KTM「250アドベンチャー」足つき性・ライディングポジション
シート高:855mm
ライダーの身長・体重:176cm・62kg

855mmのシート高+座面幅の広さで足着き性は大型アドベンチャーなみ。身長170cm以下だと両足接地は難しいが、車体が軽いので片足でも踏ん張れる。ゆったりしたポジションで長時間ライディングは文句なしに快適だ。
KTM「250アドベンチャー」各部装備・ディテール解説


スタイリングの基本は兄貴分の390アドベンチャーと共通。アイコニックなフロントマスクと大きなシュラウドはKTMのアドベンチャーモデルに共通のデザインで、他メーカーにはない独自の個性を確立している。ボディカラーはブラックとオレンジの2色を設定。

独特の盾形ヘッドライトはハロゲンで、それを囲むようにLEDポジションランプをマウント。スクリーンは小ぶりだが防風性能は高い。

ハンドルバーは日本車に比べてワイドで、グリップもやや太く感じるが、ライダーはハンドルに力を入れやすく、操作性に優れる。

ワンボディの液晶メーターはモノクロ表示で、バーグラフ式タコメーターや燃料計を装備。ABSはロード/オフロードを選択可能だ。

メーター下には12Vのアクセサリーソケットを用意。使い勝手のいい場所に設置するあたりに、ライダーに対する配慮を感じる。

DOHCシングルは30PSを発揮。全体的にスムーズだが、中回転域のフィールが特に滑らかで、ツーリングをとても快適にしてくれる。

エンジン直後にプレチャンバーを設けているため、オーバル形状のサイレンサーは非常に薄い、ユニークな形状となっている。

WP製の倒立フォークは390と異なり調整機構はないが、しなやかな動きで不満はない。ブレーキはBYBRE製のラジアルマウント。

動きのいい、しなやかなリアショックもWP製だが、390とは異なり、250は調整機構を持たないシンプルな構造のものを採用する。

デュークシリーズなどと同様の、補強構造の見えるスイングアームはメカニカル感を強調。試乗車のタイヤはインドのMRF製。

ワイドで肉厚のシートは、高速道路巡航やツーリングなどの長距離で非常に快適。大きく回り込んだグラブバーの使い勝手もいい。

シート下に設置される工具も充実した内容。収納スペースはETC車載器を入れられる程度と考えた方がよさそうだ。

ウインカーは前後LED。2分割デザインのテールランプにもLEDが採用されている。大きなグラブバーはタンデム時に重宝する。
KTM「250アドベンチャー」主なスペック・価格
ホイールベース | 1430mm |
最低地上高 | 200mm |
シート高 | 855mm |
乾燥重量 | 156kg |
エンジン形式 | 水冷4ストDOHC4バルブ単気筒 |
総排気量 | 248.8cc |
ボア×ストローク | 72.0×61.1mm |
圧縮比 | 12.5 |
最高出力 | 30PS/9000rpm |
最大トルク | 2.45kgf・m/7250rpm |
燃料タンク容量 | 14.5L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 63.5゜ |
トレール量 | 98mm |
タイヤサイズ(前・後) | 100/90-19・130/80-17 |
ブレーキ形式(前・後) | Φ320mmシングルディスク・Φ230mmシングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 67万9000円(消費税10%込) |
文:太田安治、オートバイ編集部/写真:南 孝幸