ジクサー150で空荷状態とキャンプ道具満載状態でどう変わるのか乗り比べてみました。性能がただ落ちてしまうだけなのか、意外や意外、そんなことはなかった!

150ccクラスの『マニュアルトランスミッション車』は国産バイクでジクサー150のみ

ぶっちゃけますが空荷状態の持ち味のひとつである瞬発力は、すこし失われます。小排気量なのでこれ仕方ないと言えば仕方ないですが、思っていた以上に約20kgの荷物の影響が出た印象です。

ただ! それがキャンプ好きな僕にはありがたかった。

フルパッキングの状態でも瞬発力を保つバイクは、なかなか扱うのに苦労します。シートバッグを積み、ザックを背負っていると、スロットルを少し開けすぎちゃったときに急発進や急加速をするピーキーなバイクは疲れます。

荷物を積んだジクサー150は、安心感の極みともいえるほど、穏やかな特性に変わりました。

画像1: 150ccクラスの『マニュアルトランスミッション車』は国産バイクでジクサー150のみ

ただ、瞬発力は失われたものの、ロングストローク設計エンジンの力強さは残っているのがいいところ。

今回のキャンプツーリングでは、東京から富士五湖の西湖まで向かいましたが、その道程の9割5分ほどが高速道路でした。

距離は約120km。首都高から中央道、大月ジャンクションで河口湖線にスイッチし、終点の河口湖インターで降りればほとんど到着したようなもの。

高速道路では時速100kmがトップギアの5速で約7000回転。時速100km巡航は上り坂でなければ、問題なし。最高出力は8000回転で発生するので、まだすこし余裕がありました。

時速80kmだと5速・5800回転ほど。

画像2: 150ccクラスの『マニュアルトランスミッション車』は国産バイクでジクサー150のみ

僕が気に入ったのは、時速70~80kmを4速で流しているときの鼓動感です。このときの回転数は、6000~7000弱。ジクサー150の最大トルクは6000回転で発揮します。地面との接地感を強く感じられ、安心感がありました。

音楽を聴いたりもしながらマイペースで、何事もなく高速道路クルージングを満喫。ライディングポジションがゆったりしていて、120kmほどの距離では疲れを感じることもありません。

画像3: 150ccクラスの『マニュアルトランスミッション車』は国産バイクでジクサー150のみ

気を付けなければならないのは、ブレーキだと思います。荷物を積んだとき、空荷状態と同じ力でブレーキを掛けると(当たり前ですが)制動距離が延びます。

しかし、「ブレーキが利かない」というわけではなく、握る力を強めれば解決できます。

ジクサー150は前後に油圧式ディスクブレーキを搭載しているので安定感高め。フロントはABSを装備していますので、ロックする心配も少なく、強めに握れます。リアはABS非搭載なので、意識的に前輪重視にするといいかもしれません。

画像4: 150ccクラスの『マニュアルトランスミッション車』は国産バイクでジクサー150のみ

同じように、タンデムをする場合も制動距離は大きく延びますので、そのことをふまえてブレーキを意識するといいと思います。

ちなみにキャンプ場では、必ずといっていいほどダートを走ることになります。今回訪れた山梨県の西湖自由キャンプ場も、300mほどの未舗装路がありました。

(下に続きます)

画像5: 150ccクラスの『マニュアルトランスミッション車』は国産バイクでジクサー150のみ

これが車種(特に大型バイクのオンロード車)によってはけっこう怖く感じます。荷物を満載して、不慣れな砂利道や土道は、なかなかハードルが高いもの。

ジクサー150は、軽い車重とアップライトなポジションのおかげで、完全なオンロードバイクの中では、未舗装路を走りやすい機種といえます。

それでも不慣れな方は怖いと思うかもしれませんけど……

キャンプサイトでのダートをクリアするコツは、バイクから荷物を下ろしてしまうこと。怖いなと思ったら無理はNGです。そんな時は手前で荷物を下ろして、歩いて持っていくのがおすすめ。バイクは空荷の状態なら、ぜんぜん走りやすくなりますし、距離が短ければ歩いて押していくのも正しい手段ですよ!

文:西野鉄兵/写真:岩瀬孝昌・西野鉄兵

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