ホンダ「CT125・ハンターカブ」ノーマル状態でのツーリングテスト

2020年11月に念願のCT125・ハンターカブを手に入れた僕。前回は、納車からのファーストインプレッションを軽くお伝えしたわけですが、今後カスタムしていくうえで、どこに手を入れていくべきか判断するために、納車から1週間後にダートも含めたツーリングへと行きました。

 

ワインディング走行の感想

ルートは東京都八王子の自宅から神奈川県の津久井湖を抜け、国道413号「道志みち」へ。この道は津久井湖から山梨県山中湖までの約70kmにわたって激しいアップダウンのワインディングが続き、信号も少ないことから今や東京近郊のライダーにとって定番のツーリングコースになっています。

そしてワインディングでのハンターカブの性能はもう驚くことばかり。

道志みちには両国ヘアピンという勾配の急なヘアピンカーブがあるのですが、そこもなんなくグイグイと上がります。前方に何台かバイクがいて250のスポーツモデルが多かったわけですが、ワインディングで難なくその流れにもついたのには本当にビックリ。

加速性能もさることながら減速でのサスペンションの動き、旋回性能など普通に中型クラスの感覚で走れるんですからね。

画像: ここが道志みちでも一番の勾配とされる通称両国ヘアピン。ハンターはものともせずガンガンあがる。

ここが道志みちでも一番の勾配とされる通称両国ヘアピン。ハンターはものともせずガンガンあがる。

 

オフロード走行の感想

途中で国道を外れ林道にも入ってみました。

ここでの驚きは車体の剛性感。僕が乗っていたスーパーカブ90DXだと、ダートに入った途端にサスペンションが破綻して、ブレーキも効かずまともに走れなくなるのですが、ハンターカブはそこそこのスピードで走れます。

ただスタンディングすると、ブーツがたまにシフトペダルに触れてしまいます。すると遠心クラッチのため、動力が切れてしまうことがありました。ここ一番というときにこの現象が起きると危ないので、今後はペダルを少し離すということが課題ですね。

さて、ハンターカブはオンでもオフでもかなりの性能を見せることがわかりました。ノーマルでも充分魅力的ですが、もっと旅やファンライドを充実させるべくカスタムしていこうと思います。

画像: 国道を逸れ、林道へ。速度を抑えれば車体が破綻することなく、安定して進みます。ただスタンディングは少しやりにくいので、よほど荒れていなければシッティングで走るほうがいいでしょう。

国道を逸れ、林道へ。速度を抑えれば車体が破綻することなく、安定して進みます。ただスタンディングは少しやりにくいので、よほど荒れていなければシッティングで走るほうがいいでしょう。

ホンダ「CT125・ハンターカブ」に行なった最初のカスタム

▶▶▶今回のカスタムはYouTube動画でもご覧いただけます! コチラをクリック

① ステップのラバーを外す

まず僕が手を入れたのはステップです。ステップ上にあるラバークッションは、車体の振動を軽減させるパーツですが、林道などを走りここに泥や水が付着するとブーツが滑ってしまい、それがクラッチを切ってしまうきっかけにもなります。

ですので、まずはこのステップのラバーを外します。外すのは簡単で、下から10mmのソケットでボルトを抜くだけ。あとはスポッと本体が外れます。


② ブレーキレバーの交換

画像: 上がノーマルレバー。下が今回取り付けたレバー

上がノーマルレバー。下が今回取り付けたレバー

次にブレーキレバーを交換します。ノーマルレバーだと、ダートでコケたときに折ってしまうこともあるので、20mmほど短いものに変更。これも作業は簡単です。レバーの下側から10mmのナットを外し、上側から同じく10mmのスパナでボルトを外します。

選んだレバーはamazonで安かった中国製なものの、意外に質感やタッチも良好で、見た目もかっこよくなりました。レバーとハンドルの距離が6段階で替えられるのもいいですね。

画像: ブレーキのタッチもかっちりとしたもので満足。

ブレーキのタッチもかっちりとしたもので満足。


③ ミラーの交換

画像: ③ ミラーの交換

続いてミラーを替えます。ミラーはオフロードライダーにとってはおなじみのタナックスのラジカルミラーです。このミラーはボールジョイントによってフレキシブルに曲がるので、転倒してもふにゃっと動いて割れず、林道で畳んでおけば、左右から張り出している枝などにミラーをぶつけないのが魅力です。また長さの調整もできるので、ハンドル周りがコンパクトに仕上がるのもうれしいですね。

これも交換は簡単です。まずノーマルを14mmのスパナで外し、17mmのスパナで装着します。3段のナットがあり、下段で車体に固定、中段と上段でミラーの位置固定となっています。中段が逆ネジなので少しコツが必要ですが、スパナを二つ使えばそんなに難しくはありません。

このミラーはボールジョイントでフレキシブルなゆえ、がっちり固定しないとすぐにふにゃっとしてしまうので、本締めをしっかりすることがポイントです。

画像: こうして左右で着け比べてみるとラジカルミラーのコンパクトさが分かります。もちろんノーマルと同じぐらいの長さにすることも可能。

こうして左右で着け比べてみるとラジカルミラーのコンパクトさが分かります。もちろんノーマルと同じぐらいの長さにすることも可能。


④ ハンドルブレースの装着

画像: ④ ハンドルブレースの装着

次にハンドルブレースを装着しました。近年はハンドルにスマホの固定やUSB電源などを固定することが多いですよね。このハンドルブレースがあるとより一層そういったパーツの固定が容易になります。またブレースを装着するだけでかなりハンドルの剛性をあげられるので一石二鳥ですね。

選んだのはamazonで売られていた中国製のもの。ウインカーの上あたりにクランプをはさみ、あとはブレースのネジを回して長さを合わせ、ボルトで固定するだけです。

このブレースの径はΦ22.2mmとハンドルと同サイズなので、スマホホルダーやナビなども着けやすいですね。ちなみにハンターのハンドル間は約240mmなので、他の製品を選ぶ際はそのサイズ感で。


⑤ ナックルガードの装着

画像: 今回取り付けたのはZETA「インパクトX3」(ブラック)。

今回取り付けたのはZETA「インパクトX3」(ブラック)。

ナックルガードはオフロードバイクの基本装備ですよね。僕はハンターをオフロードバイクっぽく仕上げたいのでナックルガードは必需です。

ナックルガードは、林道の脇から出ている枝などから手を守ってくれるほか、雨や冬の寒さも多少マシになります。

今回選んだのはZETAの汎用品です。これも装着は簡単で、ガードのクランプを4mmのキャップボルトで留めるだけ。左は問題なくさくっと着きましたが、右は少しだけスイッチユニットを左にずらすことでクランプの隙間を作り、そこにはめました。

枝や寒さ、雨から手を守ってくれますが、芯があるタイプではないので、転倒などの強い衝撃だと折れてしまうでしょう。

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まとめ

画像: まとめ

今回はけっこうがっつりハンドル周りのパーツを交換したことで、だいぶオフロードバイクっぽくなってきましたね。

それでもまだまだ手を入れるところはあります。次回はキャンプツーリングのための積載性や走行性などを試そうと思います。

文・写真:櫻井伸樹(NOBU)

櫻井伸樹(NOBU)プロフィール

16歳よりバイクに乗り始め、日本および世界を旅する。ツーリング雑誌の編集者を経てフリーへ。現在BMW専門誌「BMWBIKES」(日栄出版)の編集長を務め、キャンプ、釣りなどアウトドア歴も永いためキャンプ用品のプロデュース(テンマクデザイン・炎幕シリーズ)やYouTuberとしても活動中。YouTubeのチャンネル名は「SHIT NOBU OUTDOOR」。

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