835㎜
【車両重量】194㎏
【エンジン形式】水冷4ストDOHC4バルブV型4気筒
【総排気量】1103㏄
【ボア×ストローク】81×53.5㎜
【圧縮比】14.0:1
【最高出力】214hp/13000rpm
【最大トルク】12.6kgm/9500rpm
【燃料供給方式】FI
【燃料タンク容量】16L
【ステアリングヘッド角/トレール量】24.5度/100mm
【変速機形式】6速リターン
【ブレーキ形式 前・後】φ330㎜ダブルディスク・φ245㎜ディスク
【タイヤサイズ 前・後】120/70ZR17・200/60ZR17
