※この記事は「ライディングスポーツ ドットコム」で2021年3月5日に公開されたものを転載しております。
アプリリア・レーシングとグレシーニ・レーシングのコラボレーションにより結成されて7年目となる2021年シーズンの開幕を前に、グレシーニ・レーシングのチームオーナー兼チームマネージャーであるファウスト・グレシーニ氏が、2月22日に新型コロナウイルス感染症による肺炎が原因で亡くなるという悲しみを乗り越えて、新たな一歩を踏み出した。
2021年型RS-GPはカウリングデザインなどを一新。シャーシ、エンジン、電子制御なども改良を重ね、すでにヘレスでシェイクダウンを終えている。コンセッションの権利を持つアプリリアは、3月5日のシェイクダウンテストから、アレイシ・エスパルガロ(アプリリア)とロレンツォ・サバドーリ(アプリリア)がマシンの開発作業を進める。
「2021年シーズンはロサイルでスタートする。新しいシーズンの始まりはいつもエモーショナル。アプリリアで5年目となり、第2の家族と言えるだろう。彼らとの仕事が待ち切れない。最初のテストに向けてコースに飛び出すまで、あと数時間。アプリリアの本拠地であるノアーレから新たに改良されたRS-GPが公開された。第一印象はポジティブ。冬の間に懸命に作業を進めたけど、ボクたちの道のりはまだ長い。要求が厳しいチャンピオンシップに向けて、身体面と精神面をトップレベルに引き上げる必要があり、ボクは準備ができている。2015年以降、このプロジェクトの一員だったファウスト・グレシーニのために心から思いを込めて参戦する」とアレイシ・エスパルガロ。
「この素晴らしい機会を提供してくれたアプリリアに感謝したい。MotoGPクラスという要求が厳しいカテゴリーに対して、たくさんのことを学ぶ必要がある。昨年のテストとレースがバイクとタイヤに対する大きな自信を与えてくれる機会となったが、それは大幅な改善に向けた出発点にすぎない。ボクを信じてくれたファウストの死によって生じた痛みをポジティブなエネルギーに換えたい。彼の決意と教えと共に、ボクの新たなキャリアを始める」とロレンソォ・サバドーリ。