バイク用品が医療の役に立つ!
厳密にいうとバイク用品ではないんですが、バイク用品が医療の役に立つお話です。
バイク用ヘルメット、自転車用ヘルメットや自転車用品(こっちはオージーケー技研)でおなじみのオージーケーカブトが、医療従事者向けの飛沫防護デバイス「エアービジョン」を開発し、2021年6月に販売する準備をスタートした、と発表がありました。
まずは「飛沫感染」ってところ。医療従事者が施術や作業をするとき、施術者の顔に「エアロゾル」が飛散する可能性があるんだそうです。ピッ、って顔に向けて飛んできちゃう、的なとらえ方でいいのかな。
その「飛んでくる飛沫」を、電動ファンを仕込んだヘルメット状デバイスが強制送風して防護する、というのがエアービジョンです。バイク用ヘルメットで、ちょうどブランド名が入る額上部のあたりからエアを噴出して、ちょうどエアカーテンみたいな状態を顔の前につくるんですね。
これで両手をフリーに、視界を妨げることなく、誰でも簡単につけ外しできて、いろんな施術に使える、という術中感染を防げる医療用ギアなのです。
ギア開発のテーマは「送風によるシールド」。通常、バイク用ヘルメットでの通気性や空力性能を研究しているヘルメットメーカーですから、ヘルメット開発の時に使用しているCFD(流体解析)を使ってエアフローを解析。電動ファンによるエアの噴き出しルートや形状、サイズを決定。軽量化やホールド性という項目については、もうヘルメットの第一条件ですからね、お手の物だったんだと思います。
エアロゾルが飛散している場所といえば、いまだ終息が見えない新型コロナウィルスのことがありますが、この治療や施術についても、医療従事者の人たちの負担が減っていくといいですね。
そういう風になったら、オートバイ乗りのみんなは「あれ、ヘルメットメーカーのオージーケーが作ったんだぜ」って自慢しちゃいましょう。
バイク用品のニュースではなかったんですが、ニュースを見てちょっと嬉しくて、資料請求してみました。
写真/オージーケーカブト 文責/中村浩史