文:八代俊二、ゴーグル編集部/写真:松川 忍、柴田直行
ドゥカティ「ムルティストラーダ V4 S」各部装備・ディテール

ムルティストラーダらしいマルチパーパス感を残しながら、ドゥカティであることが一目で分かる、パニガーレのイメージなどを盛り込んだシャープなイメージを取り入れることによって、印象的な表情を見せている個性的デザインのフロントマスク。V4 SではフルLEDヘッドライトを採用している。

シンプルなデザインだが効果的にライダーを走行風から守る大型のスクリーン。

左の写真と比較しても分かるように、高さが調整できるだけでなく、左右に調整可能なウィングレットも装備することで、優れた防風効果を実現している。

ラジエターシュラウドと一体化された燃料タンクは22Lという大容量とされ、パワフルなV4 Sでも長大な航続距離を実現した。ラジエターからのエアアウトレットに加えてサイド・エアロダイナミック・バイパスを設けることで、ライダー周囲の空気の流れを制御して快適性を高めている。

レースで得られたノウハウを通じて進化した最新世代のクイックシフターを標準装備。IMUユニットからの情報と連携することで、シフトダウン・シフトアップをクラッチ操作なしにスムーズかつ快適に行える。

フロントホイールは舗装路での優れたハンドリングと、ダートでのコントロール性を両立させる19インチ径。最大400の組み合わせを得られるドゥカティ・スカイフック・サスペンションで制御されるフロントフォークは、インナーチューブ径Φ50mmのザックス製。こちらのストローク量は170mmだ。

フロントブレーキにはΦ330mm径ローターをダブルで装備し、ブレンボ製のStylema4ピストンラジアルマウントキャリパーを組み合わせる。これをIMUユニットにより制御される高精度なコーナリングABSで作動させ、高いレベルの制動力をさまざまな状況に合わせて発揮。

コンパクトサイズで俊敏さを追求してデザインされた車体を持つパニガーレV4S。従来のLツイン搭載モデルでは片持ちスイングアームだったが、V4ではユニークなデザインの新世代構造を持つ両持ちスイングアームが採用されている。

フルカラー液晶メーターは、スタンダードモデルの5インチサイズに対し、V4 Sでは6.5インチと大型化され、高精細な表示と多彩な機能が利用可能となった。用途や好みに合わせた多彩な表示モードや機能を選択でき、ドゥカティ・コネクトシステムによってスマートフォンとの連携もできる。

ワイドでフラットな形状のハンドルバー。アップライトでリラックスできるポジション設定とされていて、コントロールしやすさを備えるのはもちろん、長距離・長時間のライディングでも疲労は最小限に抑えられる。

燃料タンク上、給油口のすぐ後ろには、蓋つきの小物入れスペースが用意されている。内部にはUSBポートも備えていて、スマートフォンを収納して充電をすることができる。

あらゆるライダーが快適に安心してライディングができるようにデザインされたシート。センター部の幅を狭くし、高さを2段階に調整できる構造として足着き性にも配慮。タンデム側もパッセンジャーの快適性を高めるために余裕のあるサイズとなり、グラブバーやタンデムステップも改善。

ドゥカティのバッジの付いたサイドパニアケースをはじめ、トップケース、タンクバッグといった積載性能をスマートさを損なわずに向上させるものに加えて、センタースタンド、グリップヒーター、シートヒーターといっ
たツーリング適性をアップさせるための純正オプションも充実している。

シートの快適性確保や、パニアケースの装着に対応しながら、LEDテールランプを中心にスリムで軽快なイメージにデザインされたテール周り。
ドゥカティ「ムルティストラーダ V4 S」主なスペックと価格
全長×全幅×全高 | NA |
ホイールベース | 1567mm |
シート高 | 810/830mm(可変式) |
車両重量 | 218kg |
エンジン形式 | 空冷4ストDOHC4バルブV型4気筒 |
総排気量 | 1158cc |
ボア×ストローク | 83.0×53.5mm |
最高出力 | 170PS(125kW)/10500rpm |
最大トルク | 12.7kgf・m(125N・m)/8750rpm |
燃料供給方式 | FI |
燃料タンク容量 | 22L |
変速機形式 | 6速リターン |
キャスター角 | 24°5' |
トレール | 102.5mm |
タイヤサイズ(前・後) | 120/70ZR19・180/60ZR17 |
ブレーキ形式(前・後) | ダブルディスク・シングルディスク |
メーカー希望小売価格 | 288万円(消費税10%込み) |
文:八代俊二/ゴーグル編集部/写真:松川 忍/柴田直行