夏の終わりに『CT125・ハンターカブ』でロングツーリング
ちょっと遠出してみました。
東京から信州の山を越え、日本海に出て、帰路はのんびり幹線道路。走行距離はなんだかんだで1000km到達。
その旅で感じた、ハンターカブの魅力をお伝えします。
① ライディングポジションがゆったりとしている
CT125・ハンターカブの実車を初めて見たとき「大きい!」と思いました。排気量124ccの原付二種としては、けっこう大柄です。
実際に跨ってみても、ものすごくゆったりとしている!
特長的なアップハンドルは幅があり、とても小排気量バイクに乗っている感覚ではありません。また、シート高が他のカブとちがい、ちょっと高め。
シート高は800m。筆者の身長は175cm・体重は75kgです。両足かかとまで接地させようと思えばできるのですが、自然な姿勢では軽くかかとが浮きました。
シートの一番後ろにしっかりお尻を載せて自然な姿勢をとるとかかとが浮きました。
ただ、重量は250cc以上のバイクと比べればだいぶ軽いため(車両重量:120g)、取り回しや押し歩きにまるで不安はありません。
シートが高いことで、ステップに足を乗せたとき、膝の曲がりもキツくない。むしろコンパクトさを売りにする250ccのスポーツバイクなどに比べると、だいぶリラックスして乗ることができます。
② 肉厚のシートで快適
ロングツーリングをする上で気になるのがお尻の痛み。
CT125・ハンターカブのシートはカブシリーズの他の機種と同様、自転車のサドルを立派にしたような形状をしています。
厚みとクッション性はもちろん自転車の比になりません。といいますか、ものすごく快適なシートだと思います。
5日間、毎日一般道ばっかりを200km前後走った今回のロングツーリング。お尻を気にし始めたのは、毎日100km以上を走ってからのこと。
だんだんと疲れを感じるものの、バイク特有の股が裂けるような痛みはありません。むしろ普通の椅子に近い?
椅子に長時間座っているのだって、疲れるじゃないですか。それと同じような感覚です。人により感じ方に違いはあると思いますが、僕(西野)はとても優秀なシートだと思いました。
③ 気になる燃費は?
約1000km走った中でガソリン給油は6回行ないました。キャンプ道具を満載にしており、僕の体重と合わせるとかなりの重量になると思いますが、燃費は1Lあたり44km~56kmを記録。
約10kmの開きは、走った道の差もありますが、毎回のガソリンスタンドでの給油量の微妙な差が影響していると思います(毎回セルフではなかったため)。
平均すると約50km/Lと考えられそうです。
CT125・ハンターカブの燃料タンクは5.3L。ホンダのカブシリーズの中では、群を抜いて大容量となっています。
リッター50kmなら満タンで265kmの走行が可能です。
現実的には200kmを目安に給油するのがよさそう。というのも、200kmくらい走るとデジタルの燃料計が目盛り残り1個の状態になり不安です。
ツーリング先ではガソリンスタンドが全然ないエリアや、夜間はどこも開いていないなんてこともしばしば。
山岳エリアに入る前などにも余裕を持って給油しましょう!
④ 安心・安全につながる足周りの性能
タイヤはIRC製の前後17インチのものを装着しています。オンロードを主軸に置きながら、未舗装路のことを考慮したタイヤのトレッドパターンです。
舗装路ではスムーズ。オフロードタイヤのように、ポコポコする感じもなく、巡航しやすい。
ちなみに、最高速は別媒体でクローズドコースで検証したところメーター読み時速92kmでした。
原付二種が走れる一般道の最高時速60kmはすこぶる快適で、街道などでは、交通の流れに普通に乗って走ることができますよ。
特筆すべきはブレーキの効きのよさです。
原付二種バイクながら、前後にディスクブレーキを標準装備しています。フロントにはABSも搭載。
ブレーキの感触はとても分かりやすく、握った力がそのまましっかりと効くという印象です。キャンプ道具を満載した大荷物を積んで走っていたので、この安心感はとても大きなものでした。
ブレーキがよく効くということに関しては、サスペンションの性能も大きく関連しています。
CT125・ハンターカブのサスペンションは、とにかくしなやかによく動く! フロントブレーキを握るとフロントサスペンションがギュッと縮み、ビシッと止まる感覚です。
(下に続きます)
また、このサスペンションは、オフロードでの走行もしっかりと想定して開発されたもの。それゆえ、ダートも走りやすくなっています。
タイヤのパターンの見た目以上にぐいぐい走れるのは、このサスペンションのおかげでしょう。
原付二種のツーリングでは、面白そうな場所を見つけたら、すぐにそちらへ向かってみようと思える「機動力」こそ最大の魅力だと思っています。
CT125・ハンターカブの場合「行ってみよう!」と思える場所は、舗装路に限りません。
裏路地からちょっとしたあぜ道まで、気づくと向かっている、そんな感じで自由な旅を満喫できるのです。
そこでの思いがけない出会いや発見もあるでしょう。それこそ旅の醍醐味!
あなたもCT125・ハンターカブでツーリングしたら、寄り道ばかりしてしまうことに気づかされるはずです。
文:西野鉄兵